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【プレビュー】心はいつでも勝つ前提で CLRound16 2ndレグ アトレティコvsインテル(H) 2024.3.13

1stレグはこちら



●あれから今日まで

1stレグ以降の成績。

アトレティコ

26節vsアルメリア(A) △2-2
国王杯準決勝2ndレグvsアトレティック(A) ●0-3
27節vsベティス(H) ○2-1
28節vsカディス(A) ●0-2

インテル

26節vsレッチェ(A) ○4-0
21節vsアタランタ(H) ○4-0
27節vsジェノア(H) ○2-1
28節vsボローニャ(A) ○1-0

いつ見ても4点取っていたインテルは難敵ボローニャ相手にラウタロをベンチに置いたまま勝利し2位ミランとの勝ち点差を16に広げている。実質セリエAの優勝は決まった。おめでとうございます。

一方のアトレティコは今季未勝利のアルメリアと引き分け、意気揚々と臨んだ国王杯でアトレティックに今季最悪の内容でボロ負け。さらにこちらも降格圏、4節以来勝利のなかったカディスにも惨敗した。


●予想されるスタメン

予想スタメン

・アトレティコ
グリーズマンとバリオスが戻ってきている前提で。
最終ライン中央はパウリスタ。ヴィツェルかも。右はヴィツェルかもしれないがサヴィッチかも。理由はベンチに残しておいてどちらが有用かと言われるとヴィツェルだから。
問題は左。"エルモソなんだろうけど"の前提でヘイニウドが良いかなと思ってこの表記にした。インテル相手にやらなければいけない事を考えた時に、あまりプレス回避やビルドアップの工夫が求められるケースは少ないかなと。ただ、もちろん縦パスを刺すだのサイドチェンジだの、エルモソの攻撃性能が要求される場面は充分にあるので起用に反対とは言わない。でも2点目を取られたら詰むという感覚の下、ヘイニウドの方を推したい。

中盤はコケとデ・パウルは確定。最近の感覚だと得点を取りにいくなら右WBはジョレンテ。モリーナは別の仕事をしてもらう。
左WBはこれだけリーノに賭けてきているのだからリーノでしょう。これはもうシメオネの賭け。この試合でリーノだからこそ出来る事があると思っているから、ここまで連続起用に固執してきたはずなので期待するのみ。
ジョレンテがWBになる以上は左IHはサウルと思われる。60分頃まではサウルで高さの調整とネガトラの補完をする方向性。

2トップはグリーズマンとモラタ。仕事は点を取る事。グリーズマン抜きの数試合がグリーズマンの有用性を高めている事を期待している。"え、グリーズマンてこんなところにも顔出してくれるの?"という感覚で味方との息が普段より合うような事があるといいね。
モラタにかける言葉など何もない。点を取るか取らないか。

・インテル
ここ数試合を見ても揺らぎはチャルハノールが出られるかどうか、アチェルビが出られるかどうかの2点だったがどちらもボローニャ戦で出てきた。迷いなくベストメンバーで来るでしょう。


●アトレティコがやりたい事

アトレティコがやりたい事は当然得点する事で、同点に追いつく事逆転する事。前半を15分ずつ前・中・後の3つのフェーズに分けてみた時に、アトレティコが同点に追いつきたいのは"前"のフェーズである。何を当たり前の事をと言わずにちょっと落ち着いて。

ここで改めてアトレティコ側の態度を2点整理する。この試合のアトレティコは

・1stレグ同様0-2にされるのが最悪である
・ホームで無得点などという事は想定していない

の2点を頭に入れたい。これは想定という以上に、"そうじゃないとインテルになんて勝てない"という意味である。必要条件。0-2にされるのが最悪というのはシンプルにここはCL決勝トーナメントなので。公式もリバプール戦の大逆転を煽っていたが、今必要なのは奇跡ではなく同点に追いつく事だ。普通にやる事。奇跡が必要な環境に追い込まれる時点で負け。

●インテルを倒すなら

冒頭に戻る。インテルはリードしている時の方が強いという話はスカウティング記事から一貫して伝えてきた事である。じゃあ何かというと、アトレティコは0-1の時間は居心地が悪い。ペースを掴んでいようが攻撃が上手くいっていようが、スコンと2点目を取られる可能性がある。それがインテルの強さ。
ホームゲームだ。スコアはタイでありたい。だから前半の内に同点に追いつくなら"前"のフェーズ。リスクを低減するために。なのでアトレティコはキックオフからそれなりにラッシュをかけると予想している。目が離せない立ち上がりになる。同点に追いつけなかったら慌てず90分かけて同点にする作業をする。大いに矛盾するようだが、0-1の時間をなるべく短くしたいけれども90分で1点も取れない事は想定していない。15分毎のフェーズを6回繰り返して同点に追いつくべし。やるんだよ。やるしかねぇんだ。

