『WOLCEN: Lords of Mayhem』でハクスラ熱を再燃、装備品集めはやはり良いものです
先日、正式リリースされたハクスラRPG『WOLCEN: Lords of Mayhem』長年の友人からの誘いで一緒に購入しまして、お互いの時間が合った際にがっつり楽しんでいます。
僕は格闘ゲームとアクションゲームしかやらないようなイメージを持っている方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。むしろこうしたディアブロライクなハクスラRPGは大好物なのです。JRPGにおいても好きな作品に関してはレベル上げ・ステータス上げをできる限り行い、やり込みをしたくなる人間ですね。ことハクスラにおいては装備品集めが大好きで、自分の好みに刺さる装備品を見つけ、かつ付与されている特殊能力が強力なものを手に入れるまでエンドコンテンツのダンジョンを潜り続けることもしばしば。
そんなダンジョン潜りが大好きな僕ですが、最近のハクスラRPGに触れる時間がなかったこともあり(ディアブロ1,2やTorchlightシリーズあたりを好んで遊んでいました)、これを機に久しぶりに遊んでみようと思って購入しました。まだメインストーリーはクリアしておりませんが、なかなかにハマっているので紹介していこうと思います。
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クラス・職業を廃した、育てがいのあるキャラクター成長システム
ゲームシステムの基礎としては、クエストに従いストーリーを進めつつ、拠点となる街と道中訪れるフィールドやダンジョンとを行き来しながらキャラクターを成長させ、ゲームクリアを目指すものになります。ACT1,ACT2といったかたちでストーリーが区切られており、章が進むにつれてどんどん難しくなっていく印象があります。しかし、訪れる場所に存在するモンスターたちを一通り倒しながら進んでいけば、進行度、成長度合いとしてもちょうどよく経験値がもらえるようになっています。
本作における特徴として、キャラクタービルドの自由度が高めとなっており、成長させていけば自分の思い描くキャラクターの能力を作り込むことができます。というのも、本作では装備品に「~LV以上」といった要求レベルこそありますが、いわゆるSTRやDEXといったステータス値による装備品の縛りはなく、防具による直接的な防御値(DEF)も存在しません。鎧や小手、ブーツなどといった基本的な防具にあるのはヘルス・シールド値の最大値上昇と、雷や炎、毒といった属性攻撃に対する防御係数上昇の値です。あとは付加能力として攻撃スピード上昇やクリティカル率、状態付与率上昇などがデフォルトで備わっているものもあれば、レア度によって追加されるものもあるという具合ですね。
また、本作にはウォーリアやレンジャー、メイジといったようなクラス・職業の垣根がない(!)ので、たとえば剣士は剣士でも魔法を扱える剣士であったり、攻撃速度に特化している剣士であったりと自分の好みや想像に任せたビルドをつくることができます。僕はクリティカル率を上げつつ、攻撃速度に極振りした剣士として大剣をすさまじいスピードで振っております。攻撃速度アップのバフがかかったら最後、鬼神となります。
アクティブスキル(魔法や特技)については武器ごとに使用できるものが決まっており、両手持ちの武器を愛用する場合はその武器に応じたスキルしか使えません。ですが、スキルタイプが違った片手持ちの武器があるので、それぞれの手に違うものをもつことにより、剣技と魔法、魔法と射撃、剣技と射撃といったようなスキルの組み合わせができます。
本作で覚えられるアクティブスキルの種類はそこまで多くはありません。ACT2を進めている頃には「また同じやつか」となるかもしれませんが、アクティブスキルは成長させることにより、同じスキルであっても効果内容が大きく違ったものに変化させることができるので、気に入ったスキルを装備し冒険を進めることで、いつしかより強力なものへと変わっていることも。なかには発動時の見た目も変わるものもあるので、成長過程が楽しみになる要素のひとつになっています。
成長システムとしてはキャラクターのレベルアップ時に割り振ることのできるステータス値とは別に、パッシブスキルへ割り振ることができるポイントが取得できます。このパッシブスキルは、一度獲得すれば常に効果が発揮されるもので、膨大な選択肢があります。この成長システムこそが本作の大きな特徴の一つといっても過言ではありません。
FF10のスフィア盤のようなイメージ
この盤面は3つの円で形成されており、真ん中からスタートして外側へ向かうにつれより強力な能力が獲得できるようになっています。マスの色によって戦士、魔法使い、レンジャーのように大まかな職業の枠組みが決まっていますが、そのあたりは気にせずに、説明文を読んで上げたい能力値、欲しいスキルをゲットしていくといいでしょう。中には複数のビルドで有効なマスもあるので、気になるパッシブを先に見つけておくのもありです。
そして、この盤面のすごいところは形作る3つの円がそれぞれ回る点にあります。この仕組みにより、成長の仕方、マスの進め方によっては、円を回すことでその都度違った能力になれる万能なキャラクターを作ることも可能となっているのです。手数が多いモンスターが出てきたら回避能力を上げてくれるパッシブを付けた状態に、硬い敵が出てきたら状態異常をかけやすくなるパッシブを付けた状態に、といった楽しみ方もできます。職業の垣根を越えて、いかに強い自分のキャラクターを作り上げるか、そのおもしろさを思う存分楽しむことができるシステムになっています。
