「これは自分の人生に必要か」問題の答え

「人生をどう生きるか」を考えると大抵の人がぶち当たるのが、「これは自分の人生に必要か、不必要か」問題である。大金持ちになりたくて起業を考えている人が、ふいに「俺の人生に金って本当に必要なのか？」と不安になることがあるだろう。今回は、このような悩みを抱えている人に一つの選択肢を与える内容である。

この問題に関して、現時点でひとつだけ確実にわかっていることがある。

それは、「欲しいものを得たところで、完全に満足することはない」ということだ。

これは仏教の教えである。人間は何かを得たらもっと良いものを、さらにもっと良いものをと求めてしまうので、満たされることは永遠にない。私はこの考えにとても納得している。

仏教によると、欲求がある限り一生満たされることはないらしい。つまり、幸せへの道はただ一つ。

欲求を完全になくすこと（＝悟り）

である。うん、これも理にかなってるし、納得できる。つまり、ここで結論は出てしまっている。「自分の人生にこれは必要か」問題において、「幸せになる」ことが目的なら、理論上、何も必要ない。何かを得るための努力は一切必要ない。その代わりに、欲求をなくすための努力をすべきだ。

では、みんな何かを得るための努力は一切やめるべきかと言うと、そうは思わない。

現に、私は出家していない。

なぜなら、イマイチ踏み込めないからである。

というのも、欲求をなくすということは、世の中が一般的に幸せの尺度に用いている、お金や恋愛などを完全に断つことだからだ。お金や恋愛から得られる感情がどんなもんなのかを知らずに、世間を出る覚悟はない。

だから、とりあえずお金と女性を困らない程度に求めてみよう。そんで、「やっぱり大したことないな」って実感してから、悟りの道へ行こう。と考えたのだ。

何かを得ようと努力することは、幸せを遠ざけるかもしれない。でも、人生に必要な過程だとも思うのだ。

だから、もしあなたが「これは人生に必要か」問題で悩んでいるなら、「とりあえず一回得てみる」という選択肢があることを理解して欲しい。