
コナミがウマ娘を運営しているCygames(CyberAgent関連)を提訴(5/23更新)
こんにちは。Game-iです。
Cygames(CyberAgent関連)がコナミから特許侵害に基づく損害賠償を求められ訴訟の提起を受けました。
訴訟の内容は、Cygamesが提供しているゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」における特許権侵害に基づく損害賠償の請求および差止請求です。訴訟の目的として、損害賠償額は40億円および遅延損害金が要求されています。
訴訟の原因となった経緯としては、Cygamesとコナミデジタルエンタテインメントが「ウマ娘 プリティーダービー」のゲームシステムおよびプログラムの一部について特許権等の協議を行いましたが、Cygamesの見解がコナミデジタルエンタテインメントに受け入れられなかったため、訴訟提起に至ったとされています。
※2023年5月23日追記
問題はどこにあるのか?
ウマ娘のゲームシステムは『実況パワフルプロ野球』(以下パワプロ)のサクセスモードと酷似している点が、各種メディアやSNSでたびたび話題に上がっていました。
おっ待てい、パワプロだって去年にちょっとアウト感あるサクセス出してると思います(KONANI) pic.twitter.com/xFpVmbQWAR
— パワヒ (@pawahigasuki) May 17, 2023
一方で、パワプロの特許自体は既に切れているという事で問題無いのではないかという見方もありました。
ウマ娘の育成システムがパワプロみたいだよって話を聞いて「なるほど! ……あれ、コナミの特許は?」と思ったんですが、調べてみたらちょうど半年〜1年前とかに関連してそうな特許が切れてますね。 通りでねぇ!
— きっかん (@ktzkn_) March 2, 2021
特開2001-175157(〜2019/12)⁰特開2001-252472(〜2020/3)
Cygamesは訴訟を回避するために慎重に企画・開発を進めていたと思いますが、コナミはパワプロの特許を継承している事を指摘しており、今回の訴訟に至ったと見られます。
影響について
コナミは過去にもリズムゲームや野球ゲームで訴訟を行っています。
配信差止請求もされておりますが、これは特許侵害の解決方法として訴訟する側が求める一般的な手続きです。裁判所に認められると配信停止もありますが、否認される事も少なくありません。
損害賠償として要求されている40億円についても同様ですが、満額というわけではなく、特許侵害が認められた場合に適切な損害額が認定されます。
現段階ではCyberAgentの公表している通り「特許侵害が無い」のであれば影響はありません。
6.今後の見通し
当社は、Cygames が提供する「ウマ娘 プリティーダービー」がコナミデジタルエンタテインメントの特許権を侵害している事実は無いものと考えており、その正当性を本件訴訟にかかる手続きの中で明らかにしてまいります。
なお、本件が当社グループの業績に与える影響を現時点で見通すことは困難であり、今後開示すべき事項が発生した場合には速やかに開示いたします。
参考事例
・2005年 コナミ,オンライン野球ゲーム「新野球」に対し訴訟を起こす
https://www.4gamer.net/games/022/G002228/20050825221219/
・2011年 ソーシャルゲームの知的財産権侵害訴訟 コナミがGMS(現gloops)を提訴
https://www.corporate-legal.jp/news/726
上記はいずれも否認されているようです。今後の動向を見守りましょう。
2023年5月23日追記
サイバーエージェントのIR発表後にSNSやニュースで話題が広がり、新たな情報が出ていますので記載しておきます。
・コナミに期限が切れていない特許がある
KONAMIのウマ娘訴訟、どこが特許に侵害してるのかと思ったけど、もしかしてこれの事か? pic.twitter.com/IUnvncCqnD
— ジェラシー (@jealousy0202) May 17, 2023
指摘されている「特許5814300」は2033年まで有効との事。
素人目に上の図はウマ娘のカードをデッキに設定してシナリオをプレイする流れと同じに見えます。キャラ絵が違うだけ。
・専門家による分析記事
コナミが対サイゲームスの訴訟で使用した(と思われる)特許の分析
損害賠償に加えて差止が請求されていることから、現在も権利が存続している特許が使用されていることがわかります。特許権が満了していても、過去の侵害に対する損害賠償を請求することは可能ですが、過去の行為の差止を請求することは不可能だからです。ネットの様々な情報を総合すると、特許5814300号とそのファミリー特許が使用されている可能性が高そうです。加えて、他の特許も使用されている可能性もあります。
・Cygamesがウマ娘のシステムで特許申請を行った
RT先>「育成ゲームでサポカの特許をCygamesが申請した」のは事実でした。
— たきがわみずきmkⅡ@💉💉💉💉 (@takigawamizuki) May 18, 2023
下記リンク貼ります。
このリンク、ウマ娘の因子継承の相性とか結構具体的に書いてますね。
コロプラの時と同じく、サイゲがコナミの特許を取ろうとしたのなら話は変わってきますね。https://t.co/k6qbMl5dvF
Cygamesが申請した「特許7198902」がコナミの特許と類似しており訴訟の発端になった可能性があるとの事。
追加情報によって任天堂×コロプラの裁判事例と近くなってきたように見受けられます。(https://tokkyo-lab.com/co/info-lawsuitnintendo)
・今後どうなるのか?
前出の専門家によると結論としては「現時点で公になっている情報から判断すると、サイゲームス側は不利」とされています。
ウマ娘は白猫プロジェクト同様にシステムの改修や賠償金の支払いといったリスクが出てくる可能性が高くなりましたね。当サイトコメント欄など一部ではリニューアルに繋がると好意的に受け取られているような気もしますが、気のせいでしょうか。
今後も継続的に追いかけていきたいと思います。
※まだまだサイバーエージェント株は買いません。持ってません。
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