暴れんぼ将軍―人間の脳

広い駐車場に車を停めて買い物をし、戻った時に、
「あれ、どこに停めたっけ?」
と焦った経験、ありませんか。

40代になると、ひょっとして…と心配になる人も多いのではないでしょうか。

ご心配ご無用、「この場所を覚える」という注意を脳に与えていなかっただけで、見るだけでなく注意を向けて初めて脳に格納できるのだそうです。
なお、加齢で記憶は消失しているのではなく、取り出しにくくなっているだけーだという記述には、「ほっ」として、思わず、ストレートコーヒーをがぶ飲みしてしまいました。

また、体験に関する記憶はかなりいい加減なのだいう記述には、思わず身を乗り出しそうになりました。
なにしろ、エピソードを想起する度に、脳内では勝手に組み立て直し、都合よくまとめてしまうとことが行われるのだそうです。

そういえば、先週末、職場で、生まれて幾歳月、初めて戦争体験の周辺の話をしてしまい(語り部体験で自らを晒してしまい)、この週末、悶々としていました。
「語り部」という存在を全部ダメとは思いませんが、聞き手の反応を忖度して「話を盛る」はよくあることと思い真実かどうかは?と思っていたからです。

今回、自らの体験話で検証してみると…。
父と2歳年下の弟と3人で、神奈川の農家に芋を買い出しに行き、当時小学2年生の弟が「おとうさん、リックが重いよ」と泣き出しそうだったと話しをまとめました。

しかし、よく考えると。
私は買い出しにいった記憶がなく、このエピソード?は、父から聞かされた話だったことを思い出しました。
しゃべりのなかで、私が同行したように話を組み立てていたのは、奴の仕業?唖然としてしまいました。

この脳の“やんちゃ君”ぶりネタの出どころは、
「Remember 記憶の科学―しっかり覚えて上手に忘れるための18章」
(リサ・ジェノヴァ著)によるものです。

中高年の希望の星。 本屋大賞に、入れて欲しいジャンル⁇

(文責:経験豊かが尊ばれず?の世を嘆いているHさん)

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