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目標達成 36節 アトレティコvsエルチェ(A) 2022.5.11

ダービーから中2日でミッドウィーク。エルチェとのアウェーマッチを迎える。前日にベティスが勝っており、勝ち点差3。ベティスには今季の直接対決で勝ち越しているので(3-0と3-1)、この試合で勝てば4位以内が確定する。
アトレティコはラスト2試合にセビージャ戦とソシエダ戦を残しているので、正直ここで決めておきたい。

前回対戦はこちら

2節(8月)で対戦しているので本当に久しぶり。
この頃エルチェは3CBの超絶疲れるサッカーをしていて大注目していた。最近また3CBやってるが。


●スタメン
・アトレティコ

オブラク
ヴルサリコ / サヴィッチ / ヒメネス / ヘイニウド
コケ / コンドグビア / デ・パウル / カラスコ
グリーズマン / クーニャ

ジョレンテは出場停止で2/6のバルサ戦以来の欠場。前節の怪我の影響で危ぶまれたヘイニウドは無事スタメン。
ジョレンテを外したがコレアも外し、右サイドはどんな感じになるでしょう。2トップはグリーズマンとクーニャ。

・エルチェ
バディア
パラシオス / ロコ / ビガス / モヒカ
グンバウ / マスカレル / フィデル / テテ・モレンテ
ボイェ/ ペレ・ミジャ

4バックだった。
ボイェが6試合ぶりの復帰。



●前半
エルチェはテテ・モレンテがヘイニウドのところまで出てくる4-3-3風の配置で非保持。

相変わらずのハイライン。
ミジャはコンドグビアに張り付く。
アトレティコの後ろ3枚ビルドに対して3枚ぶつけるチームをたまに見かけるが、どの程度効果的なのか個人的には疑問だ。止めるべきはそこなのか?という気はする。じっくり検証は出来ていないが今後気にしてみたいなと思っている。

アトレティコはヴルサリコに右大外を任せてさてどう切り崩すのか、という配置になっている。この日はコケとデ・パウルとグリーズマンの位置が近く、2人で真ん中に落ちてくるグリーズマンを生かす意図が見える保持だった。

IHコンビが相手の4-3-3ブロックの脇まで大きく動いてボールを引き出す。コケとデ・パウルは、左右に配置すると阿吽の呼吸があってバランスが良い事が多い。
グリーズマンはクーニャの位置にほぼ関係なくライン間中央に落ちてくる。

開始5分、アトレティコにアクシデント。ヴルサリコが負傷交代する。ロディを投入。
これでカラスコを右に回す事になり、当初の狙いが何だったのか確認出来なくなってしまった。

3-5-2に
おそらく、グリーズマンが明らかに中央レーンに立つ事を意識していたので大外とIH、グリーズマンでトライアングルを作る意図があったと思われる。

個人突破よりも集団で、という局面打開はもう少し深く見てみたい構築ではあった。

この日のデ・パウルはライン間でボールを受ける体勢を作りながら、グリーズマンがいなくなるスペースに裏抜けを狙ってスプリント。エルチェがボールに圧力をかけようとハイラインをキープする逆を取れていた。

彼は相変わらず最適なポジションがよくわからないが、この日はこの位置が適任だったように思える。


アトレティコの先制点は28分。クーニャが取った。
この形は良かった。前プレを回避してハーフコートに押し込み、グリーズマンとデ・パウルの2人でライン間を使う。

こういう配置。グンバウの左右からグリーズマンとデ・パウルが顔を出してサヴィッチから配球。
2人の立ち位置でグンバウを外して、大外のロディへ正確なボールが出た。

コケのランニングでパラシオスを引いており、ロディのファーストタッチも完璧。クーニャはこういうボールがいいんだろうな。全体通じて一切のツッコミどころのない100点のゴール。

●前半終了
前半は1-0でリード。ヴルサリコのトラブルがあって当初の狙いはブレたかもしれないが、私感では交代後の右カラスコ、左ロディの形のほうがこの試合で勝つ事だけを考えるならベターだったのではないかと。これで自陣に押し込まれるような展開になってしまうなら話は変わってくるが、相手は4-4-2のエルチェなのでね。
あとは様々な要素を考えた時に先制点を取ったのがクーニャという事実はポジティブに評価したい。彼が点を取ってくれないと来季に向けての計画含め色々困った事になる。グリーズマンがライン間に落ちていく縦関係との相性も良い。そのグリーズマンがボールを引き取る動きで最後に決めたのがクーニャという先制点は言う事なしだ。今一番必要な形の得点だった。

エルチェのモチベーションもよくわからないこのカード。後半戦の成り行きを見ていく。

●後半
エルチェはキックオフ前にマジョルカが引き分けて残留が決まっており、和やかな雰囲気のスタンド。

58分にエルチェは3枚替え。
ボイェ、テテ・モレンテ、フィデルを下げて、
カリージョ、ホサン、キケ・ペレスを投入。
勝つためにはあんまり見えなかったかな。和やかに。カラスコvsモヒカくらいしか見所がなくなってくる。

62分にアトレティコが追加点。
グリーズマンとデ・パウルの2人でやってしまった。

クーニャのワンタッチが入ってグリーズマンが関与。カラスコが相手ラインを押し下げる。
デ・パウルが並列でサポートしてグリーズマンのリターンをもらってゲット。

グリーズマンの正しい使い方、という感じのゴール。

アトレティコも選手を入れ替えながら、2-0逃げ切り。


●試合結果
この勝利でアトレティコは4位以内が確定。ようやく、来季のCL出場権を得た。

試合は2つとも良い崩しで決めた2得点で勝ち切り。お互いの目標達成を祝うような穏やかな試合となった。

アトレティコは特別なソリューションがあったわけではないが、グリーズマン周辺にIHが近づく形で効果的に侵入し2点。相手の緩さもあったが、これだけボールを持てればこの結果になる。
クーニャが得点出来たのは良かった。気づけば2/12のヘタフェ戦以来、3ヶ月ぶりの得点。ちなみにクーニャは今季国王杯も含めるとスタメン出場は8試合あって、その内4試合でゴールを決めている。来季の飛躍のきっかけとしたい得点だった。

残り2試合。次節セビージャと直接対決する事になるが、勝てば3位が確定する。ホーム最終戦でもあり、気持ち良く終えたいところだ。

5/11
エスタディオ・マルティネス・バレロ
アトレティコ 2-0 エルチェ
得点者
【アトレティコ】’28 クーニャ ’62 デ・パウル

●ピックアップ選手
クーニャ
先制点をゲット。相手のハイラインに対してライン上の駆け引きを繰り返した。シンプルにプレー出来た。

グリーズマン
クーニャとの縦関係の2トップで自身の得意なプレーを選択出来た。デ・パウル、コケとの距離も近く、彼の前向きがチームを押し進めた

デ・パウル
この日はかなり高い位置のポジションを意識。一つ前へ運び出すドリブルが効果的で、狭いエリアのコンビネーションも巧み。それがそのままゴールに繋がった理想の形だった。

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