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【ネタバレなし映画感想】不条理ホラー「プラットフォーム」が伝えるメッセージ

こんにちは、こんばんは、ごとうなゆこです。

先日、友人から「おもしろいよ! アマプラにもあるよ!」と勧められ、映画「プラットフォーム」を旦那さんと観ることにしました。

スペイン映画で、日本では2021年1月29日公開。
監督はガルダー・ガステル=ウルティア氏。

まったく前知識なく、アマプラにあるあらすじだけを読んで「不条理サスペンス・ホラーだって、おもしろそうだね!」とウキウキ再生。

お……おおお……おおおお!!!!

オモシロカッタ! 難解だけど! いろいろ(描写が)ひどいけど!

とにかくずっとギャーギャー言ってました。黙って観ていられなかったんです……それほどにだったんです……!

観る前はあらすじを読んで、ワンシチュエーションスリラーなら「CUBE」のような感じかな? と思ってたんですが、違ってました。風刺とショッキングの連続でした……。
あと、全般的に「よくこんなこと思いつくな!?」と素直に驚きです。

不条理につぐ不条理で、主人公がここに来たいきさつはわかるものの、なぜきたのかなど細かい説明は一切ナシ。どういった施設であるかなど目的も不明。

しかし次々に起こる展開に、おののきつつもハラハラしどおしになります。
ちなみに観ている間、旦那さんと思わず出た声が

「ぎゃー! 汚ねええええええええええええええ」
「オエエエエエエエエエエエエエエ」
「痛い!! イタタタタタタタタタ」
「うおおおおマジか最低最悪!!!!」
「イヤーそれだけは! やめたげて!」

などなどでした(笑)

記録として、いつもネタバレで感想を書くのですが今回はネタバレなしで書こうと思います。これはたぶん、観てみないと伝わらないと思うので……!
(あっネタバレなし! と言いながら、うっすらしてしまっていたらすみません……。がんばってはみました……!)

おそらく公式のイントロダクションにもあるとおり、この塔は世界や社会の縮図、富裕層と貧困層、資本主義社会のメタファーなのだろうなと思います。(途中それっぽい台詞もあります)

窮地に追い込まれた人間の醜さ、本性、生への執着の描かれ方は見事だと思います。あまりに窮地すぎて、ひどすぎても胸糞感が薄まるぐらいに……!

めちゃくちゃな状況で善悪が曖昧になっていく中、答えを求め奔走する主人公に釘づけになりました。

他にもいろんなところに意味があるようで、聖書を知っているとより楽しめるみたいです。
例えば最下層の数字や、そこから導き出される塔にいる人数、わかりやすいところではリンゴなど。

あと、それぞれの人物が持ち込んだものの意味も考えるとなかなかにおもしろいようです。
たっぷりと深読みしがいのある、深読み好きならば楽しめる作品かと思われます。

ただし、観る前の注意点としては……

・R15+作品。子供とは絶対観ちゃダメです。一生もののトラウマになるかと。
・グロ耐性必須。アマプラではモザイク入ってましたが、それでもオエーでした。
・お食事中、もしくは何か飲食しながらは絶対やめた方がいいです。
・カニバリズム要素あり、苦手な方はやめた方がいいです。
・犬好きもやめた方がいいかもです。


不条理映画好きで、上記が大丈夫な方であればおもしろいと思われます。
結末がはっきりしないなど、ところどころモヤるかもしれませんが不条理好きならば許容範囲かと。時間も94分と観やすい感じです。

映像の強烈さに反し、思ったより後味が悪い感じでもなく、のちのち「はー、なるほど!」的に考えたりできる作品と思います。

うちでは観たあとしばらく「パンナコッタ!」「パンナコター!」が流行りました。

それでは、また!





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