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【タバコの環境問題・健康被害】路上喫煙の問題点とこれから

喫煙によってがん、喘息、高血圧、脳卒中、心筋梗塞などさまざまな病気のリスクが高まり、1本吸うごとに寿命が12分縮まるといわれるほど健康被害が大きいことで知られています。

しかし、タバコのポイ捨てが世界中で問題視されている海洋プラスチックごみと深く関わっていることはあまり認知されていません。

今回は健康と環境、双方への影響を調査しながら、路上喫煙の問題点とこれからについて考えていきます。

路上喫煙の3つのリスク

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路上喫煙のリスクは主に次の3つ。

①やけど・火災
②受動喫煙
③環境汚染

1つ1つ深堀りしていきます。

①やけど・火災

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路上喫煙、特に歩きタバコをすると『』の問題が発生しやすくなります。

タバコの温度は最高で990℃以上にもなるため、小さな火の粉でも非常に危険なのです。

実際、火が当たって服を焦がす、子どもの耳やまぶたをやけどさせる、といった事件が起きているので十分に注意しましょう。

また温泉地でタバコの火で自然硫黄が着火し、火災につながったケースもあるようです。

自治体によっては条例で歩きタバコが禁止されていたり、路上喫煙そのものが禁止されていたりするので、まずはチェックしてみてください。

②受動喫煙

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タバコは、喫煙者が吸い込む主流煙よりも、非喫煙者も吸い込む副流煙のほうがはるかに多くの有害物質を含みます。

具体的には、ニコチンが2.8倍、タールが3.4倍、一酸化炭素が4.7倍にもなります。

国立がん研究センターによると、非喫煙者の女性でも、夫が喫煙者の場合は肺がんのリスクが約1.3倍上昇すると明らかになりました。

ほかにも多くの健康被害があるので、受動喫煙で名前も知らない非喫煙者まで巻き込まないようにしましょう。

③環境汚染

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タバコのポイ捨てが深刻な環境問題となっています。

世界中で毎年6兆本ものタバコが製造され、そのうちポイ捨てされるのは4.5兆本。

ほとんどがプラスチックのフィルターを使用しているため、海洋プラスチックの増加に大きく影響しているのです。

2050年の海は魚よりもゴミが多くなるといわれ、世界中がレジ袋の有料化プラスチックストローの廃止で対策を急ぐ中、タバコは規制をすり抜けています。

何かしらの制限が課されるのも時間の問題だとは思いますが、地球のために喫煙者が意識を変えてポイ捨てを減らしていかなければなりません。

喫煙者が意識すべきこと

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路上喫煙の3つのリスクについて理解を深めたので、次は喫煙者が意識すべきことを見ていきましょう。

①地域の条例を守る
②人気のないところで吸う
③できる限り携帯灰皿を持ち歩き、ポイ捨てしない

それぞれ説明します。

①地域の条例を守る

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やけど・火災のところでも書きましたが、自治体によって路上喫煙に関するいろいろな条例があるのであらかじめ確認しておきましょう。

ポイ捨てが禁止されていたり、歩きタバコが禁止されていたり、路上喫煙が可能なエリアが制限されていたりします。

罰金の有無や金額もバラバラですが、数千円~数万円の地域が多いようです。

気持ちよく吸うためにもルールをしっかり守ってください。

②人気のないところで吸う

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前述したとおり、受動喫煙は多くのリスクがあるので喫煙と関係のない人まで巻き込まないようにしましょう。

国も望まない受動喫煙をなくす取り組みを進めており、今後も規制が強化されていくことが予想されます。

法律や条例がない場合でも、喫煙者が守るべきマナーとして意識してください。

③できる限り携帯灰皿を持ち歩き、ポイ捨てしない

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ポイ捨てされた吸い殻は雨によって下水溝に運ばれ、河川や海に流れ出ます。

たった1本くらい」という意識を喫煙者1人1人が変えなければ、世界はゴミで埋もれてしまいます。

環境を汚染している実感がわかないのはわかりますが、地球に住む生物の義務としてポイ捨てをなくさなければなりません。

タバコのこれから

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タバコによる環境汚染の解決策として、世界中でユニークなアイデアが生まれています。

アメリカのリサイクル会社テラサイクルは『吸い殻ブリゲード』という事業を始め、吸い殻を集めてリサイクルしています。

1000本から2000本ほどの吸い殻で1つの灰皿ができるとのこと。

循環型社会の形成に向けて、タバコもリサイクルされるのが一般的になってほしいです。

また花瓶に入った花を置くことでポイ捨てが減るという研究もありました。

交通事故現場が想定されることでゴミを捨てづらくなったようです。

喫煙者と非喫煙者の共存を目指し、街全体が"ゴミを捨ててはいけない場所"と認識されるために、協力して美しい街づくりに励みましょう。


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