【ゲームトレーナー紹介】マイクラ歴6年以上、沖縄在住17歳のこうたん先生
ゲムトレ代表小幡と、ゲームトレーナーのこうたん先生が、ゲームのこと、ゲムトレのこと、マイクラのことを語ります。
【ゲムトレ代表 小幡和輝】
25歳、不登校の専門家。約10年の不登校を経験。不登校ながらも、ゲームを通じたコミュニティで多くの人と関わったり、ゲームで勝利することにより自己肯定感を高められたりといった経験から、ゲームを人生を豊かにするツールとして使ってほしいという想いで『ゲムトレ』を立ち上げた。
【こうたん紹介】
沖縄県在住 17歳 こうたん先生
担当ゲーム：主にマインクラフト
現在はゲームトレーナーをはじめて2ヶ月程度、マインクラフト歴は6年以上。
マイクラは自分のクリエイティビティを試せる
小幡和輝（以下、小幡）：こうたんはいつからマイクラをやってたんだっけ？
こうたん：6年前くらいですかね。Java版くらいしかない頃からです。
小幡：マイクラのことは、どうやって知ったの？
こうたん：いろんなゲーム実況者さんのプレイを見て知りました。
小幡：楽しいよね。マイクラと他のゲームの大きな違いは、圧倒的な自由さだと思う。そもそもクリア、ゴールという概念がないからね。ただっ広い空間の中でサバイバルしてもいいし、建築してもいいし。生き物を育てることもできるし。だからこそ、向かない子もいる。自分で考えることが多すぎて、すぐに飽きちゃうっていう子もいるし。その一方で、ものすごくやりこんでクリエイティビティを発揮する子もいる。
（画像）マインクラフトで作成された家
小幡：娯楽としてだけではなく、プログラミングやその他の要素をからめてやれるゲームという意味では、他のゲームとかなり違うよね。僕は囲碁をやるんだけど、囲碁と似たものを感じる。将棋はコマの動きが決まってるけど、囲碁はどこに打ってもいいんだよね。だから自分の戦略を作れる。自分でやれることが多いっていうのは、マイクラと似てるなって思った。
こうたん：目的によって本当に変わってきますからね。
小幡：うん。こうたんはマイクラでどういうことをやってるの？
こうたん：一番長いことやっているのは、Modを入れて、デフォルトではない状態でやるっていう遊び方です。Modっていうのは、簡単に言うとマイクラの世界を変えるためのものです。
マイクラって最初は何もないし、木を切ったり鉱石を掘ったりして生活を始めるので、原始時代からスタートという感じじゃないですか。そこに対して、建築を自動でやったり、電気っていう概念を追加したりすることができるんです。SFみたいに、魔術や魔法を追加することもできます。
（画像上）Modを入れて工業化されたマインクラフトの世界
（画像下）Modで作成された電車や車
小幡：今、マイクラを担当してもらって５人位生徒さんがいるけど、そういうことを教えてるの？
こうたん：それぞれの生徒さんによってやりたいことが違うので、希望に合わせてやってます。基本的なことから、それこそModを教えて欲しいと言われたら、Modを教えることまでやりますし。
小幡：今、ゲームトレーナーをはじめて２ヶ月くらいだよね？ どうですか？ どんな感じ？
こうたん：過去に、人に何かを教えるっていう経験は何度もしてきたので、そこは大変だと思わないんですが、常に最新のマイクラ情報にあわせて知識をアップデートしていかないといけないのは少し大変ですね。レベルが高い子もいるので、そういう子たちにもきちんと教えられるように常に自分も勉強する必要があります。
トレーニングの最後に「楽しかった」と言ってもらえるのがやりがい
小幡：そもそも、どうしてゲームトレーナーをやろうと思ったの？
こうたん：最初は、母に紹介されてゲムトレの存在を知りました。やっぱり、自分の好きなことでお金を稼ぎたいという思いもありましたし。過去に何度かゲームを教えて喜ばれたっていう経験があったので、やってみたいと思いました。
小幡：トレーニングの際に、気をつけてることはある？
こうたん：そうですね……LINEの画面越しではあるけど、生徒さんの顔をみることができるので、マイクラの中で作業をするような時以外は、ちゃんと生徒さんの顔を見てやるようにしてます。
小幡：大事なことだね。
こうたん：他には……ゲームのやり方はゲームの中で実演して見せるんですけど、それができなくて言葉でもうまく説明できないときは、紙に手書きで絵を描いて、「これでわかる？」と生徒さんの理解度を確認しながら進めるようにしてる、とかですかね。
（画像）こうたん先生が生徒に手書きのイラストを書いて教えている様子
