インタビューの圧倒的凄さを感じた。集合知とそれを落とし込む力。マタギの視点による「生」や「自然」の捉え方が形而上学的に循環しながらも、悲劇とされる事象に対してのあらゆる角度で的確かつセンシティブに、一つ一つ針を刺すように表現する言葉。
「イメージ、それでもなお」から「ビルケナウ」に至るまで、文章とイメージの結びつきに可能性を感じるようにはなっていたけれど、イメージと文章と、そしてそれを表現する「箱」となる「人」のレポート。
単調に、それでいて力強く、眼は徐々に赤みを帯びて、それでいて涙が溢れることはなく。イメージの先にいる存在にはじめて、この人生を知りたいと、これからの人生を見てみたいと、強く思った。