蒲田健の収録後記:押井守さん
何かを背負って初めて「自由」となる
押井守さんの最新刊「ひとまず、信じない ~ 情報氾濫社会の生き方」
情報技術の急速な発展に伴い、おびただしいまでの情報が氾濫し、
個別の情報の真贋を見極めるのは簡単なことではなくなってきている。
また真実でない情報の中にも、単純な思い違い、勘違いに起因するものから、
意図的なフェイクニュース、悪意を持ったデマに至るまで、
そのグラデーションは様々である。
さて、どうするか。
押井さんのスタンスは「ひとまず 信じない」。
鵜吞みにはしない。一次情報にあたって裏を取る。
すべての事柄に対してじっくり精査しつくすことができればそれは理想的で
あるかもしれない。しかしながらそれは、現実的には不可能だ。
人生の残り時間は誰であっても有限であるのだから。
そこで重要になるのは“優先順位をつける”こと。あれもこれも、ではなく、
あれかこれか。そしてその順番も絶対不可侵のものではなく、時や場合に
よって変わってゆく。この順番を考える行為は生涯続くといっていいのかも
しれない。
自分の中の優先順位を立ち止まって確認すること、時に必要な作業かも
しれない。
「軸となる 思考その都度 変化する
それを見極め 外も見極め」
P.S.問いを投げかけると、言葉がとめどなくあふれでる。クリエイターとは
かくや、という思いでした。思いがけずサッカー話でもひとしきり
盛り上がりましたが、サッカーにおいても一番気になるのは「監督」、
ということが非常に興味深かったです。
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