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在日朝鮮人の通名『木本』について


私は『木本』という氏の人は朝鮮民族関係者だと偏見持ってました。


室井昌也さんの『韓国プロ野球選手名鑑』の巻末に韓国プロ野球で活躍した在日朝鮮人選手の一覧表が載っているのですが、その中に広島カープから韓国プロ野球で活躍した木本茂美選手(本姓は金)の名前が紹介されていたり、

ずいぶん前にお笑い芸人のTKO木本さんが在日朝鮮人の役でドラマ出演していたことが韓国民譚の新聞でインタビューされていたのを見たことがあったからです。

要するに『木本という姓の日本人は朝鮮民族関係者で、たぶん本姓は金』という偏見を持っていたわけですwww


こういう『あの人は名前が◯◯だから朝鮮民族関係者かな?』みたいな偏見は私だけではなくて知識人レベルの人すら持っているらしく、

文藝評論家の小谷野敦先生(東京大学卒、ブリティッシュコロンビア大学留学経験あり)も以前ブログで

『作家の関川夏央(本名:早川哲夫)は、たぶん朝鮮民族関係者。本名の名前に哲の字が入っているし』などと書いていました。



ところで最近示現舎から宮本洋一さんの『在日通名大全』という著書が出版されました。

官報の帰化情報をベースに在日朝鮮人の通名を紹介した著書で『差別図書ではないか?』みたいな批判もあるようです。


この本に『木本』氏も紹介されています。右が帰化朝鮮人の人数で左側の数字がその氏の日本国内における総数です。


在日朝鮮人は1995年くらいの時点で約60万人くらい存在して現時点の帰化朝鮮人が官報から確認できるだけで約20万人程度らしいので、右側の数値を約三倍にしてやれば在日朝鮮人総数に近似します。

それで割合を見てみると、『木本』という姓の人

が四捨五入すると三十人いたとして、その中に朝鮮民族関係者は一人いるかいないか程度であることが分かりますから、『あの人は名前が木本だから朝鮮民族関係者』という断定はほとんど根拠が無いことが分かりますよね。

早川氏に至っては400人の中に一人いるかいないか程度なので木下・木本姓よりもさらに根拠が薄いことが分かります。

(もちろん、帰化情報の中から朝鮮民族関係者しかいなかった、確実な朝鮮半島関係者の姓もあるので、そういう間違いないほぼ確実な氏は◎がつけられています。上の画像だと完山さんとか昌山・昌原さん、梁本、月城、良元、達城さんなど)


『在日通名大全』の中で一番人数の多い姓は『山本』氏であると紹介されてましたが、それも割合でみると70人山本さんがいる中で一人いるかいないか程度なので木本姓よりもさらに根拠が無いことが分かりますよね。


要するにこの本は世間で言われるような差別図書ではなくて、

世間の『あの人は名前が◯◯だから朝鮮民族関係者かもしれない』という偏見(私も持っていたし、東大卒の知識人の小谷野敦さんも持っていたし、このnoteを読んでいるあなたも持っているかもしれないwww)を糺し、できるだけ無くすための著書であると評価できると思います。

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