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大江山の酒呑童子伝説を舞台にしてみた

1年半ぶりの公演となる「舞台版 あやかしむすび」のチケットがいよいよ販売開始されます。
楽屋フィルムズが抱えるアメツチの公演としては「ドラゴンギアス」以来となるがこれが本来の”旗揚げ公演”
昔ちょっとしたすれ違いでそのまま疎遠になった友達に会いに行くような気分です

様々なところでも扱っていただいてます。ありがたい話です。

現時点ではまだ何も安心はしておらず、
運営としては想定できる数パターンの対処も考えつつ進行してます

いずれのパターンもどうすべきかはわかるんですが、感情の問題やそこにかかる費用とのバランスを含めると、ギリギリまで設定を挑戦する必要がありそうで、まだまだ余談を許しません

と、それはさておき

今回このような記事を書くことにしたのは、上記のような愚痴を言いたいわけではないので、このぐらいにしまして。

原作(すでにサービスは終了しているゲーム)の設定は現代なのですが、原作に"酒呑童子"が設定上いることに着目しました。黒天丸ら"あやかし"達と酒呑童子、それと人間との因縁を考えると、かなり時代を遡ってしまってもいいのではないかと。その提案をcoconeさんも快く受け止めてくれて、脚本制作となりました。原作を弄るのはとても勇気が要りますが、台詞回しまですごく前向きに受け止めて監修いただいて、本当に感謝しております。

酒呑童子が暴れた一番有名な時代、平安時代はそもそも戦国時代や幕末に匹敵するぐらいスターの多い世代で、同じ時代とは知らなかったが聞いたことある歴史上の人物がわんさかいる時代です。本作の主人公源頼光然り、安倍晴明然り。

僕自身が歴史好き(めちゃくちゃ詳しいわけではないですが)なのもあり、歴史上のスターを絡められないかと思った時に、この設定は最適だったのです。というわけで大江山の鬼伝説がメインのモチーフになることは早々に決まりました。

本川翔太演じる酒呑童子

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作品を楽しむために?キャラクター情報を少し

そしてまず主人公に選んだのは源頼光(ヨリミツ)
ライコウとも呼ばれ、平家物語にも名前が出てくる有名人。

演じるのは富永勇也
今回のメインキャストで最も最後に決まったのが彼なのです。

ヨリミツは関係図にも歴史上の重要人物が多数できてきますので、実際にはもっと上流の生活をしていたはずだが、劇中では国の指令を受けて鬼や妖怪を斬る、傭兵部隊かハンターのような生き方をしている。
当初そのリーダー像は定まっていなくて、圧倒的なカリスマなのか、熱い男なのか、冷徹なのか、少し線の細い男なのか、どうとでも捉えられそうな脚本だった。

カリスマ的なリーダーであればキャリアも上の役者を呼ぶ必要があったのだけど、
ただ、自分たちが旗揚げで、その主演として迎えるにあたってどう言う人と最初にやりたいかという話をした時、これまで主演はしてない人と共に作り上げられたらいいなと。
彼の存在でゴリゴリ引っ張っていくわけではない現代的リーダー像を体現したような雰囲気の持ち主で、人間チームの形が定まった気がします。

そしてそのヨリミツを圧倒的なリーダーたらしめているのがツナ(橋本全一
単独でもトップに立てそうな人望と実力がありながら忠義の士としてヨリミツに尽くす存在。
歴史上では酒呑童子の他にも茨木童子や羅生門の鬼退治があるので源頼光よりももしかしたら有名かもしれない渡辺綱。かの有名な羅生門はこのあやかしむすび以後の話になる。
ちなみに全ての渡辺さんの祖である。全国の渡辺さんの神のような存在です。

さて、橋本くんの話に戻すと、僕がまずビジュアルで熱望して、すでに存在を知っていた演出の山田も同意してくれた。圧倒的色気を活かしたキャラクターが多い印象だが、個人的には無骨な侍も本当に似合う雰囲気があると思っていたので人間側にキャスティングしたいと山田に相談。リアル系のかっこいい男を演じてほしいと。ヨリミツの盾であり剣であるツナは見せ場が沢山あるが、彼だからこそその説得力が増すのだと思っている。


そしてそのストイックな雰囲気を和ませてくれるはずなのが残りの四天王の3人。
サダミツ(阿部快征)、スエタケ(伊藤節生)、キントキ(横田陽介
サダミツは大蛇退治、スエタケは土蜘蛛、キントキは鯉(これだけ地味だな)それぞれが妖怪退治などですでに知名度のある歴史上のスターだが、キントキは坂田金時(金太郎)なのでダントツで有名ですね。

そのキントキは、サダミツがかの足柄山で見出したのがきっかけで四天王に加わったというエピソードで、金太郎の物語にもしっかり関わってきています。
劇中ではこの3人は組み合わせの妙で魅力を放つ設定になっている。
まあまた稽古で変わるのかもしれないですが。

今回の変更キャストの1人となった阿部君はドラゴンギアスもそうですが実は2年の中断前あやかしむすびでも声をかけていた存在。ドラゴンギアスの時にそのことも覚えてくれていて、今回も縁とタイミングがたまたまあってのキャスティングとなった。

伊藤節生君もアメツチとしてもとても助けられている存在で、みんながはしゃいでてもしっかり真面目に見てくれる、まさにスエタケのような存在。
横田君はめちゃくちゃ好青年でマサカリ担いでパワフルな本来のキントキ(坂田金時)イメージよりも爽やか寄り。この3人の掛け合いはあやかしむすびの重要なポイントになりそうなので僕と同様皆さんも期待してみて見て欲しいです。

※ちなみにサダミツとスエタケはドラゴンギアスでも共演しているが、伊藤君演じるスエタケはジップと違ってしっかりしている常識人なので、会話は全然違うものになりそうです。

また今回、キャストの名前をカタカナ表記にしているのは若干の意図がある
端的に言えば歴史考証よりもエンタメ性を重視しているから史実はまるまる追いませんよとの意思表示。なので実際はどうかよりも、この世界に生きる彼らを愛して、本番に向けて関係性を想像していただけたら製作側としても嬉しい限りです。

チケットは先行S席が9/1-9/5
一般が9/12からの販売(イープラス、カンフェティ、楽天)を予定しています。

どうかよろしくお願いします。

 #富永勇也 #橋本全一 #阿部快征 #伊藤節生 #横田陽介 #あやかしむすび #あやステ #アメツチ