Game-iの売上予測システム改修説明
こんにちは。Game-iです。
「AppStoreのセルラン仕様変更とGame-iの対応」に関しまして、9月、10月で行ってきた対応内容と予測システムについての説明をまとめました。良ければご一読頂けると嬉しいです。
1.iOSセルラン順位推測システム
iOSのセルランが200位までしか取得できないということでアプリのランキング推移がスカスカになってしまいました。対策としてAndroidのセルランTOP600及び数値解析を用いてランキングを計算で推測する仕組みを作りました。
・スカスカのiOSランキング推移
200位以降のランキングが取得できなくなってしまったのでセルラン200位近辺で推移するアプリはグラフがスカスカになりました……。
・Androidのランキング推移
9月より取得を開始したAndroidのセルラン推移です。Googleの都合で途中更新が滞り水平線になっている期間はありますが、推移としては安定感があり売上の上昇時には反応する事が分かります。
・三次スプライン補間の推測ランキング推移
記録されているiOSのセルランとAndroidのセルランをもとに数値解析によってランキングを推測しました。薄色でグラフにプロットされます。
区分多項式による計算にセルランのグラフ傾向に合わせた制限を処理に加えてデータを作成しています。
・上昇予測でも200位以内にはならない
・基本的に順位は下降する
これによって計算の際に使用するデータ次第で推測の精度が高められる仕組みが出来ました。
続いて、推測ランキングの精度向上を目指しiOS仮想TOP1000システムの作成に着手しました。
2.iOS仮想TOP1000予測システム
セルランは総合TOP200位までしか取れなくなりましたが、ゲームTOP200、ジャンル別TOP200が取得できます。また、各ランキングは以下の順序が保証されます。
総合TOP200
↓
ゲームTOP200
↓
ジャンル別TOP200
(RPG、ADV、ACT・・・)※混在
ゲームアプリはいくつかのジャンルにランキング掲載されています。ジャンル毎の順位を出来る限り矛盾なく比較&整列することで、ゲームを中心とした仮想ランキングを生成します。
・総合200→ゲーム200
・ゲーム200→ジャンル別200
・ジャンル毎の順位整列
仕組みは以上の通りです。
完成したリアルタイム仮想TOP1000はこちらからご覧いただけます。
アプリの並びについては、ある程度納得感のあるランキングになっているのではないかと思います。
まれにジャンル毎データの更新タイミングによって矛盾が発生する場合があります。仕様上の挙動としてご了承ください。
3.売上予測と日次加算値の見直し
従来使用していたiOSセルランTOP1000の代わりに仮想TOP1000を用いて売上予測を行います。
ランキングデータの構成上、250位辺りからはゲーム以外の一般アプリが抜けてしまいます(過去のデータと比較すると1000位以内でおよそ150-200アプリほどが抜けます)。この欠落をランキング帯毎に考慮した日次加算値を設定しましした。
10月の月間売上予測での影響は修正前後で以下のようになります。
・250位-300位のアプリ(2-10%減少)
・400位付近のアプリ(21%-32%減少)
当月の集計だけを見ると減少してるように見えますが、直近でセルランが取得できていた8月の月次売上との比較して誤差としては平均4.8%程度に収まっています。
これを暫定値として設定し引き続き企業の決算情報と照らし合わせて精度向上を目指していこうと考えています。
4.まとめ
・ランキング推測グラフは計算で算出している
・仮想TOP1000は緻密なジャンル別パズル
・売上予測は10月以降の加算値を変更した
「Game-iのランキングは200位以降は個人の想像で信用がならない」というコメントをSNSなどで見かけますが、本記事をお読み頂けると仕組みや根拠に納得頂けるのではないかと思います。
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