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心には矜持を持ち 19節 アトレティコvsオサスナ(A) 2023.1.29

今週はニュースが2つ。まずはコパデルレイ。
マドリーとのダービーマッチは延長までもつれたが1-3で敗戦。残念。いくつか方法を探ったがどうやら日本からは見られない感じなのでレビューは無しです。先制点のコケのロブパスが往年のガビっぽくて痺れた。

ちなみにめちゃくちゃどうでもいいけど今季のコパのレビュータイトルはおれの好きなAKB48の曲の歌詞から引用していました。まじでどうでもいい。

"数多の星から"→長い光
"絶望の中に光を探す"→風は吹いている

です。何がしたかったかというと優勝すると10年ぶりだったので決勝のタイトルを10年桜にしたかったんですね。10年後にまた会おう。道半ばでした。また来年。
マドリーに勝ったら「空だって飛べただろう」にする予定でした。走れペンギンという名曲です。はい。

もう一つのニュースはバリオスのトップチーム契約です。おめでとう。
公式の写真でも寝癖がすげえ。なんなんだ
新契約に伴い背番号も変更。めでたく24番となりました。

                                  クラブ公式twitterより

24は先季はヴルサリコだったがその前は2番になる前のヒメネス。13-14シーズンにはデミチェリスがつけていた。デミチェリスってアトレティコいたっけ、と思ったら試合出場なしでシティに移籍していた。へえ。その後は絶妙に名前を覚えているようで一切覚えていないホセ・ソサがつけていた。ちなみにもうちょい遡ると若かりし日のレアンドロ・カブレラが着てました。

さて試合は今季折り返しの19節。オサスナとのアウェーマッチ。前回対戦は去年の2月。

エクトル・エレーラシステム始動の試合ですね。懐かしい。先季は1-0、3-0のダブル。お得意様としたいところ。

しかしオサスナは今季絶好調である。先季の10位も素晴らしい成績だったが今季はそれ以上を狙える。現在勝ち点28で6位タイ。アトレティコは3ポイント差しかなく、負ければ並ばれる。今季はアウェーでマドリーに引き分けるなど充実のシーズンを過ごす。さらにコパデルレイでもセビージャを破って決勝に進出した04-05シーズン以来のベスト4。目指せ初優勝。
今季は中盤でアイマール・オロスが台頭し、ビジャレアルから獲得したモイ・ゴメスがびっくりするほどハマった。チミー・アビラも絶好調。アラサテのチームは基礎配置が綺麗なので、崩しの局面で違いを作れる選手を得て完成形に近づきつつある。アトレティコとしては構えた配置をぶち壊す理不尽さで上回りたいところだ。


●スタメン
ともにコパ準々決勝を戦いアトレティコは中2日、オサスナは中3日のスタメン。

・アトレティコ
オブラク
モリーナ / ヒメネス / エルモソ / ヘイニウド
デ・パウル / コケ / バリオス / ルマル
グリーズマン / コレア

なんかどこだか痛かったヒメネスが16節のバルサ戦以来の復帰。エルモソはコパデルレイ含め4戦連続のスタメン。代わりにサヴィッチは負傷。
背番号24のバリオスがスタメンに入り、前線は公式戦3戦連発中のモラタがベンチに。

・オサスナ
アイトール・フェルナンデス
ディエゴ・モレノ / アリダネ・フェルナンデス / ダビド・ガルシア / マヌ・サンチェス
ルーカス・トロ / パブロ・イバニェス / モイ・ゴメス
ルベン・ガルシア / アブデ / チミー・アビラ

ナチョ・ビダルの怪我以降スタメンに定着しているカンテラーノのディエゴ・モレノが4試合連続のスタメン。みんな大好きボンバーヘッドのアリダネも同じく4試合連続スタメン。
中盤は前節プリメーラ初スタメンだったパブロ・イバニェスを継続。
前節で累積5枚目となったチミー・アビラはなぜか出ている。なんなんだ




