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アパート、隣の部屋での出来事

最近、昔のことについて振り返ることが多くなった
地元の友達とチルしたこと、こっちの友達と海に行ったこと、今は仲が悪くなっちゃった友達と朝まで曲を作ったりしたこと、、、
そんな思い出の中の一つに、僕が住むアパートの隣の部屋に住んでいた男との生活がある。
彼とは、客観的に見ても主観的に見ても変なことをたくさんやったし、教えてくれた。
あれを再現することは不可能だと思うし、しなくてもいいと思う。しかし、あの部屋で起こった全てのことが可笑しくて、刺激的だったことは確かだと思う。

朝4時。タバコのヤニで黄ばんだ壁に、壊れかけのプロジェクターで、shpongreのライブ映像を流して、みんなで体育座りをして見た。

朝0時。僕の住むアパートに、近所の先輩が集結して、車二台で江ノ島に行った。
その日は、日の出をみるという目的で行ったけれど、江ノ島は日が落ちる場面しか見れないと言うことに誰も気が付かず、結局日の出を待っていたら周りが明るくなっていて、みんなで笑い合った。

夜10時。またいつものように栄養失調で鬱になっていると、隣の部屋からのラインがくる。暇だったらおいでと言われ、最低限の身支度をして、エレベーターを跨いで徒歩5秒の彼の部屋に行く。お互い鬱になっていたことを確認して、近況報告や曲の進捗など、駄弁る。一人暮らしをしていると、このような団欒の時間を設けることすら一苦労であるが、彼が隣にいる間はそれが簡単に行えた。

夜9時。お互いに汚い食器を持ち寄り、お互いの家のコンロを使って、分担作業をし、色々な料理を作って食べた。秋だからといってサンマにハマったり、タコスを作ったりした。

思えば、あそこで色々な人と交流して、たくさん話をした気がする。

彼の家では、いつも肌寒かった気がする。空気が悪い。でもそれも面白いと許容できてしまった。

みんなうちのアパート、彼の部屋に行けば、何か面白いことが起きるんじゃないかと期待していたと思う。
別に呼んだ訳じゃない、気づいたらいた。
彼の部屋にいったら、誰かしらいて、気づいたら仲良くなって。
みたいなことをずっとやっていた。

自分の家をあのようなコミュニティに昇華するのは、彼にしかできないと思う。


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