階段動作に必要な要素
変形性膝関節症の患者さんを治療していてよくあるのが階段を1足1段で降りれないという訴え。
今回は階段昇降動作に必要な動作について調べてみた。
関節可動域
階段昇降に必要な可動域は
昇段時に、膝関節屈曲80-90度
降段時に、膝関節屈曲90-110度
文献:TKA術後の降段動作中の遠心性モーメントの特性
筋力
また、筋力は
大腿四頭筋の筋力が必要
と言われている。
(文献:TKA術後の降段動作中の遠心性モーメントの特性)
この時、TKA術後の筋力は、6ヶ月で術前の筋力まで回復すると言われている。
術後1ヶ月は術前の50-60%までの筋力低下。
術後6ヶ月で、術前の筋力まで回復。
術後1年と3年では、3年後の筋力のほうが増加。
しかし、「同年代のTKA後と健常者の大腿四頭筋の筋力を比較すると、術後3年後でも、TKA後は健常者と比較すると筋力は低かった。」との報告もある。
文献:重度の変形性膝関節症における人工膝関節全置換術3年目までの膝伸展筋力の推移
まとめ
・階段昇降訓練をする際は、膝関節のROMを獲得する必要がある。
・筋力に関しては術後6ヶ月までは、術前よりも筋力低下が著名である。運動器疾患の保険期限は150日となるため、術前の下肢機能がどれだけあったかを把握し、獲得を目標する時期か適切な判断をする必要があると感じた。
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