【全文無料】環境デッキのメタカード考察

始めに

 現在、コントロールデッキが海外環境で暴れていますね。環境を席巻しているルギアVSTAR、それに次ぐ位置につけているミュウVMAX。これらのどちらもが特殊エネルギーのみを採用するデッキであるため、ワザ「はかいのさけび」イベルタルが非常に有効であるのが大きなポイントになっています。

 ルギアVSTARミュウVMAXが圧倒的なデッキパワーを保持しているため、環境の他のデッキはこれらの2デッキに有利を取れる要素を何かしら備えているものに限られている傾向にあります。

 その様な中、これらの環境 2Topを対策したデッキも構築として何かしらの要素に偏っていることが多く、結果的に現在の環境で活躍しているデッキたちは、明確な弱点を抱えているものが主になっている気がします。

 というわけで、今回の記事ではそれぞれの環境デッキへのメタとなるアイデアを順に考案していきたいと思います。

ルギアVSTAR

マヒ

 ルギアVSTARデッキの一つの特徴として、入れ替え札がほとんど採用されていないことが挙げられます。そのため、ルギア側はチェレンの気配りとりつかいを採用しない限りは、マヒ状態を解除することが困難なことが多いです。

 相手のバトルポケモンをマヒにできるアタッカーはフリーザーラプラスゼクロムなどがいますが、特にゼクロムに関しては、ルギアVSTARの弱点をつけた場合、260ダメージを叩き出すことができます。こだわりベルトなどでワンパンしても良いのですが、相手がマヒ状態で1ターン動けないことを利用して、チャーレムVで攻撃したり、回収ネットジグザグマ「かんしゃくヘッド」を2回使用したりすることで後から倒し、相手に攻撃されないまま一方的にワザを使い続けるのも強力な動きになりそうです。後述する逃げ封じネオラントV以外のポケモンをバトル場に縛ってそのポケモンでしか殴れない状況にし、相手がエネルギーをつけて殴ってきたらイベルタル「はかいのさけび」を打つなどの動きもいいかもしれません。

特殊エネルギー破壊

 これは最近のトレンドですね。ルギアVSTARデッキのアタッカーはエネルギー要求の高いポケモンが多いため、相手のアタッカーが攻撃してきた返しにイベルタルでエネルギーを破壊していけば、いずれ相手のエネルギーが枯れるだろうという算段です。
 
 イベルタルを軸としたデッキでルギアVSTARと対戦するときに注意しなければならないのは、ムーランドVネオラントVの存在でしょう。

 ムーランドVは非ルールのポケモンが相手であっても、1回の攻撃でサイドを2枚取ることが可能なポケモンです。1回までなら許容範囲ではありますが、その動きを2回されてしまうと一気にサイドを取られて辛くなってしまいます。そのため、ルギアVSTARデッキに対しては、HPの低いたねポケモンを不用意に場に出さないようする必要があります。

 また、ネオラントVアクアリターンで攻撃することで、場にエネルギーを残さないことが可能です。ネオラントVが1枚しか採用されていない場合、ネオラントVで繰り返し攻撃するには、アクアリターンの後に一度バトル場に出たポケモンを逃がすためのエネルギーが必要になりますが、2枚採用されている場合はネオラントVをバトル場に出し続けることが可能になります。

 これらのカードの対策として、かがやくサーナイトが挙げられます。ムーランドVの打点を20下げることができれば、こちらのたねポケモンをワンパンしづらくなりますし、ネオラントVのワザが100ダメージになれば、イベルタルも攻撃を耐えるようになります。また、ネオラントVに対してはミルタンクを押し付けるという選択肢も取ることができます。こちらはボスの指令で突破されてしまうものであるため、大きな対策とはならないかもしれません。逃げ封じ

 先程も記述した通り、ルギアVSTARデッキの特徴の一つに入れ替え札の採用がほとんどないことが挙げられますが、それはつまり、非アタッカーのポケモンをバトル場に縛ってしまえば多くのターンを稼げるということです。縛る候補はマナフィバケッチャあたりでしょうか。ノコッチパワフル無色エネルギーで火力を補填できるので、あまり縛る意味がないかもしれません。こう考えるとかなり限定的ですが、決まればとても強いので書かせていただいています。相手が逃げるのを防ぐカードとして、「とおせんぼ」カビゴンが有名どころではありますが、どうせならクチート「あまいわま」などで縛ってしまうのがいいかと思います。「とおせんぼ」カビゴンの場合、ボスの指令で解決されてしまいますが、「あまいわな」クチートの場合、解決されません。一方、相手がウォッシュ水エネルギーを採用していると、クチートではマナフィをバトル場に縛れなくなってしまうため注意が必要です。

アローラロコンVSTAR

 ルギアVSTARデッキに採用されているアタッカーは基本的に特性をもっています。そのため、アローラロコンVSTARウォッシュ水エネルギーをつけることで無敵になるように見えるのですが、如何せんムーランドVに弱いです。なんならルギアVでもダメージは通るので、ルギアVSTARへの対策としてはあまり良くないかもしれません。

