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【自由研究】遊びを本気でやればイイ【探究】

夏休み突入。
教員にとって一番忙しいのが夏休みである。水泳部と生物部顧問を担当する私も”例外なく”のであった。プールサイドで過ごす日々に肌が焦げる。担当教科を忘れそうになる。

さて、午前中のニュース番組で夏休みの自由研究が扱われ始めたぞ。っていうことで、理科を忘れない為にネタ投下を試みる。

(冒頭の写真ですが、皆で同じ方向をみて静止していたペットショップのアカハライモリ。視線の先に何があるってことでもない…。)

①【自由研究】Seriaが凄い

100円均一のお店もそれぞれ。でも自由研究にはseriaが一歩も二歩も前のめりだ。その一部を紹介する。

・ダンゴムシ観察迷路

ラベル右下のアドバイスが優しい!

☞交替性転向反応
左右順番に曲がる習性だが、何故そんなことが可能なのかは諸説あり。

 さて。そのまま使っても十分に面白いのだが、釣り人として、釣り餌や水辺の生き物で試して欲しいところだ。この行動は、ダンゴムシに限ったものではない。ハサミムシやミミズ、プナラリアでも報告されている。ぜひ、ダンゴムシ以外でも試してください。
 行動学の面白いところは、そんな共通性にあるのだ。

・テントウムシシーソー
・テントウムシ観察ケース

☞重力走性
重力の方向を手がかりにして生きている昆虫たちの行動。重力の方向=地面の方向に動く生き物もいれば、重力の逆方向=空の方向に動く生き物もいる。
《テントウムシはどっち派?》
調べればすぐ答えは出て来ますが、ぜひ試してみて欲しいな。
《エビはどっち派?》
斜め護岸やテトラをエビはどのように移動するのか。ルアーの動かし方のヒントになるかもですね。

・バッタ釣り

竹ひごと消しゴムで自作も簡単。

☞本能行動
昔から、イイダコはらっきょうで釣ります。ほぼルアー釣りです。さて、何で”らっきょう”なのか。

 さてさて。
 楽しんでナンボの自由研究。大学で動物行動学研究室に所属した私。その工夫の過程が研究の楽しさだった。上手くいけば、思いのままに小動物を操る事が可能。そんな楽しさを知って欲しい。
 そしてなにより、延長線上にルアーフィッシングがあるという点が、釣り人に重要なのだ。

②【自由研究】一歩前に出るならWILD MIND GO GO!

多様な自然系のネタが満載なページ。
魚を題材にしたネタも多いので釣り人も満足できる内容です。確か、どストレートに自由研究コーナーもあります。
密かに授業のアイディアを練るときに寄り道するサイトです。

ちなみに、ガチめに骨格標本づくりにチャレンジしたい方はこちら。

③【探究】自由研究から探究へ!

よく自由研究と探究の違いが問われます。あんまり区別しなくて良いと思うのですが、
☞「やってみた」を目的にするのが自由研究。
☞「これ、どうして?」をきっかけにやるのが探究


 つまり、自由研究として始めて、そのまま探究に変わるというパターンはいくらでもある。そもそも、「これ、どうして?」なんて日常にはいくらでもあるもの。

草刈り後。ハトの群れがやってきた。何食べてる?

 Google検索で解決するのではなく、自力で少しでも答えに近づこうとすることが、探究のスタートということになります。
 ただし、いざ考えるとなると「これ、どうして?」がなかなか思いつかないのもよくある話。そんな時の解決策。

⑴ 町を歩く(川沿いがオススメ)。
とりあえず趣味を題材にする。
紹介した①Seria②WILD MIND GO GO!でネタ探し。

失敗しても問題なし!
そりゃ、正解した方が気持ちいい。でも、視点を変えて失敗する方法を見つけた事にすれば良い。
実際、失敗のやり方を一つずつ潰していくのは大切な過程です。

④やりたい事をやりましょう。

 自由研究も探究も、褒められそうな事をやるのではなく、自分がやってみたいのかっていうのが最も大切です。案外、諸々のコンテストで受賞しているのもそっち系が多い。
 探究ってのは、全ての教科や科目の総合的なものです。習った事を考える道具として使っていくゲーム感覚で楽しんで欲しいと思います。

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