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ヨガとストレッチの違いについて【太ももの裏のストレッチを通じて】

今日はヨガとストレッチの違いについてお話します。


ヨガとストレッチの違いについては、根本的には本来のヨガの役割から説明できます。

「ヨガは哲学でポーズは瞑想に入る為の身体を整える手段」

こう聞くだけで、すでにヨガとストレッチが違うことがよく分かると思います。


ただ、今回はもう少し技術的な面からの違いについてご説明したいと思います。

この違いが分かると、ヨガのポーズから得られる効果や面白さが大きくなるからです。


今回の説明をきっかけに、ヨガのポーズを単なるストレッチの延長線上から自分の身体を使い切る為の方法へとイメージが変わってもらえればうれしいです。



今回は太ももの裏のストレッチを通じて、ヨガとストレッチの違いを感じていただこうと考えています。

使うポーズはこれです。

よくあるタオルを使った太ももの裏のストレッチです。

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これをヨガのポーズとして取り組んでいきます。

これとよく似たポーズとして、「スプタ・パーダングシュターサナ(寝た、手で足の親指を持つポーズ)」というポーズがあります。

こんな感じです。

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このポーズでは手で足の親指を持っていますが、ここはあえてストレッチに寄せていきます。

スプタ・パーダングシュターサナの軽減法だと考えてください。

※軽減法=ポーズの効果を最大限得る為に自分のレベルにあった形にアレンジすること

これで形はほぼ一緒です。



ストレッチの場合は、手で足を引っ張りこみます。

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そうして太ももの裏を伸ばします。

※もちろんストレッチが悪い訳では全くありません。これはこれでアリですよ。



では、ヨガのポーズではどう動かしているのでしょうか?

3段階の身体の使い方をご紹介します。


1、

まず一番の違いは、足を胴体に近づけているだけではないことです。

腹筋を使って胴体を足に近づけます。

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それによって腹筋を使って股関節を畳む動きをしやすくします。

そうして、胴体と足が近づいた状態を作った後で、それをキープしながら上半身の重みで身体を落とし太ももの裏を伸ばします。

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2、

次に、腹筋を使う補助です。

腕の使い方です。

手をただ引っ張っているだけではありません。

こうすると腕の力だけで腹筋への影響はないのですが。

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肘を絞って腕を引っ張ると腹筋に力が入れやすくなります。

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脇を絞る筋肉と腹筋は連動している(アナトミートレインのスパイラルライン)為です。


3、

最後に、やはり腹筋を使う補助で、こんどは足首の使い方です。

ベルトで押さえている(ポーズであれば手で持っている)ので、テコの原理で踵を突き出してつま先をあげやすいです。

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つま先を上げる筋肉ははスネの筋肉です。

そして、このスネの筋肉はやはり腹筋と連動しています。

結果として、腹筋を使って股関節を畳みやすくなります。


実際にここまで意識してこのポーズをとってみると、単純な太ももの裏のストレッチをした時と効果が違って感じると思います。

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腹筋だけでなく全身の連動性が高まる

・股関節が動かしやすくなる

・無理やり伸ばしていないので、ストレッチ感が緩やかに感じられる

といった効果を感じられていれば大成功です。



ポーズの形には意味があります。

ストレッチとしての効果はありますが、それはそのポーズの持っている効果の一部です。

スプタ・パーダングシュターサナは、もちろん太ももの裏のストレッチとしての側面もあります。

でも、太ももの裏のストレッチだけでは終わらないことを頭の片隅に置いておいてください。

そして、これは全てのポーズに共通して言えることです。



それさえ覚えておけば、ストレッチだけではないヨガの効果を目いっぱい受け取れるようになります。

せっかくヨガに取り組むのであれば、より効果的により楽しみながらポーズの練習をしていただければ幸いです。

動画ではブログでは伝えきれない部分も含めてもっと細かい説明をしています。

時間のある方は是非、動画を確認してください。

・動画:ヨガとストレッチの違いについて【太ももの裏のストレッチを通じて】


YouTube動画の目次ページを作りました。 動画を復習したい人は、教科書的にご利用ください。

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