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行事・暦の俳句 7月(季節を味わう#0067)

世界で一番短い詩、俳句。
2024年度からは毎月第3水曜日の「季節を味わう」で その月の行事や暦をピックアップ、関連する俳句をご紹介します。
さまざまな行事・催し・暦の中から私の好みで選びました。


【祇園祭・祇園会】

祇園祭は東京の神田祭、大阪の天神祭とともに、日本三大祭りに数えられていている京都の八坂神社の祭礼で、七月一日の吉符入りに始まり、三十一日の駅神社の名越祭まで、さまざまな行事が執り行われます。
祇園祭のクライマックスは山鉾巡行。長刀鉾を先頭に、豪華絢爛な山鉾が京都市内をめぐります。山と鉾の違いをご存知でしょうか?『山』はその名の通り、屋根に松などの木が生えているもので、鉾の中心にそびえ立つ木にシンボルが掲げられているものが『鉾』です。
祇園祭の始まりは869年。疫病と天変地異を恐れた人々が、宮中の庭園に当時の日本の国の数と同じ66本の鉾を立てて安寧を願ったのが始まりとされていて、現在日本各地に見られる山車や鉾、屋台を引くお祭りの元祖と言われています。

祇園会や二階に顔のうづたかき        正岡子規

山鉾巡行は八坂神社から四条通を通って東洞院の西の御旅所まで巡行します。例年、地上は人で埋め尽くされていますし、通りに面した建物の2階にもぎっしりと見物客が陣取っています。
「渦たかい」は「積み重なって高く盛り上がっている様子を表現する言葉で、山鉾の巡行を見ようとする人の多さが強調されていると思います。
私は山鉾巡行を実際に見たことがありません。一度見てみたいと思うのですが暑い中「うずたかい」人の中に混じることを考えるとつい億劫になってしまい、今に至ります。まさに今日が山鉾巡行の日で、やはり画面越しに見ることになりました。
(2024年7月17日)


「季節を味わう」は大阪府箕面市のラジオ局 みのおエフエムの毎週水曜日午前11:30と午後8:40から放送しています。
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