将棋は最高の知的・戦略的ボードゲームである。
私が将棋にのめり込み始めたのは、2年くらい前だろうか。子供の頃からルールは知っていたのだが、本気で取り組んだことはなかった。しかし、2年前からはその魅力に取り付かれ、今では毎日2時間程度を将棋に費やすようになっている。今回はそんな将棋について、その面白さや自分がハマった理由を書いていきたい。
将棋と言うのは知略を競うゲームである。戦略ボードゲームと言い換えることもできる。将棋で求められるのは、先を読む力、常に最善手を考え抜く力、定石を記憶する力、など総じて頭の良さに関連する能力である。私は考えることが好きであり、また頭の良い人間を尊敬し、自分自身もそうなりたいと思うタイプであったため、この競技にのめり込むようになった。
将棋にしっかり取り組んでみようと思ったきっかけは些細なものである。『キングダム』というマンガだった。キングダムは、中国の春秋戦国時代を描いた作品であるが、そこに登場する人物たちが戦争で用いる知的な戦略に魅せられた。相手の出方を読み、こちらの戦略を考えて、相手の大将を攻略する様子はまさに将棋と同様であった。私は、キングダムの将軍たちの影響によって、自分自身も戦略ゲームを行いたいと思わされるようになった。
それから私はほとんど毎日欠かすことなく将棋を指している。インターネットが発達した今日では、簡単に他人と対局を行うことができる。私が使っているのは、「将棋wars」というアプリだ。日本将棋連盟公認のアプリであり、オンライン対戦によってレーティングが付くようなシステムになっている。そして、戦績に応じて自分の級位(30級から始まり1級の次に初段、そこからは二段、三段と上がる)が表示される。現在私は2級であり、1級を目指して戦っている。負けず嫌いで競争心が強い私は、日々の結果に一喜一憂である。負けると非常に悔しく、叫びたくなるようなことが何度もある。将棋というゲームにおいては、敗因は全て自分にある。自分の勉強不足と、地頭、能力の不足によるところが大きいとなると、言い訳はできない。悔しさが込み上げるのだが、好調時や、良い内容で勝利したときなどは非常に気持ちが良いものでもある。
しかし、将棋をはじめてすぐに壁にぶつかった。毎日対局だけをしていても強くなれないのだ。そこで、日々時間を見つけては将棋の勉強にも取り組んでいる。具体的には、詰将棋や次の一手問題を解いたり、戦法の研究書を読むといった具合にである。私は地頭が良いわけではなく、将棋に真剣に取り組み始めたのも20歳を超えてからである。とある名門大学に通う友人にも将棋指しがいるのだが、その上達スピードには度肝を抜かれ、地頭が良いことは重要であると感じた。また、将棋は若ければ若いほど伸びる。その両方を備えていない私ではあるが、地道に努力を重ねている。その結果か、最初は5級で足踏みしていたのだが、2級まで来ることができた。今後は初段ぐらいにはなりたいと考えている。
将棋とは非常に面白いゲームである。勝敗は全て自分にかかっており、他人のせいになどできない。その上、自分の能力や努力が明確に結果として現れるゲームである。強くなるのは難しいし、負けたら無性に腹も立つが、上手く勝つことができ、成長を実感できた時の感情には何とも言えないものがある。また、趣味としての将棋で鍛えられる、頭を使う力は仕事を含めた様々な場面で役に立つと信じている。私は将棋を始めるのが遅かったかもしれないが、強くなることに挑戦していきたい。非常に良い趣味に出会えたのではないかと思っている。
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