15落とされる災厄
上の世界では、森の女王によって発動された力に呼応して、既にいくつか種を落としていた。
下がざわついているのはわかっている。
そのざわつきが、おそらくもう半月もすれば静まる。
上の住人は静かに、ゆっくりと、消滅の準備をしている。
しかし、つい先日やってきた少女のおかげでそうもいかないようだ。
面倒なことだ。
上の魔女は妙案を思いついた。
そうか、これを種にして下ろせばよい。
お前が使いとなれ。
そして、それはうまくいったようだ。
少女は嬉々として降りていった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?