西表島を夢見て#1

【第一話】逆境からの挑戦

◯駒澤大学探検部

駒澤大学探検部は去年創立50周年を迎えた。駒大探検部はかつて洞窟、登山、川下り、クライミング、更には海外遠征まで本格的な探検活動を中心とする団体だった。中でも幻獣ムベンベを探しにアフリカ遠征に出かけた話は有名で、あまり知られてないが早稲田大学より先に駒大探検部が活動を行っていた。しかし近年の駒大は町巡りや日帰り登山、釣り、キャンプなどのレジャーを中心とする探検とは無縁なサークルへと変化していた。

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そんな駒大探検部だったがこの春の3月、地下倉庫にある報告書「幻の湖調査」(1980年発行)をきっかけに、私と同期と二人で本格的な探検活動を目的に西表島へ出かけた。

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西表島とは沖縄本島から更に南の位置にある熱帯雨林気候の島で、ジャングルやマングローブといった本州では絶対に味わうことができない大自然が広がっており、昔から数多くの探検家や大学探検部、ワンダーフォーゲル部といった探検を志す者たちが訪れる聖地となっている。またイリオモテヤマネコやカンムリワシ、ヤシガニといった希少生物が住むことでも有名だ。

西表島のことなんて何一つ知らない私は、関東学生探検連盟に参加していた他大学の探検部の方々に助けを求めることにした。より詳細な情報を教えてもらったおかげで、去年の11月ごろに西表島活動での計画書を完成させることができた。

◯計画書案内

地図西表島

【詳細】
活動期間:7日
スタート地点:舟浮
最終目的地:南風見田キャンプ場
ルート:舟浮➜ウダラ川➜鹿川湾➜南風見田キャンプ

この活動を成功させる為には登山経験や読図、サバイバルスキルなどを必要とするので、西表島に出発する3月までに練習と経験を積み、また装備などは他大学の探検部さんが教えてくれた企画書を参考に揃えることにした。

加えて過去の西表島活動の記録を確認することで、より当時の状況や西表島について知れると思い、家に持ち帰って詳しく読み返すことにした。

過去駒大探検部が行った西表島での活動は、私の知る限りでは西表島縦断計画幻の湖調査の二つがある。
次回は私が部室から持ち出した「幻の湖調査」の報告書を簡単に紹介し、同時に改めて西表島とはどんな島かを確認していきたい。

文責:吉田 勇也(駒澤大学探検部)

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