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【サウナのサチコ『裸の粘土サウナー』】第15回『潔癖な人々』

サウナ支配人や熱波師をかたどった粘土造形を手がけるクリエイターにしてサウナー・サウナのサチコのサウナ訪問記。「ととのった」と感じるまで半年かかったという不器用サウナーならではの独自目線で、サウナ施設とそこに働く人々の魅力を切り取ります。

まだ月刊サウナが日刊サウナという名で、webマガジンだった頃、『清潔な人々』という連載があった。高石智一さんが綴る文章は常に仄暗く、独特のセンスと笑いを含んでいた。私はそれを読むたびに感心し、かなり嫉妬もしていた。今回の私の記事のタイトルを『潔癖な人々』としたのは、どこかで高石さんのことを意識したからではあるが、内容はその世界観から遠く離れたものであることを前置きしておきたい。

さて、潔癖な「人々」と書いておきながら、その潔癖な人というのは私のことである。別にお風呂に入ってからでないとエッチができないとか、そういう潔癖のことではない。もっとくだらない、些細な日常のことにおいて私の潔癖症は顔を出すのである。

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