Rain Element Part2
私に傘を差し出そうとしたケンちゃんは、パンは好きだから大丈夫と私が言っても不安そうだった。
当たっても平気なのか、痛くないのかと心配してくれた。
ケンちゃんはここを通るたびに私に話しかけてくれる。
私はそのひと時が楽しみだった。
時々、空は泣く。その涙は私を生かしてくれる。
パンが好きだとケンちゃんに言っておきながら、私は空に泣いてほしくない。
でも空が泣かなければ私は生きていけない。
私は食べることによって生きていける。
だからパンが必要で、空には泣いてもらわないといけない。
私はわがままを言っているのだろうか。
パラパラ。
パラパラ。
あ、アンパンだ。
私は空を見上げた。
そして降ってくるアンパンを掴み、がむしゃらに食べた。
空が泣く理由が分かったとき、私は食べることの意味がわかるのだろうか。そしていつか食べられなくなる意味も...。
そんな日が来ることはないのに、今日も私はアンパンを食べながら空を見上げる。
(了)
こちらの企画に参加させて頂きます。
オマージュ作品はこちら。
ほぼほぼパクリでごめんなさい。答えは出てないけど、最近流行りのコンテストの在り方を考える良い機会になりました。
えっ!ホントに😲 ありがとうございます!🤗