見出し画像

みちのく一人旅 DAY2-3 猊鼻渓

平泉から車で30分。東北らしい山間の田園風景を走り抜けると一関市東山町。東北を代表する渓谷、猊鼻渓があるところです。

岩手の温かさ

渓谷沿いに駐車場を探していると、地元のお土産屋さんの方が出てきて「ここ駐車料金取らないからどうぞ~。船下り終わる頃には店閉めてるけどずっと駐めておいていいから。」とありがたいお言葉をいただき甘えさせていただくことに。ナンバーを見て「海さ越えてきたんだね~。ゆっくりしていってね。」と。学生とはいえ、正直県外ナンバーであちこち運転していることに申し訳ない気分を感じていたので本当に救われた気分でした。何気ないやりとりに東北の人の温かさを感じました。お土産屋さんでは東山名物という和紙を販売していて、札幌雪まつりなどにも出張することもあるらしい。室蘭のことも御存知で、同じ北国ということで北海道に親近感を持っていただいていて嬉しかったです。

画像3

渓谷を散策

ちょうど14時発の船が出たばかりで次は15時の最終便。オンシーズンであればひっきりなしに船が運航しているようですが、3月のオフシーズンは1時間に1回。余った時間で周囲をゆっくり歩いてみることに。JR大船渡線の鉄橋がなかなかいい味出してる。

画像1

画像2

上の写真の像は佐藤猊巌という人物。明治時代まで辺境の地だった猊鼻渓を世に紹介し、「船下り」という形のコト消費型観光地として猊鼻渓を開拓した地元一関出身の人物とのことです。

船下り

15時。待ちに待った乗船。日本全国に川下りの名所はたくさんありますが、エンジンを使わずに船頭さんが竿一本で運航しているのはここ猊鼻渓のみ。渓谷を往復する90分の船旅。車で来ているので片道ではなく往復なのが嬉しいポイントですね。

渓谷沿いの石灰岩は本当に見事。規模でいえば層雲峡や定山渓の方がはるかに大きいのですが、古くから文人墨客が嗜む渓谷としてはちょうど良いサイズなのでしょう。北海道目線だと東北の自然はそこまで大きく変わるわけではないので、東京や関西目線との違いもこういったところにあるのかもしれません。
静かな渓谷に、船頭さんの船を漕ぐ音と水鳥の羽音が上品に響き渡る。
そんな贅沢な時間を堪能してきました。
復路では、船頭さんの「げいび追分」が渓谷に響き渡ります。

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

猊鼻渓をゆっくり往復して船着き場に戻ってきた頃には16時半。今日の宿である一関市街地を目指すにはまだ早いので一関のもう一つの渓谷、「厳美渓」へ向かいました。

次回は「DAY2-4 飛ばないだんご」です。今回もありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?