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パッとCL6節 セルティックvsフェイエノールト 2023.12.13

CLグループEの最後の試合。2勝3敗のフェイエノールトは3位確定。1分4敗のセルティックは4位確定。完全消化試合。フェイエノールトは良いチームだけどまあ振り返れば失点多かったし、という。セルティックはスカッドで劣るポッド4のチームだが一番怪我人が多かった印象。出場停止もあり難しくなった。



●スタメン

・セルティック
ハート
ジョンストン / ウェルシュ / スケールズ / テイラー
岩田 / マクレガー / オライリー
パルマ / マイケル・ジョンストン / 古橋

CBのスティーブン・ウェルシュは初見。岩田がスタメン。もう一人のジョンストンがWGに。

・フェイエノールト
バイロウ
ヘールトロイダ / ベーレン / ハンツコ / ハルトマン
ゼルキ / ティンバー / ステングス
パイシャオン / イバヌシェツ / サンティアゴ・ヒメネス

ヘールトロイダは右SB。中盤はゼルキを使うパターン。



●レビュー

これでセルティック・パークの試合は3試合目だが、どうもアウェーチームは芝を掴めずに時間が過ぎていく印象がある日。フェイエノールトも同じだった。地の利を活かすセルティックは勇敢にボールを保持し、意地でも継続する前プレでパスが走らないフェイエノールトからボールを取り上げた。

この日はオライリーが普段以上に積極的。彼のポケットランを軸に押し込みを狙う。スペースがあれば古橋が裏ラン、押し込めばオライリーがポケット、という感じ。両サイドは2人ずつ高い位置を取って強者のように振る舞った。
勝っても負けても何もないアウェーのフェイエノールトはモチベーションが難しく、環境を変えるのが難しかった。ティンバーのドリブルゲインだけでラインを突破できていたので、そういう意味では別にセルティックが圧倒的にピッチを支配していたかと言われるとまた微妙な気がする。

セルティックは15分頃、ティンバーと接触した時に変な左足のつき方をした岩田が負傷交代。パウロ・ベルナルドを入れてマクレガーをアンカーに動かしたが、むしろこっちの方がベストメンバー感はある。

21分にフェイエノールトは斜めのパスとレイオフが4連発くらいで繋がって最後はサンティアゴ・ヒメネスがGKをかわして決めるがオフサイド。ヒメネスは29分にも単独裏抜けしたがジョー・ハートが止めた。

先制点はPK。コーナーの競り合いでずっと揉めてたゼルキとスケールズのところで、主審の目の前でゼルキがひっ倒した。パルマが決めた。古橋ってPK蹴らないんだね。
フェイエノールトは42分にもステングスとヘールトロイダで右ハーフスペースを破壊したがシュートが決まらず、セルティックリードで前半を終える。

後半はフェイエノールトが押し返す時間が増え、主にヘールトロイダがもうトップ下くらいの位置に入り込んでガンガンゴール方向へ突っ込んでいく。しかしステングスもティンバーも替えてしまってなかなか難しかったが、82分のようやく途中出場のミンテの一撃で同点に。このグループ、最初から最後までミンテは凄かった。
このゴールでフェイエノールトは"追いついたなら3ポイントいきますか?"となりそうだったがロスタイムにCKでショートコーナーをなんとなく対応しボールウォッチャーになってラーゲルビエルケに決勝ゴールを決められた。セルティックは最後の最後で1勝を掴み、グループE終了。


●試合結果

順位と無関係な試合だが、ホームチームがモチベーションでも大きく上回っていた感がある。セルティックはこの試合で普段通りの構築と前プレを行う事で選手達の自信やらモチベーションやらを高める意図があったと思われる。ポジティブな実験。それなりに上手くいったのではないか。
フェイエノールトは負けてもいいアウェーゲーム。プレータイムの配分もあってあまり質は高まらなかった。ただセルティック・パークの芝で、という意味ではアトレティコとラツィオより上手いことやっていた印象。一度は同点にしたし、まあ良かったんじゃないか。ELでどこまでいけるか楽しみなチームだが、実はステングスの正しい使い方を決めかねている様子。ゼルキを使うかどうかも、ヘールトロイダのSB起用もどうなんでしょうね。最終完成形はまだまだ先にありそう。


12/13
セルティック・パーク
セルティック 2-1 フェイエノールト
得点者
【セルティック】'33 パルマ(PK) 90+1 ラーゲルビエルケ
【フェイエノールト】'82 ミンテ


●ピックアップ選手

マット・オライリー(セルティック)
前に出ても後ろに下がっても十分CL級のクオリティを見せた。スペースを見つけて入り込む能力と狭いエリアで正確にボールを扱う能力が高い。本当は旗手がいたほうが活きるのだろう。この日は決勝ゴールも演出。

ルシャレル・ヘールトロイダ(フェイエノールト)
これまでの試合以上に内側に入ってゴール方向へアタックし、攻撃を動かした。ビルドアップで一度ボールが出てこないと思考停止して立ち止まるのはやめてほしい。

ヤンクバ・ミンテ(フェイエノールト)
異常なスプリント能力を発揮したこのグループ最大のサプライズ。フリーでボールが溢れてきて一度は同点に追いつく嬉しいCL初ゴール。

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