【雑記】ニンテンドーDSを学習・実用ソフトを中心にふりかえろうーー十徳ナイフのような幅広いソフトをもつゲーム機
はじめに
先日、『ニンテンドーDSパーフェクトカタログ』が発売されました。研究所でもこの本を資料として購入し、研究員たちでワイワイと懐かしみながら読みました。
面白いことに、研究員それぞれ、「これやってた」というゲームがバラバラなのです。「DSが発売されてすぐに、さわるメイドインワリオがあったのを覚えている」「サウンドノベルとか、ウィッシュルームとかのストーリー系をやっていた」「ポケモンやカービィをやっていた」「レイトンみたいな謎解きとかクイズゲームやっていた」というゲームらしい思い出から、「漢検があった気がする」「日本文学とか源氏物語とかを読めるソフトがあって、いくつか読んでた気がする」「数検のソフトもあって、やってたと思う」「えいご漬けとか流行ってたよね」という学習系や実用系のソフトの思い出も結構出るのです。これを書いている研究員も、受験期に『山川出版社監修 詳説日本史B 総合トレーニング』にお世話になっていました。
山川出版社監修 詳説日本史B 総合トレーニング/山川出版社監修 詳説世界史B 総合トレーニング (nintendo.co.jp)
こうしてみんなで思い返してみると、ニンテンドーDSの時代はさまざまなソフトが発売された、不思議な時代です。その思い出や、面白いソフトの紹介や考察などを今回は行なっていきたいと思います。
ちなみに、DSのサイトは今でも見ることができるので、そちらも懐かしみながら見てみてください。
十徳ナイフのようなゲーム機
DSにはゲームとしても数々の面白いゲームを出してきました。そのDSの面白いゲーム性を支えたのは「タッチペン」の存在です。今まで十字キーやボタンが主な操作方法であったことに対し、このタッチペンの登場で、ゲーム上でなにかを書いたり弾いたりすることができるようになりました。また、マイク機能がついたことで、息を吹きかけるなどのゲームもできるようになりました。
このタッチペンの存在で、できるようになったことは、ゲーム上で「なにかを書くことができる」という点です。そのため、『絵心教室』のようなゲームや『美文字トレーニング』のようなゲームを遊ぶことができるようになりました。
その他にも、学習ソフトに適性があります。書いて覚えるをコンセプトに書いて文字入力をすることができ、幼児・小学生・中学生・高校生・大学生・大人など幅広い層に対しても、学習ソフトを提供できるようになりました。特にベネッセは自社の学習ソフトを契約者に送るという方法で、学習を促すことに取り組んでいました。
このように、ゲームも学習も実用もできるような状況は、なんだかパソコンやスマートフォンと同じようだと感じます。今でこそ、スマフォを使って学習するという様子は珍しくないのですが、手で持って操作でき、持ち歩きできる学習ツールとして、DSは今でも最適なハードであると言えます。
また、学習と一口に言っても、学校で学ぶようなものだけではありません。こちらは『バーテンダーDS』というソフトです。カクテルについてのデータベースのようなソフトであると同時に、カクテルを作る上で必要な器具や技法などの知識についても載っています。
有名なSIMPLEシリーズからは『THE 自動車教習所DS』(正式名称はすごく長いので省略します)というゲームも出ています。これは自動車教習所で学ぶ事柄をDSで学べるというソフトです。
DSは辞書などの電子辞書のようなソフトもいくつか出していますが、このようなデータベースのようなゲームは多く、ゲームいきもの研究所でも『虫図鑑DS』や『にっぽんの野鳥大図鑑』などを収録させてもらいました。
DSのその後(3DS・Switch)
DSの時代は長く、いろいろなゲームが出ていましたが、3DSの時代も長くいろいろなゲームが出ました。3DSはさらにダウンロードゲームの配信もできるようになったため、DSよりもさらに気軽なゲームを配信できました。
こちらでも学習・実用ゲームは出ていましたが、DSの時代よりも少ない印象です。3DSが発売されて少し経った頃にiPhoneが発売され、スマートフォンに以降する人も多くなったため、学習・実用ソフトはそちらに流れたのかもしれません。
また、Switchのソフトでもゲームをするためのソフトも多いですが、実はじわじわと学習についてのゲームも増えてきています。3DSで発売されたものをまとめた『ドラえもん学習コレクション』や漢検・英検のソフトなども発売されています。
ベネッセの得点力シリーズも、Switchで復活し、配信されているようです(残念ながら詳しくは契約しないとわからなかったです……一般販売してほしい)。
得点力アップシリーズ|ベネッセコーポレーション (benesse.co.jp)
さらに、面白いソフトとして、ディスレクシア(文字の読み書きなどの学習に困難を生じる障害)に対するトレーニングソフトが発売されています。付属のマイクを使って文字を読んで練習することもできます。値段は高いですが、こうした治療に近いトレーニングソフトが出ることも良い傾向だと思います。
また、最近ではMASKというメーカーから、おそらくスマートフォンアプリとして配信していた学習・実用ソフトをSwitchに移植するという流れが起きています。その数もかなり多いため、その流れがいいかどうかはわかりませんが、数百円で手軽に学習できるのは便利だと感じている人もいるのかもしれません。
おわりに
カタログを読んで振り返ってみても、学習ソフト好きの私からしても、すごく面白いゲームが多くて、楽しかったです。学習ソフトの一部は中古でも値段がまだ高いものも多いほど、今でも学習できるものがあります。カタログを読んでみて、気になったゲームを探してみるのはどうでしょうか。
また、現行機であるSwitchでも学習ソフトはいろいろ出ています。MASKから出ているゲームが多く少し見にくいですが、眺めていると面白いと感じるソフトが出てくるのではないでしょうか。
Switchはまだまだ長く続くハードであるという話もあるので、ゲームの世界も学習ソフトの世界も広がっていくといいなと思います。
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