こうたん：実は身近に不登校の人がいて、彼とうまくコミュニケーションがとれるように色々考えて接してきたっていう経験があるんです。そのおかげでコミュニケーション能力は磨かれたのかもしれません。いろんな生徒さんがいる中で、「この子にはこうやって接しよう」というのを考えてトレーニングしています。
小幡：ゲームトレーナーをやってて、どんなときによかった、って思う？
こうたん：うーん。トレーニングの最後に、「今日どうでしたか？」って聞くんですけど……そのときに、「楽しかった」って言ってもらえるのが嬉しいですね。少なからず教えることに自信はあるにしても、生徒さんがトレーニングを楽しいって感じてくれるかどうかは、気になるところではあるので。「楽しかった」って言ってもらえると、「頑張ってよかった」って思います。
ゲームトレーナーは、子どもたちの憧れになれる人の方が良い
小幡：僕がこうたんを採用したのは、単純に見せてもらったマイクラの作品がレベル高くてすごいと思ったのももちろんあるんだけど。
こうたん：はい。
小幡：ただ、個人のプレイヤーとしてスキルが高い、上手いっていう人と、他人に教えるのが上手いかどうかっていうのは別なんだよね。ゲームの腕前はもちろん大事だし、こうたんはゲームのスキルが高いっていうのもあるんだけど、ちゃんと生徒さんに教えられそうだって感じたから採用したの。
こうたん：ありがとうございます（笑）
小幡：僕はそもそも、ゲームが下手だという理由で断ることはないかな。ゲムトレに応募してくるゲームトレーナー候補の子って基本みんな上手いので。でも、その中で、メッセージのやりとりをしたり、面接の印象がいいかどうかっていうところだったりで決めてる。そういう意味では、子どもたちの憧れとしてみてもらえる人が向いてるんじゃないかなって思ってるんだよね。
こうたん：そうかもしれないですね。
引越しばかりの幼少期、ゲームの話題で友達と仲良くなれた
小幡：ゲームって、こうたんにとってはどういうもの？
こうたん：僕は色んな事情があって、小学校の頃から引っ越しが多かったんです。知らないところに、僕１人で入っていくという経験が昔から多くて。クラスメイトの一人も知らないっていう状況であっても、当時からゲームをしていたしアニメも見ていたので、「どんなゲームするの？」とか「どんなアニメ見る？」という話ができたんですよね。今住んでいる沖縄に来てからは、ゲームをやってみたいけど持ってないっていう子が多かったので、マリカー（※マリオカート）やスマブラ（※スマッシュブラザーズ）を持っている僕の家に来て、みんなでコントローラー回してプレイしました。共通の話題があると、話題も尽きないし、お互いのことをよく知ることができるので、すごくいいなと思いましたね。
小幡：そうだね。ぼくらより少し上の世代は外で遊ぶというのが多いけど、ぼくら世代はみんなでスマブラやったり集まってゲームしたりというのが多かったよね。
どう遊んでいるかは大事だと思う。ゲームなんてやっても、プロにならないんだから意味ないっていう人もいるけど、そんなのサッカーや野球でも同じことが言えるのかって言ったらそうじゃないし。
こうたん：そうですね。
小幡：僕が不登校のときは、一人でゲームしたことってほとんどなくて。いとこや友達の家でやる時間が多かったかな。
こうたん：そういうの、いいですよね。僕も自分の能力を高めたり、練習したりする時以外は誰かと一緒にプレイしたいです。みんなでわいわい一緒にやるのが楽しいと思う派なので。
小幡：そういうふうにゲームを、誰かとのコミュニケーションツールにしてほしいよね。ゲームがうまくなることで自己肯定が高まるとか。ただの暇つぶしとして消費してほしくはない。ゲームがあってよかった、って思える人もたくさんいるだろうし、もっといい面が広まるようにゲムトレもこれから頑張っていきたいね。
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【編集後記】
今回は、マインクラフトを担当しているこうたん先生と弊社代表小幡との対談でした。
インタビュー中、こうたん先生は、どう話せば相手に伝わるかというのを終始考えながら言葉を選んで話されていたのが印象的でした。インタビュアーの私が、PC版マイクラをやったことがなくて、イメージがつきづらいと感じていたときも、いろんな言葉や例えを使って説明してくれました。自身の経験から、ゲムトレの生徒さんたちに対しての接し方を考えたり、工夫したりしているというのが伝わってくるインタビューでした。
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