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校友会稲魂賞を受賞しました

お久しぶりです。
木暮です。

このたび、早稲田大学から「校友会稲魂賞」を授与いただきました。

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校友会稲魂賞とは?」
早稲田大学校友会では、校友会活動への顕著な貢献をした方、学術、スポーツ、ボランティア、芸術活動などのさまざまな活動において成果を上げ、その活動によって校友を沸かせた方を校友会稲魂賞(とうこんしょう)として表彰し、その栄誉をたたえ、記念品を贈呈します。また、校友の中で校友および社会に感銘を与えるようなご活躍をされた方(校友)には校友会稲魂賞特別賞として表彰し、同じくその栄誉をたたえ、記念品を贈呈します。(大学HPより抜粋)

歴代受賞者を見ても本当に素晴らしい賞で、自分が受賞したことを知った際は信じられず、身の縮む思いでした。

表彰の対象となったのは、昨年私が行ったプロジェクトでした。
わせまちマルシェ
※すでにサービスは終了しています。

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ざっくりどんなプロジェクトだったかというと、
新型コロナウイルス感染拡大の影響による緊急事態宣言の発令や大学のオンライン授業実施によって危機に瀕した早稲田のお店を支援するため、EC サイトを立ち上げ、大学OBOGに支援を呼び掛けたというものです。

昨年5月に最初の緊急事態宣言が発令されましたが、あの時、国内は相当程度の「自粛」が強いられており、外出ができないことで様々な問題が浮上しました。それは多岐に渡りますが、人が外出しないことで真っ先に経済的打撃を受けたのは飲食店だと認識しています。
あらゆる街で客足が遠のき、閑散とした商店街や歓楽街がテレビに映っていたのを思い出します。

その中で、「学生街」というのは一際厳しい状況に陥っていました。長らく休校が続いたり、オンライン授業で通学の必要がなくなったりし、大学周辺に人が集まらなくなってしまったのです。
最寄駅にオフィス街があるような大学はまだ良かったのですが、早稲田は特別です。少々極端ですが、早稲田という街は早稲田大学を中心に世界が回っていると言っても過言ではないのです。
早稲田キャンパスと戸山キャンパスに通う学部生の人数を足すと大体2万5000人になるのですが、それらの学生が突然来なくなるのですから。

早稲田という場所

早稲田というのは大学−学生−街が一体となっている素敵な場所です。
お店と学生も、ただのお店−お客という関係ではなく、共に早稲田を形作り、盛り上げている感じです。
プロジェクトを行うにあたり、改めて色々なお店を回りましたが、行く先々で「学生さんあっての私たちだからね」と言われました。
まさに三位一体の絆があります。

私も学生時代にお世話になったお店がたくさんありました。
卒業してから少し足が遠のいたものの、大学時代を思い出そうとすると、そこには常に早稲田の街もあるのです。

しかし、昨年の5月に、大学OBOGの知る人ぞ知る有名店がテレビ取材を受けていて、コロナによる厳しい経営状況を知り、

「何とかしなきゃ」

と思ったのでした。

みんなが愛する街だから、たくさんの人に呼びかけて支援を募ろう。

学生ではなく、OBOGのみなさんから支援を募る形にしよう。

OBOGにはそれぞれ贔屓にしていたお店があるだろうから、お店にもたくさん参加してもらおう。

企画書を書いたこともないし、ましてやECサイトの知識もなかったのですが、「こういうのをやりたいんだけど!」と友人に持ちかけ、形になったのが「わせまちマルシェ」だったのです。

メディアにも取り上げていただけることもあり、プロジェクトを多くの方々に認知していただき、たくさんのご支援をいただきました。

【新聞】
「初の女性リーダー」早大応援部OGがECサイト 「コロナ、オール早稲田で乗り越えたい」 高田馬場経済新聞
早稲田の商店街にエール 応援部元リーダーが支援に奔走 朝日新聞

【テレビ】
・「報道ステーション」ANN系列
・「インサイドOUT」BS11

早稲田との繋がりを再確認

このプロジェクトをやって本当によかったなと思うことがありました。

もちろん、幅広い支援を得て、お店にそれを届けられたというのはもちろんですが、それ以上に、支援するOBOGとお店の繋がりが目に見えて本当に嬉しく思いました。

「応援したい」というOBOGと、「いつも本当にありがとう」という街の気持ちがたくさん届いたのです。

お店のお礼状2

OGからのお礼状

お店のお礼状

卒業後あまり早稲田へ帰らなくなっても、
外出自粛で離れていても、
「頑張れ」「ありがとう」
心が通っている。
そう感じたのです。

「頑張ること」は繋がる

NHK連続テレビ小説「エール」で、早大応援部団長が主人公の古関裕而に語りかけた言葉です。
私は大学生時代、応援部に所属していたのですが、これを「応援の真髄」であると深く思ったのです。

新型コロナウイルスで受けた影響は計り知れず、それぞれの掛け替えのない人生に大きな影を落としたことでしょう。
正直、まだ収束の兆しも見えませんし、こうして私が賞を受け取っても、街が完全に元どおりになるわけではないのです。きれいごとを並べていても解決はされません。

それでも、私はこの1年間、どんなに逆境にあっても諦めない存在を見続けてきました。

早稲田の街は、経営が苦しいながらもオンライン通販を始めたり、独自にクラウドファンディングを立ち上げたり、それぞれ新しい取り組みを始めていました。

部活の後輩たちは、例年やっていた活動ができなくても決して腐らずにできることを追い求め、後輩たちを育て上げ、次世代へバトンを繋ぎました。

そのような姿を見て、私も「頑張らなくては」と思わされたのです。

新型コロナウイルスの感染拡大。
確かに政府や自治体の取り組み、個々人の心がけについては賛否両論あるかもしれませんが、ウイルス自体のことを考えれば、誰のせいでもないのです。
でも、こんな世の中、誰かの、あるいは何かのせいにもしたくなる。
悔しいことも悲しいこともありました。「コロナさえなければ。」

しかし、他所のせいにしたくなるこの世の中で、ひたすら頑張り続ける存在がいるのです。私は下を向かずに、それにだけ、希望を見出して生きていきたいです。

結びに

私ができたこと、できることはほんの些細なことです。
それでも、早稲田のために動くことができたのは本当に良かったと思っています。

ちなみに、最近では優秀でハートの熱い現役学生がクラウドファンディングを始め、本当にたくさんの支援を集めていてすごいなと思いました。
早稲田のことを大事に思い、「なんとかしたい」という思いを抱くのは私だけでないのです。なんなら、もっとうまく支援を集め、盛り上げられる人なんて私じゃなくても他にたくさんいるのです。それは、早稲田が魅力的で、多くの人に愛されているからに他なりません。

まだまだ予断を許さない昨今の情勢ですが、なんとか手を取り合って、前向きに乗り越えていきたいものです。

早稲田の街が永遠に栄え、これからも多くの人に愛されることを心から願います。

わせまちマルシェにご協力いただきました全てのみなさま、本当にありがとうございました。

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田中愛治総長、萬代晃代表幹事と一枚。

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総長から直々に「おめでとうございます」とお声がけいただき、とても嬉しかったです。

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恐縮ながら、受賞者代表スピーチを仰せ付かりました。

木暮美季

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