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「草食べに来て~」ピンクのパワフルお母さん(ガイドインタビュー:塩谷加壽子さん)

「これも食べれんねんで。こっちは・・・」

笑顔が素敵な塩谷加壽子(しおたにかずこ)さんは、お料理上手、お話上手なお母さん。塩谷さんと話していると、山菜に限らず、こんな食べ方ができるんだ!という発見も多く、なんだかお腹が空いてくるから不思議です。
「昔はお祭りのときにこんなことしてたんよ」「こうやって食べた味が忘れられなくて・・・」食にまつわるエピソードが次から次へと飛び出してくるので、ついつい長話しをしてしまいます。

イタドリの保存方法を参加者に伝授

塩谷さんの住む井光地区は、川上村の中央部に位置し、『古事記』にも記述のある「井氷鹿」の伝承地でもあります。かつて生活の中心は山仕事に関わるもので「木小屋に薪がたくさん積んでいれば」と薪の量が心の豊かさにつながっていたそう。

「昔は何でも各家庭で作ってて、大豆も作ってた。友達と井光の冷たい山水とにがりで豆腐なんかも作ったなぁ。結構人気で、いろんなところから注文があったんよ」。
豆腐ができるんだったら、同じ大豆でお味噌も作れると幅が広がったとか。それだけにとどまらず、観光客が訪れる時期になると、お餅やお団子を作って売りに行っていたそうです。

塩谷さん特製・山菜おにぎり

とにかく「何でもやってみよう!」というパワー溢れる塩谷さん。昨年はじめて開催した体験プログラムでは、3歳から80代の参加者が山菜採りを楽しみました。みんなで採った山菜を天ぷらにし、塩谷さんお手製の山菜おにぎりやおかずも並び、お昼ごはんは山菜づくしのフルコースに。

参加者のお子さんと山菜採りを楽しむ
採れたてのフキノトウを天ぷらに

「みなさん喜んでくれて。それが何より嬉しかったし楽しかった」。

塩谷さんの暮らしの一部にお邪魔させてもらえたような、豊かな時間でした。

幼少期から川上村で過ごしているそうですが、お嫁に来た井光はみんなが親戚のようなところだそう。
「みんなでご飯を食べたり、お酒を飲んだりするのが好きだからかね。ごちそうはないけど、草食べにおいでよーって言ってる(笑)」。

そんな塩谷さんに「また会いたい」と訪れるファンもいるとか。塩谷さんの人柄に惹かれ、ますますファンが増えそうです。

参加者と再会を喜ぶ塩谷さん


奈良テレビさんにて取材を受ける塩谷さん

(文=スタッフH)

体験プログラム【山菜採り体験】の様子


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