序盤での頂への雪道

 ルギアVSTARアッセンブルスターを使えなければ自由に動けないので、このカードは割と基本的な対策札になってきます。頂への雪道は貼るタイミングでマリィを使用して手札干渉するのも良さそうです。頂への雪道を3, 4枚も採用することは個人的にはあまり強いと思えないのですが、そのような点では必要なカードをピンポイントでもってこれる裏工作は、現在でもシステムポケモンとして良い性能を発揮してくれる気がします。また、森の封印石で持ってくるのも一つの可能性として、あり得るかもしれません。

ガラルマタドガス

 頂への雪道と役割は近いです。ルギアVSTARを序盤から止めます。頂への雪道バケッチャ1枚で対応されてしまいますが、ガラルマタドガスボスの指令を直接手札に引き込むことを要求できます。多方面のデッキへの対策になりますが、後攻1ターン目で「かくせい」を決められるかなどがポイントになってきそうです。

プテラVSTAR

 こちらもガラルマタドガスと役割は似ていて、ルギアVSTARアッセンブルスターを使わせないことになります。ガラルマタドガスはバトル場にいないと特性を消すことができませんが、プテラVSTARの場合は一度「エンシェントスター」を宣言することができれば、場を離れない限り相手のポケモンVの特性を消すことができます。ただ、ルギア側に先攻を取られた上で先2アッセンブルスターを決められてしまった場合、無力になってしまいます。後攻の場合でも雪道マリィガラルマタドガスなど、後攻2ターン目の「エンシェントスター」を通すことを狙える手段が必要になってきそうです。

シンオウ神殿

 ルギアVSTARデッキは特殊エネルギーに完全に依存しているため、シンオウ神殿は刺さります。スタジアムは構築の邪魔をすることなく採用しやすいので、コスパの良い対策だと思います。2枚採用すると、1枚目がバケッチャなどで剥がされた後の2枚目がより強烈なものになります。序盤で頂の雪道を押し付けていた場合も強力な対策札になります。

モルペコ+ガラル鉱山

 「入れ替え札がないのなら、ガラル鉱山を貼りながら相手のバトルポケモンを殴れなくすればいいのでは?」という発想で生まれました。どのアタッカーに対しても刺さりやすいのはいいことですが、「それならイベルタルでよくね?」と感じてしまったため、そんな強くないかもしれません。

非ルールをメインアタッカーにする

 ルギアVSTARデッキのサブアタッカーはエネルギーが重い代わりに高い打点を出すことができるカードが多いです。そのため、非ルールには強く出づらい構成になっています。特にライチュウゼラオラサンダーなどはルギア対策のあったかーとして強力です。ただ、ルギアVSTARにはムーランドVが採用されていることが多いため、注意が必要です。先攻2ターン目で殴ってきたムーランドVを返す手段があるかどうかも大切になってきます。

ロストデッキ

 非ルールデッキが雷ポケモンやベンチにも狙撃できるポケモンを採用している場合、ルギアVSTAR側はマナフィノコッチを場に出さなければなりませんが、それらをヤミラミ「ロストマイン」で回収することができればかなり強い動きになります。ルギアVSTARウォッシュ水エネルギーを採用している場合は、こちらの「ロストマイン」マナフィに通らなくなってしまうので、シンオウ神殿を使う必要がでてきます。

ライコウV + 空の封印石

 単純に、この動きで相手のルギアVSTARを倒すことができればサイドを3枚取ることができて有利が取れます。

ミュウVMAX

ドラピオンV

 最もメジャーな対策です。空の封印石を貼ってミュウVMAXを倒せば、サイドを4枚取れます。

グラエナ

 非ルールの1進化ポケモンとしてはかなり優秀です。最近はオドリドリの採用も減っていますし、ミュウVMAXをワンパンできる可能性が高いです。ミュウVMAX以外のポケモンVMAXにもそこそこ火力が出せますし、エネルギーを3つ付けることができれば、ミュウツーV-UNIONの突破手段として使えたりもします。

特殊エネルギー破壊

 ルギアVSTARデッキと同様、ミュウVMAXデッキも特殊エネルギーに依存しています。ミュウVMAXデッキのアタッカーはエネルギー要求が重くないため、盤面にエネルギーが溜まることはないかもしれませんが、その分エネルギーの採用枚数は多くはないので、エネルギー破壊は有効になります。ただ、最近はシマボシが基本的に採用されているのでエネルギーをトラッシュから回収されることを考慮する必要があります。

逃げ封じ

 ミュウVMAXデッキの場合、ゲノセクトVを縛ることになると思います。ミュウVMAXデッキには、ボスの指令ポケモンキャッチャーなどのポケモン呼び出しカードが多く採用されているため、「とおせんぼ」カビゴンは刺さりづらいです。なので、クチート「あまいわま」で縛るのがいいかと思います。

序盤での頂への雪道

 フュージョンシステムを使えなくして、初動を遅らせようという魂胆です。有名なので説明する必要はないと思います。

ガラルマタドガス

 頂への雪道と役割は近いです。ただ、最近は森の封印石の影響もあり、ガラルマタドガスミュウVMAXが完全に止まることも減ってきているように感じるので、労力の割に見返りが少ない対策かもしれません。

