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建築模型の作り方より大切な模型材料の整理法

はじめに


この文章を読む建築学科のあなたに問いたい。
あなたは以下のような経験が無いだろうか?

・模型作り中、微妙なサイズの端材が出た時に「まだ使えるかも」とおもって保管しておくが、結局使わない。
・手頃な大きさの模型材料がすぐ見つからなかったので、買ったばかりの大きな材料からちいさな材料を切り出した。
・逆に大きい部材を切り出すとき、手持ちの材料がどれもこれも中途半端なので、新しい材料を買いに行った
・深夜に模型材料が尽きてしまい、明日模型材料店が開店するまで作業を中断する羽目になった。
・文具店に材料を買いに来たが、その材料を今自分がどのくらい持っていたか思い出せず、多めに買った。
・課題終了後、まだ使えそうな材料だが、次の課題まで保管するのは面倒なので全部捨ててしまった。

もしひとつでも当てはまれば、他のすべてにも当てはまったのではないだろうか?

というのも、これらは一つ一つが独立した問題なのではなく、全てが連鎖的につながっているからだ。
これらの事態はすべて、「今自分が、どの材料をどの程度もっているのかを、全く把握できていない」という点において共通している。


「大量に購入して、大量の材料で製図室を圧迫し、大量に捨てている」

これが建築学科の製図室の現状である。

これを無駄と言わずして、何を無駄というのだろう。
今日も製図室には、収納スペースを消費するが、材料としては永久に活用されない無駄な模型材料が蓄積している。

そしてこの現状を、建築学科の学生の誰も疑問に思っていない。
だれもが、お金、資源、空間を無計画に浪費している現状を、反省しないどころか認識さえしていない。

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この記事の目的は、こうした現状を打破するために、模型材料の適切な管理方法を考察するものである。

なぜ模型材料の管理はうまくいかないのか?
そしてどうすれば、模型材料を適切に管理できるのか?

筆者なりに、一つの解決策を提示したいと思う。

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