コンビニの素敵な女神
「こんなにたくさん、歩いて持って帰られるのですか」
「はあ、何とか頑張ります」
と返答すると、
「私もご一緒してお宅にお持ちします」
「え、まさか?でも本当にそんなことできるのですか」
「大丈夫です。支度してくるので、ちょっと待ってくださいね」
正月あけの夕方、家の近くのコンビニの中での会話です。
家から20分はかかる距離にあるコンビニ大手のお店のエリアは、億ションとかいわれるマンション群が顧客だと思われる立地条件。狭い店内はいつも混雑しているのに、なぜかこの日は、比較的すいてはいましたが。
それにしても。
つらい荷物運びに同伴者がいるって、なんて幸せなのだろうと、こじらせている風邪も少しは好転するのではと思えてくるから不思議です。
関連で面白いエピソードを思い出しました。
関東では何故か?フグ料理の店はあまりないこともありますが、名店でフグを食してもどこがすごいのか?という野暮の代表格の私でさえ、こういう粋な会話がある店なら行ってみたい!(一度だけ、大阪で、フグの毒をほんの匂うぐらい付けるという店に連れていってもらった時は、さすが「フグは食いたし」だなと大納得の味でした。(もちろんこのお店、今は禁断でしょうね)
ところで、私の体験談。
出会った素敵なコンビニの女神、お店に帰ってから、往復40分の職場離脱?もとい、時間のロス?なんて説明したのでしょう?ちょっと気になります。そういえば、女神は、道すがら、
「私も外の空気がすいたくなっていたので気になさらないでください」と。ミナミの仲居さんに負けない心意気でした。
引用文の著者のオチ「フグ料理は結構な値段なのだが、そこには訓練された仲居さんを置くという有形無形の資本投下が含まれている」と。
でもね。コンビニには多分、こういう資本投下はないかと思うのです。
私が単に籤運がよかった?としたら、今年(も?は?)幸運に恵まれるかな?
(引用は、小西正雄著「閑言録」より)
(文責:経験豊かが尊ばれず?の世を嘆いているHさん)
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