非ルールをメインアタッカーにする

 ミュウVMAXデッキは非ルールに対してサイドを複数枚取る術がないため、不利になりやすいです。崩れたスタジアムなどを駆使すれば、この点も少しは緩和されますが、ミュウVMAXデッキのスタジアムとしてはロストシティ結晶の洞窟が流行っています。これらのスタジアムを乗り越えられれば、非ルールはミュウVMAXにかなり有利を取れるのかなといった印象です。

ロストバレット

手札干渉

 序盤でアクロマの実験はなえらびでロストゾーンを肥やしていくデッキであるため、その動きを制限できればそのまま押し勝てることが多いです。

エンペルトV、ガラルマタドガス

 ロストバレット側からすれば、キュワワーウッウの特性を止められるのは普通にしんどいです。ただ、最近のロストバレットあなぬけのひもが多めに採用されている印象があるので、盤面に2体用意できないとそこまで脅威にならない可能性はあります。

コオリッポ or アローラロコンVSTAR + ウォッシュ水エネルギー and ビッグパラソル

 シンオウ神殿は一時期、ルギアVSTARウォッシュ水エネルギーを対策するために採用されていた印象がありますが、メタが回ったせいで最近ではあまり採用されなくなってきています。また、ロストスイーパーやまびこホーンの採用も以前と比べて減ってきているため、「ウォッシュ水エネルギーとビッグパラソルがついたコオリッポ単」みたいな状況ができれば、完封できる可能性は高いと思います。

おとぼけスピットを耐えるポケモン

 ウッウおとぼけスピットで序盤からサイドを取られてしまうとペースを取られがちですが、おとぼけスピットの110ラインを耐えることができるポケモンを採用すれば、序盤から相手にテンポを握られる状況を防ぐことができます。さらに、何かしらの回復カードを採用しておけばウッウの攻撃を無効化することができ、こちらのテンポに持っていけます。

HPの低いポケモンをなるべく採用しない

 ロストデッキの一つの大きな強みにロストマインの存在がありますが、レジギガスデッキのように採用されているポケモンのHPがどれもそこそこ高い場合は、あまり脅威にならなかったりします。

山札破壊

 ロストゾーンにカードを貯めるためには、山札をかなりの枚数掘り進めなくてはなりません。なので、こちらから山札を破壊しにいけば相手はロストゾーンを溜められなくなり、ロストマインを使われる心配などがなくなります。コオリッポを立てながら、「やまあぶり」シャンデラを使えると面白そうだなぁとか思ったりしています。

アルセウスジュラルドン

モルペコ

 アルセウスVSTARジュラルドンVMAXのどちらもがワザを一つしか持たず、ジュラルドンVMAX逃げエネが思いため、刺さりうると思います。

アローラロコンVSTAR

  ジュラルドンVMAX頂への雪道が採用されることなんてないと思うので、普通にありえる対策だと思います。

ルージュラ

 ミルタンクでは意味がありませんが、ルージュラならサイドを取られずにゲームを進めることができるのではないでしょうか。どのようにルージュラを採用するのかは全く分かりませんが、面白そうなので書いてみました。

レジギガス

コオリッポ、そらをとぶピカチュウVMAX

 最近はネジキなどの採用もないため、これらのポケモンで詰ましにいくことができます。

複数箇所にダメージを飛ばす

 レジギガスにはマナフィが採用されていないため、かがやくゲッコウガアメイジングライコウなどは有効になります。

ベンチ枚数制限

 崩れたスタジアムセイボリーが主な対策カードになります。どちらも有効な対策として有名です。

ガラルマタドガス

 最近は、レジギガスデッキにおけるあなぬけのひもボスの指令の採用枚数が現象傾向にあるため、もしかしたら刺さるカードになるかもしれません。しかし、レジ系統のカードはHPがそこそこあり、一度エネルギーをつけられてしまうとなかなか厳しいところがあるので、相手に打開されないことが前提の対策になってきそうです。

エレキガノン

 そもそもの話ですが、エレキガノンは雷タイプのデッキなのにも拘らず、一度動いてしまったルギアVSTARに勝てなかったりと色々と問題の多いデッキだと思います。

ミルタンク

 エレキガノンデッキには殴れる非ルールのポケモンがかがやくゲッコウガしか採用されていないことがほとんどです。そのため、ミルタンクが一番シンプル、かつ強力な対策になると思います。

ガラルサンダーV+空の封印石

 ガラルサンダーVで弱点を突きながらレジエレキVMAXを倒すことができれば、

ロストギラティナ

手札干渉

 序盤でアクロマの実験はなえらびでロストゾーンを肥やしていくデッキであるため、その動きを制限できればそのまま押し勝てることが多いです。

終わりに

 最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
 思っていたよりも長くなってしまったので、ここら辺で切っておきます。やっぱりもうちょい書こうと思ったら、追加するかもしれません。

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