●前半
オサスナにもっとボールを持たれるかと思ったが保持率はオサスナが50.2%とほぼ五分だった前半。

オサスナのボール保持は2CBが大きく幅を取って配球を狙う。こんなんだったっけ。アリダネが自信満々にボールを持つ。GKアイトール・フェルナンデスも危険な場面でも積極的にショートパスを繋いでいたがさすがに危なすぎた感。
そしてやはりオサスナの攻撃は両サイドの縦のチェーンが軸になる。

2CBに3人の中盤が近づいてきてボールを引き取る。モイ・ゴメスはもっと高い位置に留まるイメージだったが、かなり低いところまで来る。アトレティコの2トップの背後に必ずもう一人が入ってくる形はおそらく準備した形。3人はほぼ配置に拘りを持たずに優先順位を共有していた。パブロ・イバニェスも良い可動域。ルーカス・トロも簡単に持ち場を離れて高い位置へ消えていく形も併用した。

特に崩しの可能性を作ったのは左サイド。アブデがモリーナに突っかける箇所のクオリティにマヌ・サンチェスが関わる形である。
アブデは大外に立ってボールをもらう形にかなり自信を持っており、内側のポジション取りが上手いマヌ・サンチェスとの相性は良さそうだ。上手くモリーナとの1vs1を作られていた。アトレティコとしては対人の質の高さで譲るわけにはいかないモリーナ&デ・パウルのW杯優勝サイドで、さらに背後をサポートするのはヒメネスということで特に対策はせずに受けて立った。ここに他から人員を割いて介護するわけにもいかない。自分達でどうにかしていただく。


アトレティコはボールを奪い返すと地上戦で攻略を目指した。コレアはモラタがいない、ジョレンテもいない環境で、普段以上に最終ラインの背後を狙う動きを多用。狙っている割にはいざボールが出てくるとびっくりしてボールロストしていたのはご愛嬌。

オサスナの守備がGKと2CBまではハイプレスに来なかったのは、オサスナはボールを持ちたい意思はあってもハイペースのトランジションバトルをやりたかったわけではない、むしろやりたくなかったからであると思われる。スローに。アトレティコは保持に苦労しながらも配球のスタートの位置まで圧力を感じていたわけではなく、中盤より前の工夫次第では再現性のあるビルドアップは可能な予感があった。
それでなくても対戦相手を問わずこの日のメンバーはプレス回避最強スカッドであり、この組み合わせでビルドアップできないならそもそも誰が出ても無理な気もする。だからこそコレアは不慣れな仕事をやる必要があったのだが、なんとなくコレアの位置がメンフィスだったら面白そう。

・プレス回避の手順
この日のプレス回避はある種普段のアトレティコではあまり見られない形だったが、メンバー構成を考えれば必然のルートで。

オサスナは4-3-3の配置そのままミドルプレス。アトレティコはCHを経由する前進はかなり制限されている。ということでボールは右SBのモリーナに行き着くことが多い。

普段はジョレンテが走り出して蹴っ飛ばすことが多いが、ここでアトレティコは3枚のCHの質を引き出す。

SBから中盤を経由

オサスナはこのボールは結構警戒しにくかったんじゃないか。横パスを入れて中盤3人で前を向く。ここまでルーカス・トロが出てくればグリーズマンがフリーになる形を押し付けて前進した。
一定の成果はあったもののグリーズマンが前を向いた時の選択肢の少なさは否めず、その解決のためにルマル→カラスコの交代は必然であった。ルマルの働きについては後述する。


●前半終了
0-0のまま前半終了。決定機を作るところまでいけない場面が多く、守備では左サイドのアブデの対応に苦労した。
後半に向けてはオサスナのペースに付き合いがちだった試合展開を変えていきたい。ラストサードのクオリティ、あとはペースアップの手順。見ていく。


●後半
スタートからルマル→カラスコを交代し、左サイドの配置の取り方、ラストサードの考え方を変えて入る。早速グリーズマンが単独でチャンスを作った。

・ペースチェンジ
試合の流れを変えようと動いたのはアトレティコの方。

前プレ開始

アトレティコは2トップが両CBへの圧力をかけると同時に、コケorバリオスが真ん中に降りてくるMF(主にルーカス・トロ)を捕まえに前進。プレッシャーを強めた。この圧力でオサスナは簡単にGKにボールを戻し、ここにもプレッシャー。ロングボールを蹴らせる形を作り、オサスナのビルドアップと、左サイドの攻撃を形を出すことを封じ、トランジションバトルに持ち込んだ。アトレティコはこの日前半から調子の良かったヒメネス&エルモソのコンビがロングボールを跳ね返し、また無理にパスで交わそうとしたところを引っ掛けてショートカウンターを展開。ガラッと試合展開を変えてみせた。

