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クラフトデスクメーカーの思想

2020年6月13日にオープンしたクラフトデスクメーカーというECサイトについてのお話。

メーカーという顔を持つ

目の前のクライアントに向き合い家具を作ることをやってきてたくさんの経験を積んだ。毎回、要望を形にするために1から考え、つくっていくことは苦労もあるけれど、知識と経験が培われる。そうやって生みの苦しみを味わいながら、家具のバリエーションや精度が上げていった。製作の精度が上がっていくにつれて、だんだんと喜んで頂ける方は増えていく。だけども自分たちが成長していくと共にある届けたい人たちには届けられないということに気づいてきた。

ある届けたい人たち

ある届けたい人たち。それは社会に出て結婚をして、子どもを持ったり、趣味を楽しめる少しお金に余裕が出てきた20代後半〜30代後半の人たち。おそらく大半はIKEAやニトリに行き家具を揃えることが多い層だと思う。実際僕もそうで、ものを選ぶ側にある時は子どもが汚す、将来の子どもの貯蓄に回すなどで購入の意思決定がしやすいIKEAやニトリでものを買うことが多い。おしゃれだし、コスパも良いから言うことはそこまでない。でもこの年代の方でもオーダー家具などを欲している人、実際に購入を考えている方は多くいて、僕も見積を出したり、家具のサンプルを見せたりすることもあるが中々折り合わない。単純に僕も含めその層の人たちからしたら高い。

クラフトとメーカーは対義語

クラフトとメーカーという言葉には真逆の印象があった。クラフトは手づくり、メーカーは量産ができる業者といった感じで。また、クラフトは高そう、メーカーはコスパが良さそう。かなり個人的な思い込みだがそういった印象がこの言葉たちにはあった。そしてぼんやりとこの対義語を同居させることが突破口になるはずだと考えを巡らせていた。

対義する言葉を両立させるデスクをつくる

クラフトしたものをメーカー的発想でつくり、売ることができればある届けたい人たちに届けられ、意思決定ができず折り合わなかった部分が解決できるのではないかと。

想い先行でつくったのでもちろんこの言葉の意味を現実にするためには折り合う金額を提示できるようにするなど到達しないといけないことがある。そのためには材料をどこでとり、作り方を工夫し、届け方を工夫し購入の意思決定がしやすい工夫を施していかなければならない。

なのでこの『クラフトデスクメーカー』という名前には、対義する言葉を両立させるデスクをつくる強い挑戦の意が込められており、ある届けたい人たちに僕らがつくる家具を届けたいという想いが投影されている。

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