ネイティブに習ってもフランス語の発音がよくならない理由

こんにちは、井上です。

今日は、ネイティブに習ってもフランス語の発音がよくならない理由について話していきます。より正確に言えば、”これから話すことを学ばないまま”ネイティブに習ってもフランス語の発音がよくならない理由なんですが、まあ、ネットの世界はキャッチ―さ優先ということで、誤解を招くタイトルのまま行きます。

ちなみに、結論から言えば、下記のメールの内容が理解できるかどうかになります。

井上先生、昨日の授業もおもしろかったです!
ありがとうございます。
言語学のレクチャー動画ですが、第六課まで見終わっていますので、またお時間のある際には続きをお願いしたいです。
今は、いただいた動画やEpicのフランス語読み聞かせなどを視聴していて、とりあえず変な自習をしないようにしていきます。
あとはたまに、好きな曲をなんとなくフランス語で聞いたりしています。
前はまったく耳に入ってこなかったのですが、今朝聞いていたら、ライオンキングのハクナマタタで、シンバが「ポルクワ?」「ケスケセ?」(すみません、リスニングのみなのでスペルはわかりません)と言っているのが突如聞こえてきて、面白いなと思っています。

これは教えてる人からもらったメールなのですが、この”「ポルクワ?」「ケスケセ?」(すみません、リスニングのみなのでスペルはわかりません)”という文章を見て、この人が何を学んでないか理解できるかどうかが、フランス語の発音が上達するかの一つのカギになります。

結論から言えば、いつも言ってることなのですが、下記のつづり字をまだ勉強してない、これが理解できるかどうかがフランス語の発音上達のカギになります。


なぜかというと、多くの人はつづり字を学ばないため、無意識で英語やローマ字の読み方をフランス語にあてはめてしまい、その結果フランス語の発音とは全く違うレベルの間違いをして、しかもそれを発音の間違いだと勘違いしてしまうからです。

具体的にどういうことかと言えば、今まで中国語を勉強してきたフランス人が日本語を勉強する際に無意識で中国語読みを当てはめてしまい、山手線をシャンショウシェンと発音して通じなかった時のことを想像してください(ネットで適当に調べたので間違ってても気にしないでください)。山手線をシャンショウシェンと発音して通じないのは、これは日本語の発音とは関係なくて、中国語読みをしているからですが、これに気が付いてない人が多いわけです。

そして、ここに気が付かないと、ネイティブに習っても発音は上達しません。なぜかというと、繰り返しになりますが、発音とは無関係のところで躓いてるから。先ほどの日本語の例で考えればわかりますよね。大切なのは、山手線は日本語と中国語では読み方が違うから、中国語読みではなくまず日本語読みを覚えることですし、それをしないでネイティブに習っても絶対上達しないわけです。しかし、ほとんどの人はここを理解しないで、フランス語を英語読みしてしまう。だから、ネイティブが修正しても全く意味がないわけです。だって、そもそもの読み方を間違ってるから!

なので、フランス語を学ぶ場合は何はともあれつづり字を学ぶ必要があるわけですが、なぜつづり字を上記の人が勉強してないとわかるかというと、つづり字を学べば知らない単語でもある程度スペリングが推測できるようになるので、知らない単語でも辞書を引いて調べられるようになるからです。ちなみに、井上の母親は井上が生まれる前にフランスに行ってたのですが、つづり字を日本で習っていったので、フランス人から聞いた単語を意味が分からなくても辞書を引くことができて助かったという話をしていました。

もちろん、例外的なスペリングの単語もあるので、すべての単語を音から推測できるわけではありません。ただ、ポルクワこと、pourquoiは規則的なスペリングなので、つづり字を学んでいたらたぶん辞書で調べられるわけです。

話が長くなったので、具体的につづり字が何かはまた次回話していきますが、まずは「つづり字を学ばないままフランス語を学ぶのは無謀」ということを覚えておいてください。ちなみに、井上は第二外国語でフランス語を学んだので、つづり字はあまり体系的に学ばなかったので、後で苦労しました。

では!

井上大輔


追伸
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高度な外国語力を身につけたい人、テストで結果を出したい人に向けて役立つ情報をつぶやき中。TOEIC980点。早稲田英文→早稲田仏文修士→上智外国語学部修士→上智大学博士課程在学中。英語・仏語・西語・伊語の参考書&翻訳書も出版。著書一覧→http://amzn.to/jzUDtr