もちろん前半で逆転するのが理想である。当たり前の話ばかりで申し訳ない。理由はちゃんとある。インテルのサッカーは常にスタメンがベストだからだ。

良いチームというのは行き着く先、ここに辿り着くのだろう。今のインテルは全てが上手くいき隙がない。結果、ベストメンバーの11人がピッチにいるのが一番機能性が高い。そのため点を取らなければならない環境になり選手交代をすると無理が生じる。それはベストではないのだ。なのでアトレティコは、早めに追いつきたい。リードしたい。では一応、アトレティコがリードしたらインテルが何をするかをシュミレートしておこうか。この状況を信じるのだよ明日のアトレティは。

どうしても得点が欲しいインテルの考え方・選手交代策は多くない。

・フラッテージの投入
・テュラム→アルナウトヴィッチの交代
・WBの入替
・CBを減らしてアレクシス・サンチェスを投入
・ディマルコとカルロス・アウグストの同時起用

の5つ。まずフラッテージから。
どこかで必ず出てくる。バレッラと交代するケースもムヒタリアンと交代するケースも見てきたが、正直インテルがリードされている環境でバレッラを下げるのは想像が出来ない。なのでムヒタリアンと替わると思われる。もちろんフラッテージの存在は強烈だが、引いた相手を崩す手段としてムヒタリアンより有用かと言われるとなかなか難しい。トドメを刺す役割の方が向いてる。
次にテュラム→アルナウトヴィッチだが、これこそ本当に有用かは怪しいだろう。ただ、"アルナウトヴィッチを信じる"事がチーム全体のモチベーションに繋がっている雰囲気があり、決勝までの道のりを考えた時にこの交代はやってくると思う。ここがミソだ。決勝までの道のりを考えた時。ね

WBの入替は走力の確保。ただ、パワーアップはあまり見込めない。フレッシュになる。ドゥンフリース相手にリーノが苦戦していたので、そうなったらヘイニウドがWBに回るでしょう。

アレクシス・サンチェスが出てくるケースはラウタロとの交代orCBを減らすケースになる。後者が上手くいっているところを見た事がないが、アレクシス自身は最近コンディション上昇中。

最後にディマルコとカルロス・アウグストの同時起用。CB→アレクシスのケースがあまり見られない理由は先にこっちが優先されるから。この形はサイドの人数が増えるメリットよりもバストーニの攻撃参加が減るデメリットの方が比重が大きい。インテルの配置は前の人数が増えるのが怖いのではなくCBがどこにいるかわからないのが怖いのだ。ボローニャ戦で左からCBがクロス上げてCBがヘディングで決めてましたが。SB,WBが増えるだけならばアトレティコはモリーナを入れてジョレンテは右SHの5-4-1に移行すれば問題なく守れる。

理想は15分以内に同点に追いつきたい。そして前半30分以降に2つ目のラッシュをかけて逆転したい。そんな上手くいかない事は承知。上手くいかなければ繰り返すまで。勝つまで繰り返す。


●決意

勝つつもりでいる。アトレティコは先季のファイナリストで今季セリエAを優勝するクラブに勝ってベスト8へ進み、組み合わせ抽選の結果マドリーと逆の山になり、「やはり決勝はマドリーとか」となる。
インテルは強くて良いチームで、こんなところで負けるチームではないのだろう。では、アトレティコは?こんなところで負けるチームなのだろうか。ここが壁で、ここが限界なのだろうか。そんな風に思えないのは、盲目なのだろうか。"強敵だ"と"決戦だ"と、いくつ言葉を並べても心の奥底では"Round16だぞ"と"ラリーガ3強だぞ"と思っているおれがいる。ここは目標でもないし頂点でもないでしょう。

転げ回って泥に塗れ、その先にある勝利の為にアトレティコがある。逆境の中でこそ光り輝け。
アトレティコが大好きだ。いつだって今のアトレティコが一番好き。お気に入りのスカッド。大好きな選手達。そのチームを誰よりも知っている存在でありたい。

厳しいでしょう。苦しいでしょう。おれはお家のコタツの中から、ほんの少しだけ力になりたい。

決戦だ。いつだって。勝利を。


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シビタス・メトロポリターノ
アトレティコvsインテル


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