ここが絶望なのか CL4節 アトレティコvsリバプール(A) 2021.11.3

さてCL。
なんとなく1試合1試合についていくのに必死すぎて、死の組って呼ばれてる事も忘れてたね。見るのが大変で

そんなB組の現在。

リバプール:9ポイント
アトレティコ:4ポイント
ポルト:4ポイント
ミラン:0ポイント

リバプールはこの日のアトレティコ戦で勝てば首位突破が決まり。4ポイントで並ぶアトレティコとポルトは、ホームの直接対決を残すポルトがやや有利か。ミランは同日のポルト戦に勝たないと絶望的
アトレティコとしては、リバプールには5節のポルト戦も全力で戦ってほしい、という点からもこの日は勝ちたい。最低でも引き分けたい。

アトレティコは週末ベティスとの上位対決に3トップシステムが機能し3-0快勝。リバプールはホームでブライトンと2-2ドローだったが、カーティス・ジョーンズがスタメン復帰する良いニュースが。

ここは胸を借りるような気持ちで。


●スタメン
・アトレティコ

オブラク
フェリペ / ヒメネス / エルモソ
トリッピア / コケ / デ・パウル / カラスコ
コレア / フェリックス / スアレス

サヴィッチはこの試合まで出場停止。CBの替えはベンチにいない
中盤もルマル、ジョレンテ、コンドグビアが召集外。
トップは前節退場のグリーズマンがいない


・リバプール
アリソン
アレクサンダー=アーノルド / マティプ / ファン・ダイク / ツィミカス
ファビーニョ / ヘンダーソン / チェンバレン
サラー / ジョタ/ マネ


左SBをツィミカスに変更。
中盤にはチェンバレン(実は大好きな選手)
CFはジョタをチョイス

スタメン




●前半

・通用しなかった守備対応
アトレティコはベティス戦とは違い、普段通りに近い5-3-2で守備。IHは左にデ・パウル、右にコレア。

守備


前回対戦時と似たような対応になったが、ビルドアップ段階での右SBアレクサンダー=アーノルドに対してはカラスコが出てくる構造だった。ここは変更点。ただ、リバプールもこの日はヘンダーソンが右IHに位置しており、得意のトライアングルで前進してくる。
リバプールのビルドアップに対して、結果的には中盤3枚のスライドが間に合わず後手に回るのだが、試合前の俺の見立てでは"コケ真ん中の3枚なら耐えられるんじゃないの"と思っていた。想像以上に揺さぶられてしまった。
ベティス戦の疲労の問題、そもそもリバプールの中盤が異常、など複数要素はありそうだが、疲労が原因なら5-4-1で対応しても良かったんじゃないかなぁとは思う。
全体的にはリバプールに普段通りのサッカーをさせてしまったアトレティコ。特にポイントとできるような守備を準備できず、いつもの5-3-2守備で臨んだ。結果、アレクサンダー=アーノルドからフリーで2つ放り込まれて早めに2失点。1点目はジョタのポジション取りが完璧。少しディテールを指摘したいシーンだったがそれ以上にリバプールがハイレベルだった。2点目のマネは囲まれても微動だにせず、ボールより速く走っていてどうしようもなかった。ホームゲームに続き、2点ビハインド。


・サイドチェンジが生命線
アトレティコの攻撃に対しても、リバプールは特殊な準備はなく。大外はどうぞ、という感じ。アトレティコは浮いているWBのカラスコ、トリッピアへの大きなサイドチェンジが有効だった。

攻撃


ただ、ファビーニョとヘンダーソンのカバーリングが死ぬほど速く、「特殊な準備がなくてもどうにかする」強さをまざまざと見せつけられる苦しい展開。

カバー

点になるとすればカラスコがアレクサンダー=アーノルドとヘンダーソンを同時に置き去りにするくらいのウルトラCが必要になりそうな展開。大外のカラスコをチラつかせながらライン間のフェリックスがボールを引き出せていたのはポジティブだった。


・カード、カード、カード
相手がリバプールなら、どう守っても無理が出るのはある程度仕方ない。ファールで止めるシーンが増えてくる事も否定しないが、サラーと対面するエルモソが8分にいきなりイエローをもらって後手に。サヴィッチが出場停止、コンドグビアが怪我と、3CBを保つには控えが一切いない状況でこれでは戦えない。36分にはマネのカウンター独走を止めようとしたフェリペがアキレス腱を踏んづけてしまい一発退場。情状酌量して欲しい気持ちはあったが悪質だよね。
結果的にはリバプール相手に2試合連続で退場者を出した。勝ち点を取る以前に90分間まともに試合をする事も出来ず。


●後半
退場者が出てもアトレティコは選手交代なしで5-3-1で配置。CBいないんでね。

ジョタのパーフェクトな裏抜けがギリギリのオフサイドで救われた直後、スアレスのゴールもオフサイドで取り消され万事休す。ここで1-2だったらほんの少しの可能性は残せたね。残念だが、ここまで。



●試合結果
残念な結果となった。メンバー構成的にも他の選択肢は取りにくく、攻撃では大外のWBを使って陣地奪回できる場面もあって不利な体勢ながら何とか組み合えてはいた、という前半だったが、アレクサンダー=アーノルドの球出しを結局抑えきれずに2失点。どうにかする前に退場者で詰んだ。
この試合単品は忘れるとして、朗報はミランとポルトが引き分けた事。これで次ミランに勝てれば6節ポルト戦は引き分けでも良い状況になり得る。


3節の前にはかなり控え目に"リバプール戦は2つで1ポイントで良い"と考えていたが、それすら難しかった。やはりプレミアのトップクラブはとんでもない。どれだけポジティブに考えてもおそらく得られたものは何も無い2試合だった。本当にギリギリ、たった一つあるとしたらグリーズマンがワンダでゴールを決めた事、それをファンが喜んだ事だろう。


とにかく決勝トーナメントに進む事だ。レビュワーが言っていい事かはわからんが、終わってしまえばグループステージの内容や星取表なんて関係ないし誰も覚えていない。先季のグループステージでザルツブルク以外に一つも勝てなかった事なんて皆すぐ忘れただろう(チェルシー戦の負けが衝撃的すぎて)。ミランにしか勝てなくても突破はできるのだ。絶望するのは今ではないはず。まだ"ここまではノーカン"が効く戦いだ。
対するミランは、次アトレティコに勝てばギリギリの可能性を僅かに残してホームでの6節に帰れる。しかもリバプールは首位抜けが決まっており、12月のプレミアの過密日程を考えれば場合によっては6節ではレギュラーがほぼ出てこない可能性まである。彼らに失うものはなく、組み合わせ的に"運良く3位"も期待薄。2つとも勝つか、4位か、だ。CL生き残りサバイバル。絶望するのは全部終わってからにしよう。ここは死の組。6節の90分が終わるまで戦いは続く。


11/3
アンフィールド
リバプール 2-0 アトレティコ
得点者
【リバプール】'13 ジョタ '21 マネ


●ピックアッププレー
無し


●ピックアップ選手
ハビエル・セラーノ
75分投入されトップチームデビューを果たした18歳。1人少ない状況で守備に奔走する厳しい試合になってしまったのは可哀想だった。

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