【レポート】ウロコフネタマガイ――磁石にくっつくいきもの

いきもの名:ウロコフネタマガイ(英語:Scaly Foot snail)
学名:Chrysomallon squamiferum

【登場するゲーム】

chillquarium
火山ツムリ
DREDGE
Earthpedia

 軟体動物門腹足網ネオンファルス目Peltospiridae科のウロコフネタマガイ。2001年に発見されているが、学名は2015年につけられたらしい。それくらいにまだわからないこともあるいきものだ。

地球上で唯一、硫化鉄で武装した深海生物
深海の生物には、これまでの研究者の常識を覆すものが多い。なかでも生物学者を驚嘆させたのが、鉄のうろこをもつ貝「ウロコフネタマガイ(スケーリーフット)」。2001年にインド洋の熱水噴出孔で発見され、その海域以外では現在まで未確認の巻き貝の一種だ。
その最大の特徴は、足全体がうろこに覆われていること。ふつう、うろこといえばヘビでも魚でもそうだが、タンパク質などでできている。ところがウロコフネタマガイのうろこは、タンパク質のほかに、なんと鉄と硫黄の化合物である硫化鉄からできているのだ。
巻き貝はふつう、身を守るための貝殻と、その入り口をふさぐためのふたを持っている。もちろんウロコフネタマガイにも頭から背中に貝殻がある。しかし、身を隠すためのふたがないため、どうしても足が出てしまうのだ。そこで、硫化鉄のうろこで足をガードし、カニなどに襲われたとき、貝殻の中へ侵入されるのを防いでいる。
確認されている生物で、硫化鉄を身体の構成成分に使っているのはこのウロコフネタマガイのみ。このざん新な防衛手段を身につけた唯一の生物の研究は、これからだ。

『Earthpedia』

 ゲーム世界でも深海が存在し、熱水噴出孔もある。そしてそのまわりのいきものも、ゲーム世界に存在している。その一つが、このウロコフネタマガイだ。真っ黒で鉄をまとまったこのカタツムリのような貝は、たまに漁で見つかる。この貝を捕ってどうするつもりなのだろうか。それは謎だ。

熱水噴出孔の周辺に生息する超重量の生物。その”足”は何百もの鉄板で覆われている。つまり、この貝は磁石で捕獲することができる。

『DREDGE』

 深海にはまだ謎が多い。そしてそこにいるいきものも謎が多い。その謎をゲーム世界ではどういうふうに補っていくのだろうか。今後もゲーム世界の深海調査が楽しみである。

※このレポートは現在研究員がプレイ・収録した情報を元に書かれている。そのため、新たな情報が更新される可能性がある。

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