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YOUは何しに学習センターへ#24 相田康太朗

学習センターに、夏が来た!
夏になって新たに期間限定のインターン生が加わり、学習センターにはより一層活気が溢れています。
2024年度の『Youは何しに学習センターへ』シリーズでは、引き続き学習センターで働くインターンスタッフひとりひとりにスポットを当ててご紹介。
まず先陣を切るのは、あいだっちから!


はじめまして、こんにちは。
2024年の7月から9月末まで、3ヶ月の”島体験”インターン生として学習センターにお世話になります、
相田 康太朗(あいだ こうたろう / あいだっち)です。

自己紹介

東京大学で文化人類学を学ぶ、22歳の大学4年生。 
趣味はコーヒーを飲むこと・ドライブ・旅行。
洗濯したふかふかのタオルの香りが好き。
普段は「あさぼらけ」という4ピースロックバンドで、ギターボーカルと作詞作曲をしています。(先日、僭越ながら1stシングルをリリースしました。聴いてね!! →https://lnkfi.re/asaborake

1度目のインターン、気付き、そして

「自分の好きなことをやれ。お前の人生がかわいそうだろ」

数学者・秋山仁が、
代ゼミ数学科講師・荻野暢也へ送った言葉


去る2023年9月。
自身の大学の体験活動プログラムを窓口に、私は1ヶ月間のインターン生として初めてここ学習センターを訪れました。

当時の私は、どこか確固たる目標や生きがいを持てず、自分を突き動かすエネルギーや情熱に欠けたまま、漫然と過ぎ去って私を置き去りにしてゆく季節をただ眺めているような、そんな毎日を送っていました。

大学院に進学して学問を続けるモチベーションも持てず、かといって就職したいと思える企業もない。成り行きと給与待遇の良さだけで決めた内定先の企業にとりあえず進んで、人生のことはそれから考えるか……と、どこか自分の人生を他人事のように俯瞰している自分がおりまして。

そんな折、たまたま大学経由で「高校魅力化プロジェクト」の存在を知り、「学生生活最後の夏休みだし、少しでも有意義に過ごしたいなーっ」というくらいの軽い心持ちで学習センターでのインターン参加を決めました。


飛ぶように過ぎ去ったそこでの1ヶ月は、私に、極めて多くのヒントを与えてくれるものでした。

家の窓を開けると眼前に広がる海の景色。ゆるやかに流れる島の時間。全てを飲み込んでしまうかのような夜の闇。
さまざまな思いから移住を決めて島に飛び込んできたスタッフの方々。島のより良い未来のために関わり続ける人の輪。その熱さとあたたかさ。

そして何より、自分より何歳も若いにも関わらず、じぶんのことばで物事を知り、悩み、噛み砕き、地に足がつきながらも常に飛翔してゆこうとする学習センターの子どもたちの、世界をまなざすあり方。

「ないものはない」小さな島には、
長い東京での暮らしに疲弊していた私が忘れてしまった全てのものが、
隠れていたような気がしたんです。


「自分の好きなことをやれ。お前の人生がかわいそうだろ」

波と風の音と、スナックから聴こえるのんびりとしたカラオケの音のほかには何も聴こえない自分の部屋でひとりくつろぎながら、
先に引用したこの言葉を思い出しまして。

自分の人生の舵を取るのは、紛れもない自分しかいないのだと。
21歳にして、はっきりと、
そんな当たり前の事実に気付かされました。

そこからは急に気持ちが軽くなって。
隠岐からあわてて大学の休学の手続きをしたり、
内定先にお断りの連絡をしたり。

自分の人生と真剣に向き合うための最初で最後の時間を、
ここで作ろうと決めました。


海のにおいのあたたかさ

東京に戻ってからの時間は慌ただしく過ぎ去ってしまったけれど、
今度は「島体験生」として、
2024年7月から再び海士町に帰ってくることができました。
ちょっと成長したひとりの大人として、
そして、子どもたちに負けないくらいのパッションを抱えたひとりの人間として。

ここ学習センターで日々を過ごす上での目標(と言えるほどしっかりしたものでもないけど)は、主に2つ。

1つは、
「多種多様な人格や個性やバックグラウンドを持つ子どもたち一人一人とどのように対峙し、どのように働きかけてゆくことができるのか」という、自分がずっと抱え続けていた”人生の問い”にいまいちど向き合って考えてみること。

もう1つは、
3ヶ月という短い時間のなかで、「あの時相田さんと話してよかった」とほんの少しでも思ってもらえるような、誰かの心にほんの僅かでも残るような存在になること。

でもでも、そんな固い言葉で語る目標もいいけれど、
目指すのは、もっとやわらかで可塑的で、ゆるやかな風景。

人生のほとんどを東京で過ごした私にとって、
東京の他に、馴染みある土地はありません。

だからこそ、
ここ海士町に、学習センターに、
じぶんの魂のかけらをちょこっと残して、
またそれを辿っていつでも帰ってこれるような。

何か高邁な理想を成し遂げたいというよりは、
ふとした木のにおいとか、差し込む光のあたたかさとか、子どもたちの足音とか、港から見える海の青とか。
そういった日常の何気ない風景を好きになれるような、
そんな3ヶ月になればいいな、と願ってやみません。


暖かな風をたっぷり飲み込んだ海へ
あなたを愛しています
(海士町と学習センターへ送る短歌 2024.7.11)


最後まで読んでくれた方、ありがとうございます。

次はテイラー・スウィフトをこよなく愛するスーパーウーマン・みきまなです。みきまな、よろしく!

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