【思想】反AI絵派なりのいいぶん

いつもの誰に言うでもないしょーもない愚痴はタイトルに【思想】をつけることにしました。見たい人もいれば見たくない人もいるので。(いるか?)
スナックバス江を見ていて「出たわね思想!」ってツッコミが気に入ったのです。
端的に言えば理由はふたつです。


ひとつ、何が入ってるかわからなくて怖い!

もう時期も過ぎたけれど紅麹が入ってるとヤバイなんてニュースがありましたね。
日本酒を回収したり、原材料を見て騒いだりそんなことがありました。
ぼくはその日暮らしなので、食えればなんでもありがたい。けれど、見た目赤くするためだけに味も無い(?)特別な何かを入れるのはどうかと思うよ。
AIイラストはエアプだから細かいことはわかんないけど、AIでイラスト作って出来上がりって誰かに見せたり売ることは怖いと思うのよ。

使っちゃいけない素材が入ってるかも!

著作権にうるさいコンテンツとか有料の素材とかネットにゴロゴロしてるわけですよ。
それも吸収して絵の素材にしてると思われる。
AIが芸能人の顔や有料の素材を勝手に持ってきて、ぼくら人間が訴えられたり怒られたり嫌な思いをさせる可能性がほんのチョッピリでも出てくる。たとえ無罪だったとしても少なくとも清廉潔白ではないと思います。

嫌いなものが入ってたら嫌だよ!

誰にも見せない、自分の自己満足でカワイイ女の子を作って終わり。
それもひとつの方法だと思う…が、何が原料かわかんないんだからね。
カワイイ女の子の絵の具に江頭2:50の肌色が混ざってるかも知れない。
曲線にぼくの嫌いな「彼女、お借りします」のタッチが使われてるかもしれない。
そう考えるとカワイイけどカワイクなくって、自己満足もできないんだよ。

ふたつ、使い手がなんか嫌!

前者が1割、こっちが9割。

変わってしまった友人

自分語りになっちゃいますが、ダンまちのパチスロ2作目が出ました。
タイトル見た最初、ナンパ師がダンジョンに潜りモンスター少女を口説きまくる話かと思ってました(笑)

ダンまちを見ると胸がギュって締め付けられる感覚があります。
それはぼくの生活が安定しネット回線を引いて、ラノベ作家を目指そうと夢を抱いた年にラノベの大賞を受賞していた作品だからです。

ぼくは掲示板でラノベ作家を目指す友人と語り合っていたわけです。
お互いの作品を読み合い、展開について相談したり否定しあったり。
その友人を同じ掲示板で見かけました。
話しかけられるわけはない。だってこっちは夢をあきらめた工場勤めのパチンカスだから。
彼は当時と同じコテハンで、当時と同じ漫画・ラノベオタクで、AIで作った女の子のイラストをひたすら貼っていました。
お前…! 本当はラノベじゃなくて絵が描きたかっただけじゃないのか!?
何を隠そう、ぼくもソーナノ!

絵を諦めたという経験

以前どこかの記事で書いたと思うんですけど、ぼくが最初漫画家を目指していて諦めた理由は「兄貴のほうが絵が上手いから」です。
どんなに練習しても兄貴より上手く描けない!
兄はギャグが大好きでプロも目指してないので、今も上手に描いた恐ろしくつまらないギャグイラストをネットに垂れ流し続けてます…。こいつの漫画つまんねぇんだよ!
でも!陰で努力していたことを知っている!
ゲームや漫画の資料集買ってきていろんな角度で模写したり、自分のオリジナルのRGBのパレットを大事に保存しているのを知っている
一枚のイラストの裏に百枚以上のボツイラストが存在していることを知っている。
ぼくにそんな情熱は無い!深夜4時までnote書いてる情熱はある!

世間一般では趣味でイラスト描いてる奴なんかハナクソ扱いだけど。
絵が描きたい人、諦めた人は絵描きに敬意を持つべきだと思いますよ。

「なぜ君はそこまで調子に乗れるんですか!?」


大魔法峠で有名な大和田秀樹先生の漫画「マカイど〜」にそんなセリフがあって異様に脳に残っている。
総理大臣になる運命を持つ超おバカな男子高校生の主人公が、なぜかボクシングの世界チャンピオンということになってしまって王座防衛戦に挑む話。
練習もしていないただの素人である主人公が挑戦者のプロボクサーと戦うだけで無謀なのに「ハンデとして一発殴らせてあげよう」って言い出すんです。
相手も世界チャンピオンだと思い込んでいるから思いっきり殴ってワンパンでKOっていう(笑)。
主人公をなんとか総理大臣にしたい未来人のマカイドウさんが観戦しながら心の中でツッコんだセリフでした。


