サイゼから学ぶ、プロデュース


サイゼリヤ おいしいから売れるのではない売れているのがおいしい料理だ

サイゼリヤ 創業者の方が書かれた本
飲食業における重要な要素でもある料理の“おいしさ“とゲームの“面白さ“という、どちらも非常に“主観的な“要素について。
非常に示唆に富んでいると感じたので、メモ&共有

自分自身で、ゲームづくりに置き換えできるかが面白さのポイントになるので、人を選ぶかもしれないが、創業者ならではの、具体的でありながら、どこか人間地味ていて、魅力に溢れた本になっているのでおすすめ。

求められるおいしさは店によって異なる。

おいしさは料理の品質とお店の用途によって変わる。


サイゼ・・・毎日利用してもらいたい。素材の味を生かし、料理の味付けはシンプルに。
高級レストラン・・・年に1度。ハレの日に。料理人が手を加え、複雑な味に。味付けは濃いめ。印象に残るように。

商圏の広さでも変わる

車で二十分かかるような店は間違いなく大商圏
味付けも濃いめでインパクト、非日常的体験。価格も高めで構わない。その分商圏の広さでカバーしている。

毎日来てもらうような店は小商圏
来店頻度が高い代わりに、価格帯は安くなる。

良く、ターゲットを絞れと書かれているがおすすめしない。
人口の少ない地方では、ターゲットを絞る店は成り立ちにくい。

無駄のなくし方

何かを改善しようとするのではなく、思い切って今までやっていたことを止めること。

他の店が提供しているからという理由で、絞れない店は多い、
しかし重要なのはウチはこれで勝負するという主張だ。

商品が絞り込まれれば、利益は上がり、利益をお客様に還元することで、多くのお客様に来店してもらえる、

おいしさ=客数

おいしいかどうかは、お客様が決めるので合って、私が決めることではない、
おいしい料理=売れる料理

この世の中に絶対的においしいものは存在しない。
だからこそ、ビジネスで料理を考えているのであれば計測可能なデータに変換する必要がある。

おいしい=客数と捉えている。

本当に満足していただけたならば、また来店してくれるから。

逆に客数が減っているのであればその店の料理は美味しくない。

教育

社員の能力を向上させるのは、経験7割、知識2割、経営哲学に対する理解1割
つまり、能力を向上を左右するのは経験を積ませるかどうか。

経営者として会社を大きくしたいのであれば、“料理“以上に“教育“の関心を持たなければならない。
何十年と競争を続けるには、人材をどう育て組織を作ることの方が重要。


①現場作業をマスター
②日常業務の改善案を出せるようになる
③店の在り方や仕事のやり方を根本から変える改革案を出せる
④10年先を見据えた長期計画を考えられるようになる。

セントラルキッチン

一番低いレベルの店を基準に、全体を評価するものだ。
それでは店舗は増やせない。

多店舗に成功するかはセントラルキッチンを作った後に訪れる

セントラルキッチンを作ってまず気づいたのが運搬による劣化。
経過時間、湿度、温度、振動、
生産現場から最終的に消費するまでに品質を維持することがいかに大事か。

多くの飲食店で、せっかくセントラルキッチンを作ったのに伸び悩むのはこの運搬の質の劣化に気づいていない。

セントラルキッチン

大手メーカーの工場活用(PBとして、ソースの製造を依頼)

カミッサリー

セントラルキッチン=料理人が中心
カミッサリー=生産監理技術者が中心

後者の方がブレがなく均質化に向いている。

何かに取り組み、うまくいかない時

自分が悪かったというのは最も建設的なやり方だ。

競合に客を取られた。不景気のせいだ。部下の能力不足だ。
原因を他人に押し付けていても前に進まない。

原因は自分の中にあるという前提で“実験“を行う方が成功確率は上がる。
実験は、何のためにするのか?なぜそれをすべきか?という前提条件を文書にまとめて、ポイントを整理しながら進めていくと良い。同じ失敗を繰り返な作てすみ、成功につながる可能性が高まる。

数値目標は1つに絞れ

飲食店で良く使われる、“おいしい““心配り“という言葉は極めて、感覚的なものだ。
それだけでは何かを言われてもきちんと理解するのは難しい。
指示されて、行動しようにも何をして良いかわからない。つまり再現性がない

大切なことは目標は1つに絞ることだ。
目標は時々に応じて、変えて行っても構わない。ただし、2つや3つに増やすべきではない。

サイゼリヤでは、客数増を追求している。


初心を忘れるもの。だから繰り返す。

私自身含めて経営者は、“楽して稼ぎたい“という誘惑と常に戦っている。

「社会に貢献する」、「お客様のため」という純粋で壮大なロマンを持って取り組む。
それなりの規模の企業で、“人のため“に経営してない会社はない。
それでも、目先の出来事にどうしても右往左往してしまう生き物だ。

常に初心を忘れないために、同志を作る。先生を作る。

でも、忘れる。怠ける。
だから繰り返す。
だから書き記す。

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