万が一ステータスやスキルを振り直したいときも、本作では必要になるコストも比較的に少なく容易に行えるので、なにか違うと思ったときにはすぐリセットできるのも良いですね。
装備品集め・コーディネートが好きな人にはうれしい要素も。
「装備品のデザインで気に入ったものがある…でも能力値があまり使えないので装備できない…」本作ではそのお悩みを解決できる要素として、着せ替え要素が存在します。
これは現在装備している能力はそのままに見た目だけを変えることができるもので、ゴールドを支払うことできせかえできます。ハクスラRPGにありがちな能力を最優先した結果、見た目がてんでバラバラなコーディネートといった事態を回避することができるのです。
この機能で使用できるデザインは新たな装備品を拾うたびに追加されていく(最上位レアのデザインには着せ替えできないみたいです…残念)ので、落ちているものは積極的に拾っていくことをおすすめします。一度デザインが追加されればそのキャラクター内でずっと使えるので、装備品は売ってしまっても大丈夫。
しかも、モンスターや宝箱から低確率でドロップするカラー素材を手に入れることにより、防具の色も変更可能となります! 気に入った装備品を自分の好きな色で彩ることで、よりキャラクターへの愛着も湧くことでしょう。フレンドに思いっきり自慢しちゃうのもいいですね。
道中のゲームバランスはいまのところよくあるハクスラRPGだが、ボス戦でRPGからアクションゲームへと変貌する
先述したように、出くわすモンスターたちを退治しながら自動生成で出現するダンジョンに潜っていけば、ノーマル難易度でもストーリーの進行に合わせてちょうどよく経験値が手に入ります。このジャンルのゲームはクリア後のトレジャーハンティングが本番!ということも多いので、このあたりはよくあるハクスラRPGとそこまで変わりません。敵がわらわら湧いて出現し、バッタバッタとなぎ倒していく、難しさよりも爽快感を重視した印象です。
しかし……章の終わりに対峙することとなるボス戦が、もはやアクションゲームじゃないかといわんばかりの難易度で襲いかかってきます。「今までの成長要素じゃ明らかに足りていないだろう」とはじめは思いました。ボス戦到着一個前のエリアとの攻撃力が段違いすぎるので、ボスの攻撃を一発喰らえば致命傷なことがザラなのです。
そのため、ゴリ押しが効かずヒットアンドアウェイを繰り返すことになったり、敵の攻撃範囲・安全圏が表示され、そこへ逃げ込むように動いたりと、割とアクティブに動くことになります。スタミナを消費して緊急回避が行えることもあり、敵の攻撃を直前で避けられた時の快感はまさにアクションゲームそのもの。本作ではポーションがぶ飲みができない仕様になっているため、回復手段も敵に攻撃を当てつづけてポーションをチャージするか、もしくはランダムで出現するライフオーブを手に入れるか、アクティブスキルの効果でしのぐか……と限られてきますが、この緊張感がより本作のアクション性を高めているような気がします。
ハクスラRPGのボス戦は「スキルを強化してゴリ押ししながらポーションがぶ飲みすれば勝てる」という勝手な思い込みがあったので、この通常戦闘とボス戦とのギャップは個人的には非常に新鮮で面白いものでした。おそらく最近のMMORPGをプレイしている方にとっては新鮮味がないかもしれませんが…。
バグは多く、日本語化もされていないが、気軽にハクスラRPGを遊ぶのにちょうどよいものになっている。
本作は先月に正式リリースされましたが、まだバグは多く、またサーバーもそこまで強くないようで突然セッションから切断されたり、ゲームがクラッシュしたりすることが時折あります。バグに関しても笑えるものであればいいのですが(回転斬りの音が鳴り止まない、キャラクターがずっとカメラ目線のまま動くなど)ファストトラベルができなくなったり、キャラクターの移動ができなくなったりするといったこともあったので、そのあたりはいつか改善してほしいところですね。
また日本語対応ではないので、ストーリーを追いかける・スキルの説明を把握するのにも少々きつい部分もあるかもしれません。しかし、そうした点を気にしなければ、自由度の高いキャラクタービルド、スキル構成、装備品やアイテム収集やコーディネートなど、ハクスラRPGを気軽に楽しむことができる要素がたくさんつまっています。ソロで黙々とダンジョンへ潜り、ストーリーをクリアするもよし。フレンドを集めてわいわい騒ぎながらダンジョン攻略・ボス戦を楽しむもよし。強力な装備品を集め、最強のキャラクターを作り出すもよし。プレイヤーによってさまざまな方法で楽しめるようになっている『WOLCEN: Lord of Mayhem』。
ここからさまざまなハクスラRPGに手を出していくのもありかもしれない、そう思えるくらい本作をプレイして久々にハクスラRPG熱が再燃しました!装備品集めが大好きな僕にとって、やはりダンジョンへ潜るのはもはや生活の一部になりえるのかもしれません!
エンドコンテンツを一通り遊び終えることができたら、改めてクリア後のレビューを(短めにはなりそうですが)してみたいと考えていますので、よろしくお願いします!
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