また自分語り!というかぼくの父親のコーナーです。
ぼくの父親が、母親(つまりぼくのお婆ちゃん)に贈り物をしたい、と言い出した。
たしか補聴器だったか老眼鏡だったかスマホみたいな、生活必需品だった気がする…。

婆ちゃんは「何もいらないよ。必要なら自分で買うよ」と言いました。

だけどオヤジは「絶対俺がプレゼントするんだ」と。「さらに俺様が贈る以上最高級品じゃなきゃダメだ!」と。

婆ちゃんからいつも金借りてて、自分の家も他人(ぼく😅)に買わせる男だぞ。ずいぶん豪気じゃないか。

最高級品を、お店で予約して。
お金はもちろん全然払えないから兄貴とぼくで出しました。

鼻息荒くしてさ。
「ドヤァ!すごいだろ!俺様の最高級品の親孝行!!!ドヤドヤのドヤ!」
みたいなね。実際はそんなこと言ってないけどね。

ま、結果だけ見れば綺麗なんじゃないですか?
会えば借金の相談ばかりで心配ばかりかける息子が、孫と一緒に最高級の補聴器か何かを選んでくれて、誰かさんが我慢さえすればいい話だと思うよ。

改めてスゲェ~~~~な、こいつ。
誰も望んでなかったのに、自分の力はなにひとつ無くて、他人の積み上げてきたもの掠め取って、俺はこんなに頑張っててすごいだろすごいだろすごいだろすごいだろ!!ってお前がんばってねぇじゃん。

だから、AI絵で威張ってる人を見るとその時と同じ気分です。

ぼくらは絵を見てるんじゃない、友情を見てるんだ。

最後、まとめですね。
以前、ライン工はAIに仕事奪われろ!って記事に書いた。
あ、この記事もドラゴンボール勝手に使ってるから怒られろって思った。

これはライン工は誰がやっても同じだから。
絵や芸術は、その人にしかできないのよ。

自分の画風を覚えこませて楽をしようって風潮。
楽をしようっていうか、効率化というべきでしょうか。

手抜きってのは極論してもいいと思ってます。
手抜きを頑張ってる風に見せるのはズルイと思うんです。

ぼくは印刷屋さんだから、締め切り寸前で全部描きなおす作家さんとか、セリフめちゃくちゃ描きなおす作家さんも見たことがあります。
どっちでもよくね?って思うことでもやっぱり本人のこだわりだから。

反対に死ぬほど手を抜く作家さんも知ってます。
見開きでページが真っ白!とか前のコマの使い回しとか。
アシスタントさんが描いたであろう全然画風の違う背景のキャラとか。
ひどいのになるとシルエットに名前書いてあるだけみたいなね。

どっちがいいかっていうと、(締め切りギリギリは困るけど)どっちも好き!
作家さんの決断であり、生きた人間の心の動きだから。

もちろん露骨に手を抜かれると読者はバカにしますよ。
それも含めて面白くないですか?

AIで作ったカッコイイ背景だと雰囲気はごまかせても、「手抜きしたいけど努力したっぽく見せたいぜ!」って見栄っ張りクソオヤジが見え隠れしてなんか嫌。ぼく自身、漫画家もエアプだけどね。

もちろん表紙とか一枚の大きなイラストとかちゃんとしなきゃいけないところは頑張ってもらうしかないけど、普通のコマなら死ぬほど手抜きしてOK。

他の例で考えると…

ミュージシャンのコンサートライブがあるとするじゃない?
「今日は歌う気がしないからトークしますね」でもぼくはOK。
「歌う気ないからCD聞いててね」は嫌。

配信者で例えると。
「ゲームの続きする気が無いから雑談しましょう」はOK。
「ゲームの続きする気が無いから切り抜き動画見てて」はなんか嫌。

こうして考えると、やっぱり作品じゃなくて友情にお金払ってるんだな。

懺悔

ぼく、嘘つきました。

ブラマジおじさんに絡まれたのは実は兄貴です。
他人の描いた絵をさ、自分が描いたみたいにさ、マジみっともないよ。

だから他の人にはこういう惨めな気持ち味わって欲しくない。
下手くそは下手くそで魅力あるんだ。

これが今のぼく(35)の全力だー!

ブラックマジシャン・ガール

我ながらほんと下手だなぁ…

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