得るもののない敗戦 7節 アトレティコvsアラベス(A) 2021.9.25
さてさて過密日程。
前節ミッドウィークのヘタフェ戦、苦しみながらも1-2で逆転勝ち。なんとか前進したいアトレティコ。
ヘタフェの開幕6連敗はラリーガ史上6チーム目、とのことですが、この日の対戦相手アラベスは消化試合が1つ少なく、そして開幕5連敗中。おそらくアトレティコは勝てば"史上初めて1シーズンに2チームを開幕6連敗に追い込んだクラブ"として歴史に名を残すのではなかろうか。知らんけど
●そんなアラベスのここまで
vsマドリー(H) 1-4
vsマジョルカ(H) 0-1
vsバレンシア(A) 0-3
vsオサスナ(H) 0-2
vsエスパニョール(A) 0-1
まだ1点しか取ってないところも含めて、この間のヘタフェと一緒。その1点を取った相手が強敵なところも謎の一致。(※ちなみにPKです)
昇格組に2つ負けてるところを見ると、ヘタフェより闇が深そうである。
ちなみに延期になった4節はビジャレアル戦なので、まあ十中八九負けてたでしょうね、という。
メンバー的には、先季アンカーだったバタグリアがレンタル元のスポルティングへ帰り(その後マジョルカへレンタル)、中盤のおじさんマヌ・ガルシアがいなくなった代わりに若いマヌ・ガルシアが加入した。ややこしい。あとルーカス・ペレスいなくなった(エルチェへ)
先季は降格争いのカギを握りまくって終盤熱い試合を続けていたが今季は大丈夫だろうかと心配。
前節は昇格組エスパニョール戦。
4バック+トーマス・ピナでビルドアップ。にも関わらずなんだか進めず、MFのルーム、マヌ・ガルシアまで降りて来て7人でビルドアップ。何してんだ。
守備もライン間ゆるゆるでエスパニョールに縦パス練習時間を与えているかのよう。なのにカウンターに人数を割けるわけでもなく、前3人くらいで頑張ってくださいの形。
点を取れるとしたらルイス・リオハが人生最高の切れ味でカットインして、たまたまオブラクのいないところにシュートが飛ぶか、今季最高の質のCKがラグアルディアにジャストミートするかくらいか。
途中からトップに入ったママドゥ・シラの方がスピードがあって良さそうに見えたが実際どうなのかはよくわからない。ジローナから個人昇格した選手。
●スタメン
勝利しか許されないスタメン!
・アトレティコ
オブラク
サヴィッチ / フェリペ / エルモソ
トリッピア / コンドグビア / デ・パウル / ジョレンテ / カラスコ
スアレス / グリーズマン
ヒメネスベンチ。フェリペが真ん中。
コケは戻ってきたがベンチから。
前線はグリーズマンを。そろそろスアレスを休ませるかと思ったが使う。もしかしてCLで外すのかな?
・アラベス
パチェコ
ナバーロ / ミアズガ / ラグアルディア / ドゥアルテ
ルーム / トニ・モヤ / マルティン・アギーレガビリア / リオハ
シラ / デ・ラ・フエンテ
ママドゥ・シラをトップに。
先季までアトレティコにいたトニ・モヤが先発。
いざ。
●前半
・先制はアラベス
4分、セットプレーからアラベスが先制。
なんと前段で書いた通りのピンポイントCKがラグアルディアにジャストミート。予言的中。ホームのアラベスが今季初めてリードを奪った。
・アラベスの守備
アラベスはほぼ6バックで守る。大外マンツー。
最初からこのつもりだったのか、先制したからこうなったのかは誰か監督に聞いてほしい。
ただ、アトレティコは後ろに6枚揃えられるとこのメンツだとなかなか侵入できないのが事実。ここに手を焼き続けていく事になる。
・手詰まり①
特に、トリッピアに対面するルイス・リオハが上手い事守っていた。
実質気をつけるべきはジョレンテのランニングだけなので、思い切って縦を切る立ち方をしている。コンドグビアへの横パスを出させてここに強く寄せる。コンドグビアはこの位置でプレッシャーを掛けられると本当に脆い。全く前を向けず手詰まりに。
・手詰まり②
左サイド。カラスコが孤立する。
グリーズマンが近づかない、あるいはニアゾーンに抜けないのはどのような狙いなのか?
