リアルながらもエンタメ精神満載「クーリエ 最高機密の運び屋」
冷戦下、平凡なサラリーマンの主人公が、ソ連へ情報の運び屋になる物語。カンバーバッチ演じるウィンとソ連のペンコフスキー大佐とが育む友情が、最後まで活きていてグッときます。
実話をもとにした映画の常で、全てが「シナリオ通り」にはいかない、その塩梅がまた絶妙で。終盤の展開は、セットの生々しさもあって、観てる側にも辛さが伝わりました。カンバーバッチの減量もかなり過酷だったようです。
かように辛い現実、シリアスな展開も多い作品でしたが、カンバーバッチのとぼけた雰囲気や、スパイ活動を奥さんに浮気と疑われる滑稽さなど、全体的に軽やかさも感じさせる作りになっていました。10月1日にはフィクション全開のスパイ映画、007ノー・タイム・トゥー・ダイが公開されますので、ぜひリアルなスパイ映画も堪能していたいところです。
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