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6月の季語「蛍」(季節を味わう#0062)

世界で一番短い詩、俳句。
「季節を味わう」では、毎月第2水曜日に季語を一つピックアップ。
その季語が使われている俳句も紹介します。あくまでも私の好みで。

【蛍】

6月の闇夜に、青白い光を放ちながら飛ぶ蛍は美しく、神秘的です。
日本には蛍の名所が数多くあります。
大都市近郊でありながら自然豊かな箕面市では市内各地に蛍が生息しています。
特に明治の森箕面国定公園にはゲンジボタルが生息しており、毎年6月中旬から下旬に幻想的な灯りが見られます。
また「箕面ホタルを守る会」がホタルの生息できる環境を守る活動をしており、今年(2024年)は5月25日(土)に小野原西5丁目の春日神社で「ヒメボタル観察会」を開きました。

ちなみに、ゲンジボタルの明滅の周期は、気温や時間の影響を受けるものの、関東は約4秒、関西は約2秒だと言われています。関西ではせっかちを「いらち」と表現します。関西の蛍もいらちなのかもしれません。

ホタルは雨上がりの、気温と湿度が高く蒸し暑い夜が好きなんだそうです。お住まいの地域でも蛍が見られるかもしれません。

一の橋二の橋ほたるふぶきけり  黒田杏子(ももこ)

「ふぶく」と形容されるほどの蛍の大群はきっと見事なことでしょう。
一の橋二の橋という言葉から、川の存在も感じられます。
蛍は綺麗な水にしか住めないというイメージがありますが、実際は綺麗すぎる水にも住めないのだとか。
「水清ければ魚住まず」
人間の生き方にも通じるものを感じます。

(2024年6月12日)


「季節を味わう」は大阪府箕面市のラジオ局 みのおエフエムの毎週水曜日午前11:30と午後8:40から放送しています。
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