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【人生劇場#52】ゲスト:三浦琉惟さん

ー人生劇場ー
10人集まれば、10の生き様がある。
様々な分野の方をゲストに迎え、”人生”について語ってもらいます。
時には質問をしたり、みんなで対話を重ねたり。
そうしてひとつの空間をつくりあげていく、60分のライブイベントです。

初登場、人生劇場運営メンバーの中尾です!
恐らく最初で最後のノート執筆になるであろう今回、ゲストのお話とライターの主観を織り交ぜて書いてみました…。

人生劇場メンバー編第2回のゲストは東京都荒川区出身、2年生(開催時)の三浦琉惟(みうらるい)くん。



彼とは3年連続クラスが同じで、同じ人生劇場メンバーとしてもお話しする機会が多く、人並みに、それなりにはどんな人なのかは知っていたつもり。
それでもやっぱり「それなり」でしかなかったんだなぁ、と実感した60分間だった。

彼の特徴(私の個人的意見)である大人びた話し方のルーツは過去の経験からきているらしい。
東京都の企業が開催しているワークショップで小さい頃から高校生や大人の方と話す機会が多かった琉惟くんはそれがとても楽しかったそう。

居心地が良かった「大人と喋るモード」のまま高校生になった琉惟くんの第一印象を「尖っていた」と話すのは高校1年生の時に同じクラスだったお友達。
しかしまた、「丸くなったよね!」とも言う。
そして「アホな行動増えたよね」と聴きに来ていた皆が口を揃えて言う。
本人も自覚が無い、というその原因は一体何なのか。
分からないなりにも推察して出たのは

「三燈寮(隠岐島前高校の男子寮)の中で少し受け入れられた感じがして、調子に乗って来たのかも。」、「頑張らなくてもいいや、と思えてきた。」と言う言葉。

中学時代までは真面目に生きてきた、と言う琉惟くん。
学級委員長もやっていたし、課題もやっていたし。
小学校まではむしろ周りの皆の中でもそれが当たり前だったそう。
そのまま中学生になり、やけに正義感が強く、無駄に大人になろうとしていた琉惟くんにとってルールを守らなかったり、先生に良くない絡み方をしたり、授業妨害をしようとしたりする中学校の周囲の同級生たちが、とても幼く(汚く言うとガキ)に見えていた。
それも相まって、頑張って大人になろうとしていた中学時代。
そんな琉惟くんに、「頑張らなくてもいい」と教えてくれたのは、彼の三燈寮での生活だった。
高校生になって、寮に入ってから、周りから受け入れられている、と感じたそう。受け入れられているからこそ「頑張らなくてもいいや」と素の部分を曝けだせるようになったと振り返る。

寮生活を経験したことのない私からすると、どのような寮の力が、雰囲気が、「頑張らなくてもいい」と教えてくれるのかは良く分からない。
しかし最近同じような話を寮生から聞いた。
だからきっと、この寮の不思議な力は本当に存在しているのだろう。
私はその不思議な力を生み出している本人である寮生のみんなが、とても素敵だな、と思う。
全国津々浦々から集まり、生活リズム、価値観、全てが異なる集団が同じ空間で生活する中でお互いが、お互いを認め、尊重し合い、「頑張る必要がない」と思える場所が寮生ひとりひとりの手によって創られている。
どれだけ難しいことなのだろうか。表面上では認めていてもきっと心の中では途轍もない葛藤が繰り広げられているのだろう。
時にはグッと堪え、時には真正面からぶつかり…。私はその実態を知らないし、あくまで想像の範囲内でしかないが、みんなの方が私よりも何倍も、何十倍も大人なのだろう。そして、紛れもなく琉惟くんもそのうちの1人である。


あとがき
高校の同級生とは16歳から18歳までの約3年間を一緒に過ごしてきた。それでも所詮たった3年か、と痛感した時間だった。高校で出会った友達たちには私の知らない16年があり、私にも彼ら、彼女らの知らない16年間がある。そんなふうに、身近な人の身近すぎて気にも留めないところに焦点を当てたい、という気持ちから運営メンバーに加入する事が決まった。短い期間だったけれど、ゲストで来てくださった方々の様々な一面が見られたような気がする。人生劇場が今後も何らかの形で、誰かに素敵な機会を与えられる場になったらいいな。


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