アラベスがSHを落として守っていた事もあり、カラスコは1人抜いてもまだSBが待ち受けている状態であり、正直何も出来なかった。選択肢は後方へのパスだけ。
エルモソ。
マルティンがカラスコのマークで最終ラインで吸収されるため、大外をカバーする事もあり平均的に普段よりもさらに攻撃的なポジションを取る事が多かったが、これは狙った形だったのか、それとも前節のアーリークロスでのアシストに味をしめて彼が勝手にポジションしていただけなのか疑問。特に効果的でもなかった。
クロスが引っかかったり変な失い方をするたびにデ・パウルが猛ダッシュで戻っていた。じゃあエルモソの攻撃参加の意味とは。そして少人数でカウンターに晒されるのにヒメネスがいない皮肉である
●後半
今季は、いつもこのような試合展開である。先手を取られて慌てて選手を替えて後半は2–4-4のような配置でスクランブルの放り込み。仕組みもクソもない。
この後半も攻撃のカードを早めに切って押し込む。コレアが圧倒的に違いを見せてPAにチャレンジを繰り返したが、では前半のメンツには何故それが出来なかったのか?あまりにも出来の悪かったグリーズマンを90分残したのは「CLで使う気はない」という意思表示か?
●試合結果
結局1点を奪えず、今季初の敗戦。
振り返る必要もない試合だった。数試合で劇的にバランスが治るとも思えないので気長に待ちます。
と言ってもここからCLミラン戦にバルサ戦。
どうなってしまうやら。
少しだけ。twitterに書いた話。
ルマルがいない、グリーズマンがいる。の条件が揃うと
だいたいこの配置になる。
が、
こう配置した方が良いと思う
まず、グリーズマンがニアゾーンに走るつもりがないのでカラスコが永遠に孤立している。近いCBよりも外側に近づいてくる選手が隣にいてほしい。まあルマルなんだが。デ・パウルにその位置でプレーしてほしい。現状デ・パウルは確率の低いアーリークロスと、ズンズン上がってくるエルモソの介護しかしていない。
それと、ジョレンテのスタートポジションを高くする事にどれほど効果があるか。これだとトリッピアと近すぎる。
別にジョレンテは縦パスを受けて能力を発揮するわけではない。"縦パスを受ける選手が近くにいる位置でプレーする"方が良い。つまりコレアだが。グリーズマンでも成り立つだろう。
後方にポジションして、空いてるスポットを見つけてロングランする方が都合が良い。点が取れるからゴールの近くに置こう、というのは少し違う
アラベスはようやくシーズン初勝利。
中盤が球際で戦えており、この試合をベースにすれば先季のように粘っこく残留を目指せる。多分トニ・モヤがその辺の強度を担保してたと思われる。今後も起用されるのではないか
ただ今季の得点はまだPKとCKのみ。この日も後半にバランス崩壊したアトレティコの裏を取ってトドメを刺せそうなチャンスを2つほどフイにしており、最後の精度は高めていきたい。
9/25
エスタディオ・デ・メンディソローサ
アラベス 1-0 アトレティコ
得点者
【アラベス】’4 ラグアルディア
【アトレティコ】
●ピックアッププレー
無し
●ピックアップ選手
コレア
後半途中から投入されると抜群の体のキレで簡単にマークを外してペナルティエリア侵入を連発。ヒーローにはなれなかったが、唯一の希望と言える活躍
デ・パウル
両チーム最多の107回のボールタッチで縦横無尽に動き回って配球を続けた。ただ本当に彼の長所を出せる仕事を与えられているのか疑問
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