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北里大学|大学の先生がズバリ回答! 高校生お悩み相談(第1回)

高校生は悩み多き年ごろ。彼らを救うべく、立ち上がったのは「作業療法」「理学療法」を専門とするふたりの先生! それぞれの回答の違いにご注目。

今井忠則先生(TOP写真左)
北里大学 医療衛生学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻
作業療法士、博士(学術)。生活に密着したリハビリに魅力を感じ北里大学に入学。作業科学や「生活リハ」のエキスパート。趣味は温泉。
神谷健太郎先生(TOP写真右)
北里大学  医療衛生学部 リハビリテーション学科 理学療法学専攻
理学療法士、博士(医学)。高校時代に野球で肩を壊し、リハビリに関心を持つように。「心臓リハ」のエキスパート。趣味はキャンプ。

(お悩み1) 勉強しようとしてもついスマホを触ってしまう。どうすれば?

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集中できない原因を徹底分析。手っ取り早いのは環境を変える!

「悩みとは作業(*)をうまく行えない状態、作業機能障害と捉えられます。解決には人(本人)、環境(周囲)、作業(活動)の分析が必要」と今井先生。勉強に意味を感じない、環境が学習向きでない、難易度が不適切など、まず原因を探れとのご意見。

神谷先生の答えは「気が散るときは立ってやる」。効率が上がるという研究もあり、先生も論文執筆時に実践。ちなみに絵はスタンディングテーブル。

作業療法では「人が生きていくうえでのすべての営み」を「作業」と捉える。


(お悩み2) 甲子園を目指していたのに手首を骨折。諦めないとダメ?

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ケガしたことと、甲子園に行けるかどうかはまた別の話。

このお悩み、神谷先生も高校時代に直面したそうで「骨折にかかわらず甲子園に出られるかはわからない。自分で決めることが糧になる!」とマジ回答。

今井先生はここでも、要因を人・環境・作業に分けて分析。「手の機能の程度や本人の性格、医療環境や周囲のサポート次第という側面があります。投手か野手かでも回答は変わってきますね」とのこと。
先生方、結局「なんともいえない」ということ?


(お悩み3) 親の小言につい口ごたえ。どうすれば仲直りできる?

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課題と捉えて解決するか、悩まずにやりすごすか。

思春期あるある問題に対し、再び人・環境・作業で分析したのは今井先生。「このお悩みをやや強引に『親とよい関係を築きたいがうまくできない』と捉えると、伝え方や謝り方といったコミュニケーションの練習、相手の期待や家族の中での役割の調整といった解決方法が考えられますね」と真摯に回答。

一方の神谷先生は「きっと、そういう時期なんでしょう」と一言でバッサリ!

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(作業療法)

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(理学療法)

/ NOTES /
作業療法と理学療法
今井先生の専門「作業療法」は、仕事・遊び・セルフケアなど人生に不可欠な作業をできるようにする治療・支援。神谷先生の専門「理学療法」は運動機能回復や悪化予防のためのリハビリテーション。それぞれ、医療衛生学部リハビリテーション学科で学ぶことができます。

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記事の内容は、2020年02月取材時のものです。