このようにアトレティコにペースが傾く中でもオサスナはセットプレーの流れからチミー・アビラの頭に合わせる決定機を作ったのは流石、好調のチームである。勝ち点を積めているチームの要因を見せることはできていた。

アトレティコは後半カラスコを投入したメリットを活用し、オサスナゴールへ迫る。58:15にはエルモソからカラスコへの超絶サイドチェンジ一発でバリオスが絡みながら理不尽なクオリティを発揮する。この2人のバーティカルな攻撃手段は間違いなくオサスナを苦しめた。

これを受けて60分にオサスナが3枚交代。ブラシャナツとモンカジョラは中盤の走力の補完、チミー・アビラを諦めてブディミルを入れた前線の交代は地上戦を諦めてハイボールに活路を見出そうとした交代の意図が見られ、事前に準備していたにせよ戦況を見て替えたにせよ、早めの好判断だったように思う。今季のオサスナ、というよりアラサテのチームは監督の意図するプレーをピッチで表現するのが非常に上手なチームであり、その結果交代に意味を持たせることができている印象がある。この日もしっかりゲームプランを遂行する意思を見せてきた。ブディミルへの放り込みをチラつかせながらPA前正面からのミドルシュートを選択したプレーも多く、準備が見られた。つくづく良いチームだ。63分にはサイドチェンジを受けたアブデがついにモリーナを振り切って上げたクロスでファーに詰めたモイ・ゴメスに決定機。当然のように止めてみせたオブラクを褒めていい。

一方のアトレティコの交代は65分に。まず前プレで走り回ったコレアのoutはおそらくハーフタイムに決まっていたもの。3戦連発中のモラタが出てくる。
さらに攻守のトランジションを優先し、バリオス→サウルをチェンジした。もしコンドグビアがスタメンだったらここでデ・パウルだったはずで、運命の悪戯を感じる。

アトレティコはここで、満を持してボール保持に切り替える。相手からしたら意味がわからん。引っ掻き回し倒した。
サウルの投入でポジションを変えたのはコケとグリーズマンの2人。やはりこの3人が好きだなあ。という独り言。

コケが左側に落ちてボールを持ち始める。グリーズマンはモラタの後ろで浮き、サウルはトップポジションを取りに行く。ややこしいチームですね。
サウルがニアのFWポジションに入ったことでカラスコにさらに余裕が生まれ、それをサポートするヘイニウド、さらにエルモソまで近づいてこちらサイドをグリグリに押し始めた。君達、右から攻めるって言ってなかったけね

・必然だと言い張れる
アトレティコの狙いが全て出揃い、展開が煮詰まった75分、ついに得点は生まれる。ボール保持が激しく入れ替わるトランジションを制したのはオブラクの勇気を持ったショートパスと、エルモソの右足での正確なサイドチェンジ。オサスナは中盤に望まないオープンスペースを生み、この日配球が冴え渡ったデ・パウルをフリーにした。

アリダネはこの日非常にボールタッチの感覚が良かったモラタへのくさびを気にして前進。空けたど真ん中を突っ走ったのはサウル・ニゲス。デ・パウルの100点満点のロブパスを完璧にコントロール。左足を警戒したアイトール・フェルナンデスを嘲笑うように右足で正確に撃ち抜いてみせた。サウルの今季初得点はチェルシーに所属していた2022年3月2日のFAカップ5回戦ルートン・タウン戦以来、アトレティコでの試合に限れば2021年1月31日カディス戦以来ほぼ2年ぶりの一撃となる。伏兵とは呼びたくないが、伏兵の一撃。ただ、シメオネの作り出した試合にフィットしたのはやはりサウルであった。

78分にオサスナは残りの2枚のカードを使い、アブデを下げた。トランジション局面ではカウンターの先頭も走っており本当に脅威だった。まだまだ良くなる選手だ。クロッサーとターゲットのキケ・バルハとキケ・ガルシアを入れ、同点ゴールへの方法論を明確に示した。見事。

