見出し画像

私が研究のテーマとしていることについての話。

今日は私が大学院で何を研究したいのかというまじめな話。

外来で働いていた時ずっと気になっていたけれど上手に実行できなかったこと。

それは、外来でがんを告知された患者さんの家族へのアプローチ。

がんを告知された患者さんがたどる心理的な経過に関する研究は数多くされている。例えば危機理論なんかでね。

私はフィンクの危機モデルを使うことが多いです。

フィンクの危機モデルについては「Kちゃんまんのブログ」に詳しく書いてあるのでご覧ください。

まとめると、「あなたはがんです」と医師から診断されたら

①衝撃
 頭の中が真っ白になるようなパニック状態に陥る時期。
 「何を言っているのかわからない」などと混乱状態となる。
②防衛的退行
 危機に抵抗し、脅威に直面できず自分を守ろうとする時期。
 「自分ががんのわけがない、信じない。」
③承認
がんという現実からは逃げられないことを悟り、現実を吟味し始める時期。
「やはり自分はがんなのだ。これからどうしたらいいだろう」
④適応
現実を見つめ、建設的に積極的に対処しようとする時期。
「これからどうした自分らしく過ごせるか前向きに考えよう」

というような流れで進んでいきます。もちろんそれにかかる時期の長さは個人によって大きく変わりますが、概ねこのような経過をたどるといわれています。
フィンク以外にもコーンやアレグィラなど危機理論を提唱している先人がいるので、当てはまる理論を使って研究したり看護実践したりしていきます。

で。

私がやりたいのは、そんな患者さんの家族はどういう心理的な経過をたどるのかということ。

ある程度は患者本人と同じような経過をたどると思うのですが、全く同じとは思えなくて。ショックを受けている患者を支えるために家族のほうがいち早く衝撃の時期より抜け出すのではと考えているし、そのように考えている先人の意見もあります。

そこで私はがんと診断された患者の家族の心理的過程をテーマにして文献を集め始めました。
で、こういう状況です。

研究が苦手なので、自分の研究にヒットする先行研究を探すことも下手くそだし、これいいかもと思って読み進めていくと何かこれは私が求めていたものと違うかもなんてこともしばしば。でもきっとこうやって、先行研究を読む力が培われていくのではないかと信じて続けていこうと思います。

本当は「変化」と「変容」についても書きたかったのですが前置きが長くなってしまったのでまた次回に書いていこうと思います。

来週からようやく授業が始まります。基本、遠隔授業なんだけど上手に受けられるかなという心配。

大学院生やりながら他学部で教員をしているのですが、初の試みの遠隔授業は準備する側も大変ですし、これは授業を受ける側もなかな大変そうな予感です。

学生のレポートチェックしながら、自分のレポート提出できるのか!?
いやー頑張ろう。

サポートいただけたらそんな嬉しいことはありません。大学院生になったので研究費の足しにして、もっと発信できるようにしたいです。