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データサイエンス学部がアツいって話。

 データサイエンス学部が流行の兆しを見せている。データサイエンスって何?って話だが、ビッグデータと人間の思考や行動と結び付けて解析し、マーケティングやサービスに生かすことをいう。日本で最初にデータサイエンス学部が誕生したのが2017年の滋賀大学である。以降、横浜市立大学、南山大学等次々と開設され、一橋大学も2023年度に開設するということである。

 データを統計的に使うというのは、従来経済学部で行われてきた。経済学部は数学が必要と言われるくらい、文系学部でありながら数学や統計学と親和性が高い。しかし、データサイエンスに関しては、マーケティング要素がかなり入ってくるため、従来の経済学部では守備範囲を超えてしまう。そのため、新学部設立という流れになっている。

 世界中でデータサイエンティストがマーケティングの中心となり、圧倒的に人材が枯渇している。日本は周回遅れになりそうなくらい遅れており、データサイエンティストを養成する学部も人数も圧倒的に足りない状況である。

 元々日本では、普通のサラリーマンがマーケティングを勉強して、その実務につくというのは、ありえないくらい珍しいことである。企業留学でMBAを取るような優秀な人でも、いざ日本に帰るとMBAで学んだことを活かすことができず、転職してしまうケースが多い。これは30年くらい前から言われていたことで、三枝匡氏(現ミスミ会長)の著書でも再三に渡り指摘されていた。

 そこから時代は変わって、現在ではデジタルトランスフォーメーション化が叫ばれ、サービス業だけではなく製造業もデータサイエンティストの需要は非常に高い。しかも、元々日本が不得意としている分野であり、製造業ではモノの優秀さで世界を席巻したが、サービスで日本発で世界を席巻したものってほとんど無いことに気づく。GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)の内、Appleはほぼ軸足が製造業だが、その他3つのサービスはいずれも多くの国々で展開されている。当然、人種も違えばものの考え方も異なる。それら各国で均一のサービスを行い、プラスアルファとしてその国の特性に合わせてサービス展開をしている。GAFAだけではないが、こういう企業は当たり前にデータサイエンティストを置き、マーケティングのために分析を行い役立てている。

 日本人が苦手な分野であるデータサイエンス、系統立てて勉強できるところが増えるのは喜ばしいことである。企業もマーケッターを含めて大学院に入学させ勉強させる。国内でMBAが流行った時のようである。データサイエンスというと理系のような気もするが、文系でも十分に対応できる。あまり声高に言われないが、大学を卒業して社会人になった時に必要とされる能力は、数学的能力の割合が一定数を占めるため、受験のための数学ではなく、就職のための数学講座なんてものを開いたりするのが、本当の人材育成ではないかと思ったりする。文系の人は、数学で受験するくらいの人でないと、結局は苦労すると思うので、ガチガチの文系の人は少しずつでも数学を学んだほうが良いと思う。

 いずれにしろ、これから伸びる職業なのだが、資格が必要なわけではないため、将来の進路として真剣に考えてみるのもアリかもしれない。

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