アトレティコは追加点のチャンスを2つ逸し、87分にヴィツェルとコンドグビアでクローズ体制。最後はヘイニウドまでヘロヘロになる消耗戦。集中を切らさず守り切ったアトレティコが熱戦を制した。


●試合結果
なんとか掴んだ勝利で勝ち点を34に伸ばした。
まずはCL出場圏を目指すにあたり、直接のライバルに勝てたということ。そして今季はこの試合に勝てば大きいぞという試合を逃し続けてきたシーズンだった。やっとこういう試合を勝てた。安心感の大きい勝利だ。そして満足値も高い。以下、トピックをまとめる。


・オブラクの仕事量
この日はオブラクの仕事が多かった。ただ、決定的なピンチはなかったように思う。個人的にはこのくらいオブラクの仕事があった方が良いのではないかと思っている。この距離なら、この圧力下なら、シュートを打たれても良いくらいの感覚で守れている方が堅く守れる気がする。シュートフェイントにも引っかからない。

・デ・パウルが入れるプレススイッチ
この日、特に前半は二列目の右大外に入って守備ブロックを作ったデ・パウルが勝手にプレススイッチを入れる場面が目立った。
"勝手に"と書くと悪いことをしているようだが、悪いことと断言することではないまでも、チームで狙ってスイッチを入れていたわけではないことはほぼ間違いないので、"勝手に"と書く。勝手にやってた。

実際、このアトレティコの右サイド、オサスナの左サイドはこの試合の趨勢を決めるサイドとなっていた。アブデの突破力と変幻自在にポジションを変えるマヌ・サンチェスのコンビに、オサスナのキーマンであるモイ・ゴメスが関わるこのサイドをアトレティコがいかに抑え込むか、そしてジョレンテ不在とはいえ右サイドから前進するしかない現状のメンバー構成で、いかに攻撃の突破口を見つけられるか、という駆け引きがあった。

このバランスを一気に破壊させた(良い意味でも悪い意味でも)のがデ・パウルだった。単独でマヌ・サンチェスに、時にはダビド・ガルシアの位置までプレス突撃して自分の空けたスペースにボールを入れさせた。
功罪ともにあっただろう。まず、オサスナとしてもスペースへ慌ててボールを放り込む形になったことは否めない。ここで能力を発揮したのはヒメネスだ。5:5、時には4:6くらいで分が悪そうなボールに飛び込んで止め続け、モリーナも押し込まれてコンビネーションを使われるよりもアブデとのシンプルな1vs1に集中できた。何よりペースを上げれば上げるだけアトレティコの有利になりそうな試合で、じっくりボールを持たせずペースを上げさせた利益はあったように思う。事実、モイ・ゴメスがライン間でボールを受けてアトレティコ守備陣を振り回すような場面は試合を通じてほぼなかった。
結果的にモリーナがアブデに破壊されることなく、ヒメネスも鍵を掛けた。結果オーライ。ただ、狙ってやったことではないだろう。評価が難しい守備対応だった。

・ルマルのフリーマン化
さて、年明け以降の左サイドで毎試合しつこく指摘している箇所に触れる。左の大外誰が取るんだ問題である。

ここ数戦その気配があり、この試合で確信に変わった運用は、
・誰も置かない
・ヘイニウドが頑張る

の2点の併用となる。そのためのルマルスタメン。

まず、ビルドアップ局面ではルマルが大外に立つ。特に何もしない。ヘイニウドが詰まった時の逃げ道を提供するくらい。この日はたまに背後を狙う素振りは見られたがボールが出てくることはまずない。

その後、相手を押し込みフェーズ3に移行するとヘイニウドが高い位置に出てきてルマルを解放する。ルマルのフリーマン化である。これがこの試合で明確に見られた左サイドの運用だ。

