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学芸本の読み方

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学芸出版社の本や会社について書かれたnoteの記事を集めています。
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#読書感想文

『みどりの空間学』を読んで

先日、古谷俊一さん著の『みどりの空間学 36のデザイン手法』 を読みました。 この本では、植物と建築物がほどよい距離感の建物が紹介されています。 その中で興味を持った建物を2件紹介します。 1.東京都目黒 共同住宅:『泰山館』 ドラマ「リコカツ」で主人公役の北川景子さんの新居として登場しています。 庇や廊下の手すり壁がとても印象に残っていて、ググってみるとロケ地だったそう。 何よりも、敷地から建物までの石段のアプローチを取り囲むみどりの多さは、都内とは思えないほど豊かなの

サーキュラーエコノミー実践 安居昭博

循環型社会って具体的にはどういう社会なのか、言葉の定義や具体的な実践例が満載の一冊。起業家ならずとも丁寧な暮らしを心がけたい誰しもにおすすめの一冊。 はじめに  もはや自分だけよければよい、自分の住んでいる地域だけよければよいという状況ではなくなっている。地球規模での気候変動、環境問題は世界の関心事である。それに加えて日本は課題先進国と言われるほど、少子高齢化による地方の過疎化、都市集中の問題、そしてCovid-19パンデミック。この2年間誰しもが将来を憂いたはずだ。  

『問いのデザイン』と『行動を変えるデザイン』を合わせて読む

『行動を変えるデザイン』翻訳チームの相島です。 『行動を変えるデザイン』を翻訳したあと、Twitterで書籍の反応を見ていると、どうも『問いのデザイン』という本と合わせて購入している方が多いということがわかりました。 同じく「デザイン」とタイトルについていますが、かたやプロダクトのデザインを対象にしたもの、方やワークショップのデザインを対象にしたもの。いったいどのような読まれ方をしているのだろう?わたし自身も気になって、両方あわせて読みました。そのなかで、なんだか似ている