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配信サービス「Mildom」で任天堂ゲームの配信が禁止に プロゲーマーには逆風か

任天堂が中国資本のライブ配信サービス「Mildom」でのゲーム配信の利用許諾の締結に至らず、Mildomで任天堂ゲーム配信が禁止になったと発表され話題になっています。

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(https://event.mildom.com/activity/view?series_id=341&week=1&check_id=5354ce4e22f5c2ffe0b7090b20255b23)

任天堂では『ポケットモンスター』『あつまれ どうぶつの森』『大乱闘スマッシュブラザーズ』『スプラトゥーン』など、配信でも人気のコンテンツを多数持つゲームメーカーのため、これらの人気タイトルが配信禁止となると、プラットフォームとしては大きな打撃になります。

任天堂のガイドラインと配信許諾サイト

任天堂の著作物利用ガイドライン

ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドライン

上記より以下一部抜粋します。Mildomは収益化が可能なシステムに含まれていません。

Q4.このガイドラインにおいて投稿を収益化することができる「別途指定するシステム」とは、具体的にはどのようなものですか。
A4.現時点において、このガイドラインにおいて投稿を収益化することができる「別途指定するシステム」とは、以下のものをいいます。
Facebookの「Facebook Game Streamer」および「Facebook Level Up Program」
ニコニコ動画/生放送の「クリエイター奨励プログラム」および「ニコニコチャンネル」
OPENREC.tvの「OPENREC Creators Program」
Twitchの「Twitchアフィリエイトプログラム」および「Twitchパートナープログラム」
Twitterの「Amplify Publisher Program」
YouTubeの「YouTubeパートナープログラム」
TwitCasting の「ツイキャス・マネタイズ」内の「アイテム収益」「動画収益」(2019/4/1追加)
Mirrativの「ギフト」(2019/4/1追加)

(https://www.nintendo.co.jp/networkservice_guideline/ja/index.html)

参考サイト・ツイッター

こちらの方のツイートによると、カプコンやスクウェア・エニックスを始めとして、国内大手ゲームメーカーの大半でMildomでのゲームタイトルが配信禁止となっている模様です。

こちらの記事でも、上記同様、大手ゲームメーカータイトルの配信がMildomでの配信不可とされています。

配信サイトMildom著作権関連まとめ。(2020.8.3更新)

Mildomで配信OKとなっているゲームタイトルは?

配信ゲームタイトルが多数禁止になっているMildomで、配信OKなメーカーとゲームタイトルとしては、2020年8月現在で以下となっており、FPSタイトルが多い印象です。
MildomでApexLegendsの個人配信の多さが目立つのは、「配信OKなタイトル」であるという理由も大きいようです。

・Epic Games……FORTNITE(フォートナイト)等
・Mojang Studios
……MINECRAFT(マインクラフト)
・EA……ApexLegends等
・Ubisoft……Rainbow Six(レインボーシックス)シリーズ等

2020年3月にはCygamesが配信を禁止していた

約半年前の2020年3月には、株式会社Cygames(サイゲームス)がMildomでのサイゲームスのゲーム配信を禁止すると発表していました。

理由としては「当社(Cygames)が提供するゲームタイトルに関する利用許諾が正式になされぬままコンテンツが投稿されている問題」を挙げています。

CygamesはDCG『Shadowverse(シャドウバース)』や『グランブルーファンタジー」等の人気コンテンツを有しており、Mildomではこれらのゲーム配信が出来なくなっていました。

今回の任天堂の許諾禁止措置はそれに続くもので、国内のゲームメーカーも任天堂の動きに追随するものと見られます。

格ゲー・プロゲーマーには逆風か

2020年に入り、格ゲープレイヤーのウメハラ選手を始め、プロゲーマーが相次いで個人配信サイトをMildomに切り替える動きがありました。

※ウメハラ選手はプロゲーマーの中でも特殊なケースで、Mildomのスポンサードをチームで受けるため配信サイトとしてMildomを利用開始した経緯があります。
現在はTwitchとMildomを並行利用している他、チャンネル「Daigo the BeasTV」でアーカイブ動画をYouTubeにアップしています。

Mildomでは配信時間に応じて時間報酬があり、公認配信者になると大きな褒章が設定されているため、著名配信者でも切り替える人が多かった印象です。

Mildomによる報酬権限、配信者ランキングの説明
 ・報酬権限……配信1時間あたり500円~1000円のミッション型報酬権利
 ・L1ランキング……時間報酬権限がある上位配信者
 ・L2ランキング……時間報酬権限がない一般配信者

格ゲープレイヤーも昨今ではストリーマーとしての活動が収入面で大きくなっているため(特にコロナ禍で大会縮小・休止により入賞金額が得られなくなっている面もある。)配信ストリーマーとしてどの配信サイトを選び、どのようにコンテンツを選んで配信活動をしていくかというのは重要になっています。

格ゲー関連でMildom移行をしたのは以下の選手や実況者の方です。
・ウメハラ選手、ふ~ど選手(Mildom Beast)
・ガチくん選手(レッドブル)
・ハイタニ選手、藤村選手等(忍ism Gaming)
・どぐら選手(CAG)
・りゅうせい選手(FAV)
・カワノ選手
・アール氏(実況者)

現在、格闘ゲーマーの間で人気のあるコンテンツはProject Winter、MINECRAFT、ストリートファイターV等ですが、今後はゲーム配信許可のコンテンツが減ることで、『マリオカート』『世界のアソビ大全51』といったパーティーゲームもプレイ出来なくなるため、個人配信でもコンテンツが狭まり配信活動が難しくなるのではと推察されます。

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