まず第一に、別にフェーズ3に限らずヘイニウドが大外に立ってもいいんだが、4バック配置でそれを期待すると後方のビルドアップどうすんねん問題とバッティングする。右のモリーナが高い位置にさっさと出ていく分、ヘイニウドは最終ラインにステイさせたい。これはビルドアップの面でもネガティブトランジションの観点で見ても共通したニーズとなる。なのでビルドアップ局面ではまず、ルマルに大外にいてもらう。上記のようにボールはほぼ出てこないのでいなくても良い。
そしてフェーズ3で、ヘイニウドが特に急いで走ることなく、そして全体が40m以内くらいのコンパクトな形状を保てている状況でようやくヘイニウドが高い位置へ移動する。ルマルは配置の約束事から解放されて自由になる。
ルマルは、フリーマン的役割で能力を発揮する。これは事実と考えていい。ただ、最近のこの枠組みの中ではたいして活躍していない。理由として相手を押し込んだフェーズ3では良さが出にくいからで確定でいいだろう。残念すぎるが。
ルマルの良さというのは、言うまでもなく360度自在のコントロールオリエンタードにある。どの方向からパスが来てもワンタッチで好きな方向を向ける1stタッチの質こそが魅力。優勝した20-21シーズンはその能力を大いに発揮した。
しかし、相手を押し込んだフェーズでは何もできていない。まずスピードがない。相手を置き去りにするような突破力がなく、シュート力もないので相手は怖くない。枠に飛ばないフェキルと呼んでいた時期もありました(おれだけ)。
ルマルの能力が出るのは縦パスに反応して相手DFに後ろを向かせることができる場面である。こういう起用ではその状況は生めなかった。右サイドまで出てきたり工夫はしてたんだけどね。
じゃあどうしましょう、となった時にビルドアップ局面で大外に立ち、フェーズ3でクオリティを出せるカラスコに交代するという流れは必然であった。レギロンとセットだったりするとまた違うのかもしれないけどね。試せば試すほど使い勝手の悪さを更新していくルマルに切なさを感じるが、誰が見ても上手い選手なのでどうにかならんものか。ならんか、流石に。


後半、シメオネらしくゲームのペースを自らガラッと変えてみせた。これぞシメオネアトレティコ。批判が好きな皆さんには好きにさせておきましょう。
この勝利は必然であったと考える。書いた通りだ。その理由を示した。

おれは誰よりもこのチームを愛し、深く知りたい。まだ潜れる。もっと深く。もっと根源まで知る。全てを理解する。まだまだいけるぜ。矜持を持って進んでいくぞ。読んでいてくれよ。どの試合も。何も終わっていないぞ。それは盲目でも願望でもなんでもない。目の前にある事実だ。


1/29
エル・サダル
オサスナ 0-1 アトレティコ
得点者
【アトレティコ】’74 サウル


●ピックアップ選手
サウル
バリオスに替わって65分からプレー。積極的に高い位置を取り続けてカラスコに1vs1を準備しようと走り回り、非保持はコケがアンカーを捕まえに行く形を成り立たせるために広範囲をカバーした。74分に隙間を抜けるサウルらしい長いランニングで決勝点をゲット。試合を決めてみせた。

モリーナ
守備のポイントとなるアブデとの1vs1勝負の連続で、厳しいシーンも何度もあったが耐え抜いた。終盤はフレッシュなキケ・バルハにも手を焼く難しい仕事。"なんとかしろ"という理不尽な仕事をなんとかしたクオリティは見事。おつかれさん。

デ・パウル
サウルの得点のアシストに限らず配球が良く、敵陣で得意のスラロームドリブルも何度もチャレンジ。豊富な運動量で多彩なパフォーマンス。

ヒメネス
公式戦5試合ぶりの復帰。空中戦もモリーナとの溝を狙ってくるボールへの対応もパーフェクト。ビルドアップの上手さも見せた。ヘディング決めてこい。

グリーズマン
前半のハーフコートオフェンスでも後半のトランジションバトルでも、どちらでも中心になれる能力はやはり異能。ダメ押しの決定機が訪れたがこの日も嫌われた。

エルモソ
対人で苦労する相手ではなかったが、プレスに連動して前に出た場面もヘディングで跳ね返す場面も完璧なパフォーマンス。左足の超高精度サイドチェンジはもちろん、相変わらず右足でもとんでもない質のボールを出す。スタメン出場に文句無しのクオリティを継続している。

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