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蒸留所紀行 アイルランド編01 ティーリング蒸留所

蒸留所紀行 アイルランド編と題したこの記事の初回に相応しい蒸留所、例えばミドルトン蒸留所も候補になり得るだろうが、折角ならアイルランド観光の拠点となる首都ダブリンはティーリング蒸留所(Teeling Distillery)から始める事とする。

2015年6月、同蒸留所はジャック・ティーリング氏とスティーブン・ティーリング氏によってオープンした。

この2人は1987年にクーリー蒸留所(Cooley Distillery)をオープンしたジョン・ティーリング氏の息子である。ジョン・ティーリング氏はクーリー蒸留所の創業者であり、同時にアイリッシュウイスキー復興の火付け役でもあるが、機会があれば別の記事で詳しく紹介する。

「復活」、不死鳥をシンボルとするティーリング蒸留所の外観。

現在アイルランドの首都ダブリンには4つの蒸留所、

ティーリング蒸留所
ピアースライオンズ蒸留所(Pearse Lyons Distillery)
ロー&コー蒸留所(Roe & Co Distillery)
ダブリンリバティーズ蒸留所(Dublin Liberties Distillery)

が稼働しているが、このティーリング蒸留所、ダブリンでは実に125年ぶりの新規蒸留所だった。

旧歓楽街のリバティーズ地区(The Liberties)に位置する同蒸留所は製麦工場の倉庫を改装した蒸留所だが、その裏には2018年創業のダブリンリバティーズ蒸留所という製麦工場自体を改装した蒸留所もある。

また、ピアースライオンズ蒸留所、ロー&コー蒸留所やギネス・ストアハウス(Guinness Storehouse)も徒歩で約15分だ。

ティーリング蒸留所から徒歩約5分、アイルランド島最大の教会である聖パトリック大聖堂(St Patrick’s Cathedral)に佇む鴎。

ティーリング蒸留所には、

Teeling Tasting Tour €17
Teeling Trinity Tasting Tour €22
Distillery Select Tasting Tour €30

と3種類のツアーが用意されており、それぞれ

Teeling Small Batch、季節のウイスキーベースのカクテル
Teeling Small Batch、Teeling Single Grain、Teeling Single Malt
Teeling Small Batch、Teeling Single Malt、Distillery Exclusive、Teeling Single Pot Still

と蒸留所見学後に頂けるお酒が異なる。

昨年Teeling Trinity Tasting Tour €22を選んだので、今回はDistillery Select Tasting Tour €30を選んだ。

ティーリング蒸留所では、発酵にドライイーストだけでなく白ワイン用の酵母も使用しており、更には発酵槽も最初の24時間はオレゴンパイン製、その後3日程度はステンレス製を使用しているという。

画像はイタリア・フリッリ社製のポットスチルで、張込量は左から15000、10000、9000リットル。それぞれのポットスチルには、創業者の1人ジャック・ティーリング氏の3人の娘の名前が付けられている。

3基のポットスチル。左から初留、後留、再留。

またティーリング蒸留所には、ツアーに参加していなくても利用可能なBang Bang BarとPhoenix Cafeが併設されている。

この日、そのBang Bang Barで頂いたNew(Market) Fashionedは、Teeling Small Bacthや売店で販売しているTelling Rooftop Honeyなどが使用されている。

オールドファッションドのツイスト、New(Market) Fashioned。
後日、バーのみ利用した日に頂いたTeeling Irish Coffee。アイルランドらしくレシピにはスタウトシロップが含まれている。

また、売店にはこのNew(Market) Fashionedのボトルも陳列しており、勿論こちらも購入。

オレンジリキュールが良い仕事をしている、美味。

次回はピアースライオンズ蒸留所。

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